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テーマ:キングクリムゾン(654)
カテゴリ:キングクリムゾンメンバーズワーク
もうすぐジャイルズ・ブラザースのアーカイブ音源CDが発売されるが、そこで今回は彼らがフリップと出会い、暗中模索・悪戦苦闘していた頃のデモ録音で使ったスイス製テープレコーダーRevox F36に注目してみたい。
YoutubeにもRevox F36の動画はあるにはあるのだが、仕様が今一よく判らない。音は良いんですけどねw そこでこのテレコを特集したサイトを探してみました。 The Revox F36 tape recorder http://www.reeltoreel.de/worldwide/F36.htm 60年代当時の日本の国産オープンリール・テープレコーダーの多くが、フタ付きでスピーカー内臓だったが、このマシンもご多分に漏れず同じ様な形状をしている。サービスマニュアルも紹介されているが、回路図まで載っている。実にシンプルで線対称な図面だ。そう、モノラル回路を2個乗っけてあるというわけ。他にも内部の真空管の並ぶ画像も紹介されている。「そうそう、この当時のレコーダーがやたら大きくて重いんだよなぁ」と思い起こさせてくれる。マニュアル表紙イラストがドライバーなのも妙だけど納得させられる。そう、当時これを使う様な人間はサウンドエンジニアだったのだろうからねw ヘッド周辺の作りは無骨で金属丸出し、でも丈夫そうだ。写真をよく見るとアジマス角調整のネジ穴の様なモノも見て取れる。古のマシンらしくモーターも馬鹿でかい。そして驚くのはダイレクトドライブであるという点。ジャイルズ兄弟がダウランズ兄弟から中古を買いとってGGFのデモで使ったモデルが2ch仕様なのか4ch仕様なのかはわからないが、当時の放送局やレコーディング現場で使われたプロ仕様機器だった事は確実だ。 68年末のGGF唯一のテレビ出演時に、実際は録音に合わせて演奏のフリをしただけだったそうだが、その背後で流れる音源は彼らが自室で録音したテープだったのはシド・スミスの伝記本でも知られている。彼らが録音しBBCに持ち込んだ際にエンジニアがそのクオリティに敬意を表してくれたと彼らも後年述べている。デッキが古いながらもプロ仕様の性能だったからこそとも言えそう。入力系はマイク入力、ラジオ入力、可変式のダイオード入力(今で言う調整の効くライン入力になるかも)。ラジオ録音用の入力があるのが時代を感じさせる。 以前紹介したダウランズのCDにも60年代半ばまでのデモ音源が入っていたが、これもGGFのブロンズベリーテープスと同じくこのレコーダーで録音されたものだったのでしょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Oct 29, 2015 01:54:24 PM
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