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シネマに賭けた青春「夢を追いかけた日々」の想い出

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酒天倶楽部@ 初めまして  花登筺を調べていて、貴ブログ『私と…
くーる31@ 相互リンク 突然のコメント、失礼いたします。 私は…
大西俊郎@ リンク了解しました 中々凝ったブログですね。勉強になります。
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カテゴリ:東宝映画



日米の心を動かした実話!!「法戦」を戦い抜いた東海軍司令官・岡田資(たすく)中将の誇り高き生涯を描く。

第二次世界大戦終了後、元東海軍司令官・岡田資中将は、名古屋空襲時における一般民衆への無差別爆撃を実行した米軍搭乗員処刑の罪に問われ、B級戦犯として裁判にかけられた。

岡田中将の弁護人であるフェザーストーンと相対するバーネット検察官、裁判長のラップ大佐をはじめ、裁判を行うのは戦勝国アメリカ。

そんな中、岡田中将は、自己の信念を曲げることなく、すべての責任は指示を下した自分にあると主張。法廷闘争を法における戦い「法戦」と呼び、飽くまで戦い抜こうと立ち向かう。

部下を守り全責任を負う覚悟を見せる岡田中将の潔い姿は、次第に、敵国の検事や裁判官をはじめ法廷内にいるすべての人を魅了し心動かしていく・・・・。

愛する人へ 遺したいものがある。全国劇場約200館公開、幅広い客層を集めて興収8億円の大ヒット!!


その1: 無差別爆撃は虐殺ではないのかと告発する岡田中将の勇気!!

バーネット検察官に立ち向かう岡田(藤田まこと)の信念は一本の線のように的を貫いていた。「法」とは何か? 戦勝国の虐殺は「法」に照らして許されるのか、フェザーストーン弁護人は無差別爆撃がどういう結果を招いたかを例証してゆく。

その渦中で墜落した爆撃機から落下傘降下した米兵を斬首した日本兵を野蛮だと決め付ける検察官に岡田は答える。
「全ての責任は任命者たる私にある。斬首することは古来日本武士道における切腹と同じく名誉ある行為だ。部下の責任ではない」

法廷にいる人間すべてが岡田の人間性に次第に打たれていく。死を覚悟して部下たちを決して巻きぞえにはすまいという中将の温かな心が敵味方を問わず胸に沁み込んでいく。


その2: 傍聴人席で見守る妻春子(富司純子) 夫を見つめる愛の眼差し

証人の証言をめぐって、激しいやりとりが法廷で行われる。妻のナレーションが入る。
「わたくしは夫の弁護人がアメリカ人であることに不安を感じておりました。しかし、堂々と戦うフェザーストーン弁護人の姿に驚きを禁じ得ませんでした」

裁判は連日のように繰り広げられていく。激しい言葉の闘争・・・。勝ち負けを超越した信念の闘いなのである。弁護側証人たちの証言で戦争の残虐性が暴かれていく。この裁判で裁かれているのは”戦争”そのものではないのかという気がしてならない。

夜、岡田の独房へ来ている二人の部下。
「裁判が恐いんです。震えている米兵の首に『こいつらが女子供を焼き殺したんだと怒りに駆られ軍刀を振り下ろしました。でも、1回で殺せなかった。そのとき私を見上げた目が、目が・・・」
「一切の責任は私にある。心配するな、青年がおびえてどうするんだ。しっかりしろ」
と、岡田は部下を励ます。
 
「春子、連日の傍聴ご苦労さま。会うことは許されないが、私はきっと勝ってみせる。判決はどうぞご勝手にだ」
岡田はこう呟く。

そして、開廷前、フェザーストーン弁護人に息子の明と婚約者純子を紹介、間もなく結婚すると言うのだ。フェザーストーンは祝いを述べ、胸にハートマークを作って見せる。
 
やがて、裁判は大詰めを迎える。激しく岡田を追及してきたバーネット検察官に朝の挨拶をする岡田。戸惑うバーネット検察官だが、笑顔を返す。

生まれて間もない赤子を抱いて、娘のたつ子が主人の正雄と入ってくる。質問を中断して、それを岡田に教えるバーネット。心暖まる場面だ。フェザーストーンが春子から孫娘弘子を抱きとり、岡田に渡す。赤ちゃんをあやす岡田。


その3: 岡田中将の長い裁判はこうして結審した

「一天の曇りなきこの気持ちは当法廷にいる日本人全員が分かち合えると信じます。やがて、わが同胞もこの寛大なる法廷の様子を耳にすることでありましょう。この温かさこそが・・・」
岡田は最後に感謝の言葉を述べ終わる。そして岡田の判決の日を迎えた。
19名に判決が下った。
岡田は絞首刑、残り19名は終身刑~10年の刑となった。岡田は妻に「本望である」と伝えた。涙を堪える春子。

遂に最後の日が来た。独房の部下たち一人一人と別れの言葉を交わす岡田。
「お世話になりました」
「成すべきことは成し終わった。君たちは心配するな」
次の独房へ。
「有難うございました」
「大きな志を持って、精進しなさい」
次へ。
「お世話になりました」
「元気でしっかり生きていくんだぞ」

妻春子はいう。
「夫は戦犯という席にありますが、私は岡田の妻であることを今も誇りに思っています。来世で生を受けることがあるならば、再び結ばれることを心より望んでいます。岡田資とはそのような人でございました」

満月を浴びて刑場に向かう岡田。憲兵と岡田の長い影が地面に刻印するかのように尾を引く。岡田、目に焼き付ける如く、立ち止まって月を見上げる。
「いい月ですなぁ」と。

やがて、死の13階段が見えてくる。それに向かって歩む岡田。

戦争とはこの世から消えるものではない。時代の変化と共に殺戮兵器は益々進んでいくであろう。人間の心の内から憎悪の感情が消えてなくならない限り・・・。


監督・脚本:小泉堯史 原作:大岡昇平 共同脚本:ロジャー・パルヴァース 出演:藤田まこと/富司純子/ロバート・レッサー/フレッド・マックィーン/リチャード・ニール/西村雅彦/蒼井優/田中好子 ナレーション:竹野内豊

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Last updated  2008.08.31 14:41:43
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