FISCHER & EPSTEIN - TWO FACED (1973)
マクドナルド&ジャイルズが自然解消した後、マイケル・ジャイルズはセッション活動に入るのだが、必ずしもメジャーなアーチストの仕事ばかりでは無く、無名に近い作品にも足跡が多い。今回のアルバムもそんな一枚。アメリカのBRUCE EPSTEINとJACK FISCHERの2人組だからFISCHER & EPSTEIN。単純明快なユニット名である。ジャケットワークも片面ずつに個人名が書かれている。ジャケ表面ジャケ裏面見開きレコードも各々の面でメインヴォーカルをとる形式で構成されている。いわばデュオだけど、片面ずつのソロアルバムみたいな感じだろうか。ELPのWORKSみたいにw発表は73年だが製作年は71年から73年までと時差がある。ロンドンのトライデントとアイランドの二つのスタジオで収録され、一部演奏にリミックスを加えたり、妙に手間の掛かった作品でもある。昨年紹介したMIKE LESLEY / SAME TITLE (1976)と同じく、米国盤しか無いようだ。スワンプ裏名盤と紹介するサイトもあるようですが、名盤かどうかは聴き手を選ぶ分野でしょうねぇ。派手さはないし、渋い事は渋いし、でもなんか訳もなくリピートして聴いてしまうアルバムではあります。曲のタイトルやレーベルの天使の画から、これもクリスチャン系アルバムなのかもと思える。参加ミュージシャンは、割と興味深い。デイヴ・スチュワートらEGGの3人(モント・キャンベルは本名のセカンダリーネーム、マーティンをクレジット、クライヴに至ってはブルックスをクレジットで省略されてるw)、オリー・ハルソール、クリス・スペディング、マイケル・ジャイルズ、ピーター・ロビンソン他。程よく馴染んだ演奏が各ミュージシャンの自身の経歴と違った一面を引き出してるのは面白く、特にデイヴ・スチュワートのプレイは、彼の音楽的引き出しの広さ、奥深さを感じさせる。またスチールギターのゲイリー・ホーガンは、オイリー・ラグスにも参加している。ジャイルズ先生の演奏は一聴して直ぐに判る、シンプルながら特徴的なプレイとなっている。アレンジャーのフィアクラ・トレンチは、近年でもリング2のサントラ等劇伴制作で活躍してる。1-6と2-2の曲で聴かれる参加メンバーの寄せ集めのコーラス隊は、雑多な印象があるがモーリーン・グレイの声だけ飛び抜けて目立っているのが面白いw 一応参加メンバーを書き出したので、興味のある方はご一読を。FISCHER & EPSTEIN - TWO FACED (GREENE BOTTLE RECORDS 1973 GBS 1006) Produced bt Jonathan Weston for Three Penny Music,Inc. Orchestral arrangements by Fiachra Trench Photography by Lazuras Graphics direction by F. Edward Benko SIDE B.E.(SIDE 1)BRUCE EPSTEIN 1:Moonshine (BRUCE EPSTEIN) recorded in 1971 at the Trident Studio. 2:Sweet Loving Woman (BRUCE EPSTEIN) recorded at the Island Studio. 3:Gabriel (BRUCE EPSTEIN) recorded in 1972 at the Island Studio. 4:Lonely Lifetime (BRUCE EPSTEIN and JACK FISCHER) recorded in 1972 at the Island Studio. 5:Silent Tuesday (BRUCE EPSTEIN) recorded in 1972 at the Island Studio. 6:Son Of God (BRUCE EPSTEIN) recorded in 1972 at the Trident Studio. SIDE J.F.(SIDE 2)JACK FISCHER 1:Colorado Lady (JACK FISCHER) recorded in 1972 at the Island Studio. 2:This Is The Time To Be Mary (JACK FISCHER and BRUCE EPSTEIN) recorded in 1972 at the Trident Studio. 3:Merlyn (JACK FISCHER and NICHOLAS SAXTON) recorded at the Island Studio. 4:Wild West (JACK FISCHER and BRUCE EPSTEIN) recorded in 1971 at the Trident Studio. 5:Last Roundup (JACK FISCHER) recorded at the Trident Studio. BRUCE EPSTEIN / Vocal, Guitar JACK FISCHER / Vocal, Guitar *Vocal / SHAWN PHILLIPS(1-6. 2-2) NORMA WINSTONE(2-1,6) JOE WINSNEWSKI(2-4) *Acoustic Guitar / MARK WARNER(1-1,3,4,5. 2-1,2,4,5. Vocal/2-4) *Electric Guitar / OLLIE HALSALL(2-1) CHRIS SPEDDING(2-3) PAUL KEOGH(2-5) *Pedal Steel Guitar / GERRY HOGAN(1-2)*Bass Guitar / MARTIN CAMPBELL(1-1. 2-2,4) DAVE WINTOUR(1-2,3,4,5. 2-1,3,5) BRIAN ODOERS(1-6) *KEYBOARDS / DAVE STEWART(1-1. 2-2) FIACHRA TRENCH(1-2,5,6. 2-1,3,5. Vibes/1-4) PETER ROBINSON(PIANO/2-6)*Drums / CLIVE(of the group "EGG")(1-1. 2-2,4. Vibes/1-1. 2-2) MICHAEL GILES(1-2,3. 2-1,3,5) BRUCE ROWLANDS(1-6) *Violin / GRAHAM PRESKETT(1-2. 2-3,5. Mandolin/1-3) *Tuba / MARK JOHNSON(1-1. 2-2) JOHN JENKINS(1-3) *Tenor saxophone / CHRIS HUGHES(1-3) *Percussion / RAY COOPER(1-5) FRANK RICOTTI(1-5. Vibes/1-4) *Tablas / KESHAV SATHE(1-5) *Harmonica / PAUL LEVINE(2-1) *Moog / DIANA LEWIS(2-5) *Chorus(1-6. 2-2)/ MAUREEN GRAY, MARTIN CAMPBELL, CLIVE(of the group "EGG"), DAVE STEWART, MARK WARNER, MARK JOHNSON, JOE WINSNEWSKI 国内の輸入盤店で変に高い物を買うよりも、海外のebayやGEMMで2000円前後で買えます。ただしLPなので送料が1000円以上どうしても掛かってしまうので、そこら辺ご注意を。また、米盤なので最初から盤面にスリ跡が付いている可能性が高いです。なにせ当時のアメリカ盤はザラザラの内袋に入っていましたからねぇw