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テーマ:男優たちの華麗な酒盛り(277)
カテゴリ:アメリカ ・ アクション
この映画はマックィーンの作品としては最高の部類に属する。アクション場面になると生き生きとしている。散弾銃を撃ちまくる彼の姿にしびれる若者は多いことだろう。と言って、暴力を礼賛しているわけではない。手を汚さずに蜜だけを手に入れようとする者に対する怒りといえばいいだろうか。無法者だが、マックィーンとマックグローの夫婦愛もよく描かれている。 テキサスのサンダースン刑務所からドク・マッコイ(スティーヴ・マックィーン)が出所した。銀行強盗の罪で10年の刑に服していたのだが、4年間服役したところで突然釈放になった。この釈放はドクにとって1つの取引でもあった。彼は、地方政界の実力者ベニヨン(ベン・ジョンソン)を相手取り、出所と引き換えに町の銀行を襲い、奪った金を山分けして保釈金代わりに払おうと計画していた。 ドクを、愛する妻キャロル(アリ・マックグロー)が待っていた。二人で湖畔を散歩する。4年ぶりに味わう自由・・・。 やがて銀行襲撃の綿密な計画が立てられ、用心深いベニヨンは2人の殺し屋、ルディ(アル・レッティエリ)とジャクソン(ボー・ホプキンズ)を送り込んできた。 決行の朝、ドクはキャロルの運転する小型トラックに乗り込み、銀行前のマンホールの真上に停めると、地下にもぐり銀行に通じる電力源を切断。ルディとジャクソンが拳銃を携えドクが金庫から札束をバッグにつめ込んでいく。襲撃計画は成功したかのように思えたとき、ジャクソンが守衛の1人を射殺してしまう。そのとき、ドクの仕掛けた時限爆弾が爆発し、混乱に乗じてドクとキャロル、ルディとジャクソンは別々に逃走した。 その途中、ルディは足手まといのジャクソンを射殺し、車から放り出すと、落ち合いの場所に急行した。ドクは、ルディが金を1人じめしようとしていることを知り、一瞬早く彼の胸板をぶち抜いた。 ドクはルディが動かなくなったのを見届けると、ベニヨンが待つ農場に向かった。 「75万ドルの筈が50万しかなかった。何故だ?」 ベニヨンを問い詰めるドク。 「先客がいたのさ。つまみ食いしたやつがな」 銀行の支配人であるベニヨンの弟が使い込みをしており、それを強盗のせいにして保身を図る1石2鳥の計略だったのだ。 「汚ねえやつだな、手前は」 「お前を出所させたのは、魅力的な奥方のお陰だぞ」 ベニヨンは暗に彼女との情事をほのめかした。その時、車で待っていたはずのキャロルがいつの間にか近づき、やにわにベニヨンを射殺した。ベニヨンの言葉がドクに与えたショックは大きかった。怒りと屈辱がドクを支配した。 しかしいまのドクにはここを立ち去るしかなかった。車から列車に乗りついだ2人は駅のロッカーに金の入ったバッグを預けたが、鍵をすりかえられ、盗まれるというアクシデントが起き、ドクの必死の探索で取り戻したものの、この1件でドクは指名手配の身となってしまった。 一方、ドクに撃たれたルディは防弾チョッキのおかげで1命を取りとめ付近の獣医クリトンを脅迫して彼を追うためエル・パソに向かった。 その頃“経理士”とあだ名されるベニヨンの弟(ジョン・ブライソン)もドクの行方を追っていた。指名手配になっていることを知ったドクはショットガンを買い求め、パトカーの追撃をかわしながらエル・パソのホテルに到着した。 ホテルには一足先に着いたルディが見張っており、さらに“経理士”にも連絡がいき渡っていた。そんなことは知らないドクとキャロルは高飛びの用意もすませ、しばしの安らぎをみいだす。 だがいつもと違うホテルの雰囲気に敏感に反応したドクは廊下にひそんでいたルディを殴り倒した。折しも“経理士”らがホテルに到着し、ドクのショットガンが火を吹くのを皮切りに、凄まじい銃撃戦が始まった。 1人、また1人とベニヨンの一味が倒れていく。エレベーターからドクを狙った“経理士”も、逆にケーブルを切断され、床に叩きつけられた。窓伝いに逃げるドクとキャロルを、意識の回復したルディが狙った。だがドクは今度こそ止めの1発をルディに見舞い、無事落ちのびる。2人は通りがかりの老人から小型トラックを3万ドルで買い取ると、国境を超えて南へ向かうのだった。 それにしても恐るべきはペキンパーの手腕であると言えよう。 1972年 アメリカ・カラー 監督 サム・ペキンパー 出演 スティーヴ・マックイーン アリ・マッグロー ベン・ジョンソン サリー・ストラザーズ アル・レッティエリ ブログランキング参加中 応援よろしくお願いします ↓ 人気blogランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.08.31 20:28:34
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