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シネマに賭けた青春「夢を追いかけた日々」の想い出

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独裁者アドルフ・ヒトラー率いるナチス党の最期の12日間の様子を描いた実話ドラマである。強権、錯乱、狂気、異常なまでの民族意識が浮かび上がる。

その1: トージョー、ムッソリーニ、ヒットラー、彼等に共通する独裁者の条件とは

独裁者(どくさいしゃ)とは、国政を一人で操ることができる人物である。いくつもの権力が集中している人物を指す言葉とも言われる。フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』では、こう定義づけている。

独裁者と暴君とは似ているようで似ていないのかもしれない。独特な人間管理術の巧みさ、人心を掴む技術、湯沸し器のように沸点に達すると机を叩いて声を荒げて相手を威圧する。

こんな人物に幕僚たちは反抗もせず、最期までよくついて行ったとおもう。それも人心掌握術の凄さであろうか。


その2: 独裁者の最期は哀れなものだが・・・

ヒトラーは違う。最期まで"第3帝国”の夢を追い続け、弱い人間を徹して嫌いぬいた。弱いものは死んでも当然という姿勢を崩そうとしなかった。

そして夢が脆くも崩れたと分かったとき、愛人エヴァ・ブラウン(ユリアーネ・ケーラー)と質素な結婚式を済ませ、翌日、自室において2人でピストル自殺をする。
「敵に私の亡骸を渡してはならん、絶対に渡すな。これは命令だ」
命令された若い将校は車のガソリンを抜き、庭に掘った穴に振りまき、二人の亡骸を置いて火をつける。挙手の礼をする幕僚たち。燃え上がる炎が身を焦がすようだ。まさに業火であろうか。


その3: 第3帝国 それは夢か幻か 最期までその実現を信じてたのは???

1945年4月20日、ベルリン。近づくソ連軍から身を守るため、ナチス党総統アドルフ・ヒトラー(ブルーノ・ガンツ)は、ごく限られた身内や側近たちと共にドイツ首相官邸の地下にある要塞に避難していた。

ヒトラーの個人秘書であるトラウドゥル・ユンゲ(アレクサンドラ・マリア・ララ)もその中の一人。側近たちはすでに敗戦を確信していたが、客観的な判断能力を失っていたヒトラーだけが、不可能な大逆転の作戦について熱く語り続けていた。だが、それを否定するものは一人もいなかった。処刑されるのを恐れていたのだ。

そんな時、ヒトラーの56回目の誕生日を祝福しに、アルベルト・シュペーア軍需大臣(ハイノ・フェルヒ)が官邸を訪れた。ベルリン市内は地獄絵のような様相を呈しており、側近たちの逃亡、裏切りが相次いでいた。ヒトラーは最終決戦を決意し、すべての兵力を集結させるように指示。しかしドイツ軍にそんな余力は残されていなかった。

指揮系統が大きく狂ったとき、断末魔の様相を見せ始める。錯乱して”夢の中”にいる指揮官を仰がなければならない将兵ほどみじめなものはない。 

2004年 ドイツ・カラー 監督:オリヴァー・ヒルシュビーゲル 出演 ブルーノ・ガンツ
アレクサンドラ・マリア・ララ コリンナ・ハルフォウフ ユリアーネ・ケーラー 



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Last updated  2007.11.04 15:59:32
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