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カテゴリ:70’S
1972年、日本でカラーテレビが一気に普及した年に正月映画として上映された、コント55号主演映画だ。WOWOWで坂上二郎さんの追悼番組として上映されたので録画しておいたのをじっくりと観た。
1972年、日本は高度成長期の名残りが続く頃(オイルショックが起きる前)。音楽的にも様々な新たなアーチストが次々登場した。プログレでもELPが人気絶頂を迎える年。学校の担任教師が展覧会の絵が好きだった思い出。 私自身、70年前後に人気を高めたドリフや55号の映画は割と観たのだが、この映画は初めて。題名があんまりなので、正月以外に放映しにくいじゃないかと余計な心配をしたくなる。実際は、山本周五郎原作の時代劇で、小説の題名は「ひとごろし」。正月明けの公開の映画で55号が出るのに、ひとごろしは無いだろうと企画会議で考える様が目に浮かぶようなセンスの無いタイトルになってしまっている。 タイトルはしょーもないが、観て驚いたのは、とても良くできた映画であること。画も美しいし、出てくる演者がみな芸達者。55号の演技も溶け込んでる。カメラワークもいい。ドリフの映画や55号の他の映画は、多忙な彼らを短時間で早撮りしてる為、粗製濫造な感じがあるし、正直あまり面白くない。と前から感じていた。しかし、この作品はシンプルな題材ながら、観ていて嫌味も退屈さも無い。洒落っ気まである。 劇伴音楽は、ちょうどMOOGが日本のスタジオでも使われはじめた頃なので、どの曲にもガンガン絡んでくる。しかも音色が、まるっきりエマーソンwww この頃の寺内たけしとブルージーンズが出したアルバム「津軽じょんがら節」が、ELPの影響が色濃い名盤だったが、この映画の劇伴もハモンドこそないが時代性が色濃い。もしもこの先観る機会があったら是非。ジロさんの熱演は見ものです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Mar 23, 2011 06:04:22 PM
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