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テーマ:70年代英国音楽(238)
カテゴリ:70’S
彼らが70年代初期に残した2枚のアルバムは、今でこそ高い評価も受けているが70年代には単にパープルレコードの1グループとしてか、メンバーの元いたバンド経由で認知されていただけだったかもしれない。 初期アトミックルースターが瓦解した後に加入し、後のルースターサウンドを構築したジョン・カンとポール・ハモンド。この2人にビートルズと同時期からビッグスリーやマージービーツでキャリアをスタートしたベテランでクォーターマスで著名なジョン・ガフタフスンが加わり結成した強力な骨太ロックバンドなのである。 この当時のロックのサウンドは録音技術も丁度過渡期でどんどんと新しい機器が出現していたのだが、このアルバムはその手の技術をあえて否定するかの如く生な音が飛び出してくる。無論、曲によっては最低限のエフェクト処理もあるにはあるのだが、プロデュースがバンド自身のせいもあるのだろうか? 音場もかなりデッドな感じでスタジオの状況がみえて来るような印象さえある。当然オフマイクなんかを置いたりとかもしていないだろう。 では、この基本的なスリーピースバンドが何故凡庸なサウンドにならないのかといえば、個々人の力量もさる事ながらその強烈な個性とまさに英国のバンドたる楽曲そのものの魅力に寄る所。 今の時代からすればやはり古さは否めないが、聴くほどに癖の強い情熱的でワイルドなロック原形質が聴く者を圧倒する。 ジョンの歌声はかなりハイトーンでファンキーだし、楽曲はミドルテンポのねじくれた展開が多いのだが、そのチカラ強さと構成力が実に魅力的なのである。同じバンド構成でも後のベビメタやパンク以降のハイスパートなサウンドとは対極にある、まさにハードロック以外何物でもない。 個人的には70年代後期にであったのであったが、一度LPを手放していた。ただ、当時録音したテープがかなりヘタってきたので、今初夏に新宿のディスクユニオンにまで豪雨の中足を運んでCDを手に入れたのである。別に翌日でも良かったのであるが(苦笑)。まあとりあえず聴きたくて居ても立ってもいられなかったもんでw(すぐに取上げなかったのにはちょいと訳ありで、じっくり聴いて自分自身高校時代の思い入れだけじゃなくて、今聴いてみて冷静になる必要があるかもと勝手に考えただけでしたが。) 70年代のロックは、やはり古いオーディオセットで木製のスピーカーを鳴らして聴きたい。これもそんな一枚。 John Gustafson (vocals,bass,piano); John Cann (vocals,guitars); Paul Hammond (drums). 1. Jay Time (cann) 2. Sinister Minister (gustafson) 3. No Witch At All (gustafson) 4. Taken Alive (gustafson) 5. Time Gambler{Rodney} (cann) 6. Millionaire (cann) 7. Monster In Paradise (gustafson/gillan/glover) 8. Hobo (cann) 9. Mr Longevity - Rip (gustafson) 10. Provider - Part One (cann) 再発CDは REDFOX RECORD RF619 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Oct 21, 2006 10:30:18 AM
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