Duffy Power / Duffy Power (1972)
ロンドンはフルハム出身のブルースヴォーカリスト、ダフィ・パワー(本名レイ・ハワード)。ダフィとは「マヌケな」という何とも変な芸名だが、当時ラリー・パーンズという芸能マネージャーが抱えるアイドルタレントに変な名前を付けまくっていた経緯が、後年ビートルズの映像集「アンソロジー」で確認できる。60年代初期の英国内を廻るパッケージツアーでは、ビートルズとも短期間一緒に巡業しジョン・レノンとも交友関係が出来たそうだ。故に後にダフィのレコードをジョンが推薦コメントを出す様な間柄になりえたのであろう。1963年、ビートルズが英国内で爆発的に人気を獲得している時期に、いち早くビートルズナンバーI Saw Her Standing Thereのカバーシングルを発表している。(バックの演奏は、ジョン・マクラフリン、ジャック・ブルース、ジンジャー・ベイカー、グレアム・ボンド。)その後は、アレクシス・コーナーのブルース・インコーポレイテッドやセッションワーク(ハーモニカ)での活動が主だったようだ。1972年にEMI傘下GSFレーベルから出たこの2NDアルバムは、エイドリアン・ミラーとアンドリュー・オールドハムで制作。アレクシス・コーナーやダナ・ガレスピーといった当時のロンドンのブルース界を代表するゲストと共演している。LPの流通枚数がどの程度だったのか不明だが、近年のCDでの復刻まで余り知られていなかった作品と言える。Duffy Power (GSF 502)このアルバムでマイケル・ジャイルズ(ドラムス)とボズ(バックヴォーカルのみ)が参加している。全曲ダフィの自作ナンバーが占めている。Duffy Power - Vocal, Guitar, HarpGuitar:Martin Kershaw, Mike ThompsonBass:Alan James, Mike ThompsonDrums:Mike Giles, Pete Ahern, ByronPiano:Mary ZinovieffVocal Backing:Alexis Korner, Dana Gillespie, BozPercussion:Ray CooperLPを入手したのは78年だったと思うが、当時でさえ彼の71年の1stアルバムInnovationsと比較すると極端に出物が少なかった。1stの方は日本盤(東芝EMI)も出てましたからね。一部曲を入れ替えた物がPower House(BUK 2010)として再発(76年)されているが、B面4曲目Lillyが削られている。追加収録した楽曲Dusty Road、Love Songは演奏メンバーが異なる。Duffy Power / Power HouseGSFから出たアルバムは現在復刻CDが出ており、AMAZONにて入手可能。オリジナルLP盤をお求めの方は海外のGemm等で1万円前後で購入可能です。尚レコードナンバーがGSF-S-1005だと米盤です。※Vampers & Champers Duffy PowerというCDには、KEITH TIPPETT SEXTETが伴奏をする未発表曲が3曲入っているとか。コチラはまだ聴いていませんので、ご紹介のみ。ディスクユニオンやアマゾンで購入出来る様です。余談:メールボックスにローリーという外人女性からメールが届いた。スパムかと思ったら海外のレコード店からのお買い上げありがとうメール。まめな方もいらっしゃるようでw いや、お世話様です。