COMPANY - TRIOS by COMPANY (1986)
仏教修行でキング・クリムゾンを離脱したジェイミー・ミューアが1980年頃に帰国した後、再びデレク・ベイリーらのカンパニーに参加した1983年にレコーディングされたアルバム。インカスからLPとしての発売は1986年。COMPANY - TRIOS by COMPANY (1986) INCUS RECORDS INCUS 51 frontbackVINKO GLOBOKAR : Trombone, Voice, Flute. JOELLE LEANDRE : Bass, Voice. HUGH DAVIES : Live Electronics. J.D. PARRAN : Basset Horn and Piccolo. PETER BROTZMANN : Tenor and Baritorn Saxophones. JAMIE MUIR : Percussion. ERNST REYSEGER : Cello and Electric Cello. EVAN PARKER : Tenor and Soprano Saxophones. JOHN CORBETT : Trumpet and Flugelhorn. DEREK BAILEY : Guitar and Electric Guitar. SIDE 1 TRIO - one Vinko Globokar, Joelle Leandre, Hugh Davies. TRIO - two J.D. Parran, Derek Bailey, Joelle Leandre. TRIO - three Evan Parker, Ernst Reyseger, Derek Bailey. SIDE 2 TRIO - four Jamie Muir, Vinko Globokar, J.D. Parran. TRIO - five Joelle Leandre, Hugh Davies, Evan Parker. TRIO - minus one Ernst Reyseger, Derek Bailey. TRIO - trio Peter Brotzmann, John Corbett, J.D. Parran, Jamie Muir, Derek Bailey, Hugh Davies, Evan Parker, Vinko Globokar, Ernst Reyseger. RECORDING DURING COMPANY WEEK 1983 AT THE I.C.A. LONDON, MAY 24-28, 1983. RECORDED BY ADAM SKEAPING PRODUCTION BY DEREK BAILEY AND ADAM SKEAPING アルバムタイトルが「トリオス」というだけあって、各曲3名のミュージシャンが演奏している。演奏者の組み合わせが次々に変わる為フリーミュージックにありがちな単一なトーンでアルバムが貫かれるといった事が無い。(ただし、サイド2の3曲目はマイナスワンと銘打たれてデュオ演奏。)極めてシンプルなジャケットに反してバリエーションが豊かな作品に仕上がっている。 ミューアは2曲のみの参加だが、70年頃まで参加した当時のカンパニー時代と比べて演奏にきめ細かさを感じさせる。ジャケットでのミューアはクリムゾンに参加していた頃と違いすっかり落ち着いた風貌で眼鏡をかけており、ちょっと見同一人物とは思えない佇まいになっている。 アルバムラストの曲Trioは、トリオが三組、つまりトリプル・トリオとでも言える9人編成で演奏されており、このアルバム最大の聞き物となっている。カンパニー作品でもここまで劇的に盛り上がる演奏は珍しく、インプロヴァイゼーションでありながらも素晴らしいカタルシスを味わえる。ミューアのファンであるならば、この曲を聞くためだけにこのアルバムを購入しても決して損はしないかも。 ただし、1986年というCD全盛の時代にLPレコードで出された為に一部の専門店でしか流通しなかったのも手伝い、現在市場に滅多に出てこなくなり入手はミューア参加のカンパニー他2作品よりもかなり困難になっています。もしも見つけることが出来たならかなりラッキーと言っていいでしょう。