biG GRunt In Session (2016) 12inch EP
期せずして、イアン・ウォーレス関連作品が三連続で続きますが、本作で今回はオーラスです。1967年夏に、それまで組んでドイツで活動していたウォリアーズからジョン・アンダーソンが脱退。残されたメンバーのうち、イアン・ウォーレスはビッグサウンドの連中と合流。ロンドンへと戻ると68年にはスリーピーというバンド名義で3枚のシングルレコードを発表しました。68年夏は、ちょうど立ち上がったばかりのYESのアンダーソンのフラットで共同生活をしてたそうで(つまりは居候w)。スリーピーがライブ活動してたという話は聞きませんので、日銭を稼ぐためにも様々な歌手のライブでバック演奏をしたり、サンディ・ショーのアルバムにはセッション参加してました。68年秋には当時のYESドラマーだったオライリーが深酒からケガで入院、ウォーレスは泣き顔のアンダーソンに頼まれ助っ人で一晩だけYESのギグでも叩いたそうですがw1969年の年末になると解散寸前のボンゾ・ドッグのサポートドラマーとしてツアーにも参戦。そのままの流れで、ヴィヴィアン・スタンシャルの新プロジェクト「ビッグ・グラント」に参加したのでした。以前当ブログでもこの当時のBBC出演動画をご紹介しましたね。この他、3月16日にはBBCラジオでDJのジョン・ピールの番組でもセッション。3月21日にラジオ放送されたそうです。バンド自体はスタンシャルの体調悪化に伴い空中分解してしまい、レコードはシングル盤を一枚しか残せませんでした。ウォーレスはその後、元ボンゾドッグのニール・イネスの「ワールド」に参加。シングルとアルバムを一枚ずつ発表し、1970年暮れ頃まで活動してたようです。居候先もその頃にはキース・エマーソン宅に鞍替え。キング・クリムゾンからアンディの脱退を受けて、オーディション参加した後の話は、ここでは割愛しますwさて、ビッグ・グラント唯一シングルは、現在もボンゾドッグ関連のコンピ盤にも収録されており、聞く事が叶うのですが、ラジオ音源の正規リリースはなされておりませんでした。今から4年ほど前、ツイッターにおいてstarlessmatsu様より「今度レコードとして出ますよ。限定盤らしいけど」と伺いながらも、BBC音源自体がYoutubeなどにアップされているのでイマイチ食指が動きませんでした。ところが最近ebayを眺めていたら、何とシールドまんまの新品がまだ売られているではないですかw ということで勢いで買ってしまった次第ですw12インチの45回転で非常に音のクリアなレコードです。録って出し放送なので生々しいというかw ちょっぴり音声レベルが低いですが、ノイズのない丁寧なプレスです。レーベル写真は家のLEDライトの下なので色味が出てませんが、綺麗な黄色いカラーレコードで、プレス具合も上々です。さすがBBC、音源を大事の保管してて感心するほかないです。日本の放送局も見習ってほしい。なんちてwまだ海外で結構出回っているので今のうちに買われるのもいいかもしれません(中々買わなかったアンタが言うなw へい、その通りでございます。)