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テーマ:男優たちの華麗な酒盛り(277)
カテゴリ:アメリカ ・ ミュージック
夭折したジャズメン、ビックス・バイダーベックの生涯にヒントを得たドロシー・ベーカーの同名小説の映画化(1949年)作品だ。 その1: 信じられるのはトランペットだけというリック 黒人トランペッター、アート・ハザード(ファノ・ヘルナンデス)は、彼の演奏に耳を傾けてくる少年リックに、やさしく手ほどきをしてやる。数年後、少年は逞しい青年(カーク・ダグラス)に成長、有望なトランペッターとして楽団にはいりピアニスト「スモーク」・ウィロビー(ホギー・カーマイケル)とシンガーのジョー・ジョーダン(ドリス・デイ)と知り合う。 リックはジョーと海岸のベンチで話す。 「ほんとにトランペットが好きなのね。いつも大事そうに抱えている」 「僕の心の友さ。決して裏切らないし、僕の言いたいことを何でも分かってくれる」 「まるで夢中ね」 「僕はトランペットに夢を持っている。今まで誰にも出せなかった音、素晴らしい旋律を生み出すんだ」 その2: 素敵なドリス・デイの歌がトランペットに乗って・・・ 血気にはやるリックは、楽団のコマーシャリズムに愛想をつかし、「スモーク」と共に飛び出して、全国を巡業して廻る。 そして数年後、リックはジョーに再会、彼を愛しつづけた彼女の手引きで大きな楽団に入ることができるのだ。 彼女の紹介で知り合った大学講師アミー・ノース(ローレン・バコール)と恋におちたリックは彼女と結婚するが、ビジネス以外にアートのコンボで明け方まで吹きまくるような過労と、性格の相違から夫婦生活は破綻に陥る。 「トランペット吹きなんか大嫌い、たかがラッパじゃない。あなたの顔なんか2度とみたくないわ」 アミーはリックに絶縁の言葉を投げつける。 深酒と過度の演奏で心の傷手をごまかそうとした彼は、ついに恩人アートの死に目にもあえず、錯乱状態におちいり、病院にかつぎこまれた。 病室のリックにジョーが駆けつけて、 「しっかりしてね、リック。また一緒に仕事をしましょう」 「気のあったもんだけで。君とスモーク、俺とアートでな・・・」 そのとき、救急車のサイレンの音が聞こえてくる。 「ほら、聞こえるかい、あの音を。なんと素晴らしい音なんだ、あの音なんだよ」 リックに再生の希望を与え、かわらぬ愛と友情で彼を支えたのは、ジョーと「スモーク」の二人であった。 その3: 素晴らしい作品とは云えないが・・・ ドリス・デイのファン(今でもいるのかな?)にとっては応えられない作品だ。彼女の名曲の数々を聴けるのが嬉しい。彼女を知らない世代はじっくり聴いてみるといい。戦後の一時期、人気を独占した偉大な歌手なんだから。 カークの演技はそれほどでもないが、ホーギー・カーマイケルが味をみせてくれる。ローレン・バコールは憎まれ役で気の毒だ。 1949年 アメリカ・モノクロ 監督 マイケル・カーティズ 出演 カーク・ダグラス ローレン・バコール ドリス・デイ ホギー・カーマイケル ファノ・ヘルナンデス ブログランキングに参加中です 応援よろしくお願いします ↓ 人気blogランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.12.19 10:19:54
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