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テーマ:怪奇大作戦(8)
カテゴリ:特撮
東京MXTVという首都圏ローカルUHF局ではあるが、地上波デジタル放送も行っているTV局がある。
たびたび取り上げてる夕方のマニアック番組「5時に夢中!」も面白いが、以前からテレバイダー(金剛地が注目を浴び始めた番組)等のユニークな他局で出来ないような番組を見せてくれているね。 昨年度までは毎週水曜日の夜11時半からが往年の円谷特撮番組を見せる枠だったのであったが、今年度からは毎週火曜日の11時半からへとスライドしている。 現在は60年代末期の傑作番組である「怪奇大作戦」が放映されてきたが、これもいよいよ佳境に入ってきた。 そう、マニアには有名ないわゆる実相寺監督の京都シリーズの登場である。 第23話の「呪いの壷」は、怨讐を帯びた濃密なセリフの飛び交う犯罪物のシリーズ屈指の超名作ドラマである。ラストの大炎上シーンでは、当の妙顕寺の檀家が慌てて「うちの寺が燃えてる」と問い合わせたと言われるほどの名シーンである。また、実質的に本エピソードの主人公:統三役の花ノ本寿(現、日本舞踊花ノ本流家元、60年代にいくつかの話題作に出ている)の若かりし日の鬼気迫る演技も貴重な作品である。脚本は社会派で大島渚一派でも名を馳せた石堂淑朗、ドラマ中贋作をした老人が壷を叩き割るシーンは石堂の母の弟がその昔怪しい骨董屋(秀吉時代の尿瓶とか売っていたらしい)で、宝にしていたレコードが傷が付いた時に叩き割ったのがアイディアの一つとなったとか。 また、その次週には第24話の幻想的な名作「京都買います」も控えている。 これもまた今の京都の状況を予見するかのような暗示的な作風となっている。 近年DVDも出ているが、購入していなかった人やこの番組に触れた事の無い人は、是非この機会にこの40年近く昔の作り手の情念のこもった怪奇大作戦の世界を覗いてみるのも面白いのではないだろうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jun 15, 2006 02:45:35 AM
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