キングクリムゾンのメンバーが日本のアーチストに関わった例は色々あったが、中でもセッション活動の多いメンバーほどその回数は多い。古くは山口百恵のアルバムでのゴードン・ハスケルや野口五郎のライブに参加していたトニー・レヴィンから、坂本龍一やTOKIOのアルバムのエイドリアン・ブリュー、BOWWOWでのジョン・ウェットンなど、挙げていけば結構出てくるのはマニアの方々ならご存知でしょう。
んで、今回はこれまたセッション活動量が膨大で、多岐に渡って活躍するメル・コリンズで、中島みゆきである。夜を往けというアルバムにメル・コリンズの名前がクレジットされているが、その他の今剛や松原正樹といった日本の超一流ミュージシャンたちと名前が列挙してあるだけで、どの曲に参加しているが詳細が判らない。ただ、メル・コリンズ好きな方ならば、そのソロプレイを聴けば一発でわかる彼らしいよく唄う明るいトーンとフレージング。
アルバムには表題曲の夜を往けと遠雷の2曲にサックスソロがフューチャーされているが、夜を往けのソロはフレージングが明らかにメルっぽくないしサウンドカラーも違ってるので古村敏比古さんなのであろう。一方、遠雷のソロは結構吹きまくっているが、メル独特の流麗で色っぽいフレーズが続々と紡ぎだされてくる。