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これはドイツ映画界の黄金時代を象徴する記念碑的作品だ。 その1: 見事な脚線美のディートリッヒ 当時29歳の女ざかり ギムナジウム校のラート教授(エミール・ヤニングス)は、キャバレー「嘆きの天使」に入り浸る生徒を取り締まるために、自ら乗り込んでいく。 灯に身を焦がす蛾のように~ 私は男を狂わす根無し草~ キャバレー「嘆きの天使(ブルー・エンジェル)」の舞台で、黒いストッキング姿の歌姫ローラ(マレーネ・ディートリッヒ)が、デカダンスの極致である性的魅力を振りまきながら、妖しげな男を誘う歌を口ずさむ。 この姿を見た時から謹厳実直な「教授」ラートの運命は狂い始める、そして一直線に奈落の底へと落ちて行くのだ。 ローラ「私に出来ることは~ ただ恋することだけ~ 男たちは飛び回る~ 灯を巡る蛾のように~・・・・・」 ローラに一目ぼれしたラートは学校を辞めてローラと結婚、巡業の旅に出る。やがて一座は「嘆きの天使」に戻り、大勢の観客が詰め掛ける中、ラートは道化師として出演を強いられる。芸のないラートは鶏の鳴き真似をさせられ、卵をぶつけられ、挙句はローラの裏切りを知るのだ、 「どうしたんだ? 雲行きがあやしいそ。・・・やっこさん変だぞ」 座長が心配してローラに声をかけるのだが・・・。 その2: ワイマール文化とは? 第1次大戦後、繁栄するワイマール共和国(現・ドイツ)の中心都市ベルリンには”ワイマール文化”の花が咲き乱れた。旧来の価値観の象徴である「教授」が、妖婦の魅力に負けて堕落していくさまは、当時のベルリンそのものであったといえる。 この映画は30年に公開されるや全世界を衝撃の渦に巻き込んだ。しかし、33年に政権を握ったナチスの手により、この作品は”頽廃性”ゆえに上映禁止となったのである。 その3: 光と影の陰影を巧みに取り入れたスタンバーグ ラート教授の落ち込んだ姿を木や建物のシルエットでその心理を描き、鐘や時計の音を効果的に取り入れている。ディートリッヒの脚が主役だった映画といえようか。 1930 ドイツ・モノクロ 監督 ジョセフ・フォン・スタンバーグ 出演 マレーネ・ディートリッヒ エミール・ヤニングス クルト・ゲロン A HREF="http://blog.with2.net/link.php?338357">人気blogランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.10.05 17:45:05
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