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カテゴリ:色々ごちゃまぜ
アメリカの映画俳優達が在りし日のジェームス・ディーンを懐古する映画「ジェームス・ディーンのすべて・青春よ永遠に(邦題)」が、今日NHKBSで放映された。ここの所の石原裕次郎主演映画の特集でも半世紀前の当時の日本の世相が垣間見れたが、今回のジェームス・ディーン懐古の作品もなかなか興味深い内容だった。
中でもディーンと関わりのあったスタッフや役者仲間のインタビューは今では貴重な証言になるのかもしれない。 「ジェームス・ディーンが現れる前は、若者文化なんか存在しなかったんだ。」 「世の中には子供(baby)と大人しか存在しなくて、その間の世代は急ぎ足で大人になるしかなかった。」 「彼の存在がその後の多くの若者によるムーヴメントの始まりになるんだ。」 同じ頃日本でも太陽族以降に若者文化が芽吹く頃であるが、世界的に見ても第二次大戦後の政治経済や社会・文化の趨勢が新たな潮流の萌芽を育み花開きはじめたのだろう。ディーンは公開作品がまだ一作品だけの頃に趣味だった車・ポルシェで走行中、高速のまま正面衝突し首を骨折し即死したのだが、余りの衝撃的な死に方が神話となってその後永遠の命を輝かせる事になったのは多くの人の知る所であるよね。 同時期にデビューしたロックスターがディーンっぽいスタイルや若者の主張をしはじめたのにも、その影響力・憧れの大きさが伺える。今年来日40周年を迎えるビートルズにおいても結成当時は全員革ジャンにジーンズでリーゼントだったものね。1970年代後半以降のパンクロックも表現やファッション的に似た主張になるよね。流れを強引に辿れば日本の70年代以降のリーゼントスタイルのツッパリ君の元祖になるんだよね(笑)。 映画ではジェームス・ディーンのメイクのリハーサル用に制作されたライフマスクが紹介されていたが、映画での表情筋全開の顔と違い端正で穏やかな顔だったのが印象的だった。映画で見せたあの憂いや怒り、思い詰めた表情の多くが彼の才能のなせる技だったんだね。 この映画で使われている音楽は、バックマン・ターナー・オーバードライヴやデレク&ドミノス等だけど、何故かマイク・オールドフィールドのチューブラベルズも使用されていた。55年当時のロックンロールがあえて使われなかったのは、単なる懐古趣味の作品にしたくなかったからなのかもしれない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jun 9, 2006 05:21:00 PM
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