雪にまみれ
熱波に焼かれ
土砂にまみれ
埃をかぶり
アスベストや粉塵の中で喘ぎ
高所で風に吹かれ
地中の闇に目を凝らし
あらゆる軋轢をも笑って過ごし
取るに足らないとうそぶいて
どんな時でも心に太い
一本のロープが支えとなって
いつでも省み安心してきたもんだ
ふと気が付くと足元に梯子は無く
手がかりにしていたロープは
いつのまにかギシギシと
音を立てて見る間に儚げな糸の様
重心を失った体勢で
天空を掴むが如く手を伸ばせば
虚空の中に力は全て飲み込まれていく
宙に浮かんだ身も心も
そのまま落ちるに任せるのみ
全ての風景は流れて霞み
いずれ混沌とした灰色に融けて
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Last updated
Feb 13, 2006 04:13:24 AM
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