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テーマ:キングクリムゾン(654)
カテゴリ:キングクリムゾンメンバーズワーク
今回のBSーTBS SONG TO SOUL (毎週日曜日午後23時)は、KING CRIMSON 「クリムゾン・キングの宮殿」が取り上げられました。番組冒頭でまずクリムゾン・キングの宮殿が掛かり、続いてハイドパークでのライブ映像が少し紹介され、当時の音楽シーンの状況とクリムゾンを客観的にみたリック・ウェイクマンによる証言からスタート。
次にキング・クリムゾンがリハーサルやデビュー前に音楽関係者に演奏を見せたフルハム・パレスの地下室の紹介。そこでのクリムゾン本著者シド・スミスによるバンドの当時の状況や制作背景の解説。ピートやイアンがバンドにもたらした影響を語りました。 シドの解説に続き、前身バンドジャイルズ・ジャイルズ・アンド・フリップの紹介。そこへピート・シンフィールドとイアン・マクドナルドが合流と解説。画面はサフォーク州オールドバラのピート自宅へ取材が飛びます。ピート本人の登場でイアンとの出会いや60年代末期の音楽シーン、そしてGGFとの合流が語られます。 続いてニューヨークで暮らすイアン・マクドナルド宅を取材は訪問。イアンからピートとのロンドンでの出会いなどが語られ、画面ではGGFへの参加が説明されます。69年1月キング・クリムゾンの誕生。イアンとピートから他のメンバーたちの実力や目指したサウンド指向、制作状況が解説されます。続きピートからバンド名をザ・フーやツェッペリンのようなパワフルにしたくて、曲からバンド名を考えたと語られます。 番組ではクリムゾン加入以前にピートが作詞作曲したクリムゾン・キングの宮殿に、イアンが新たな曲を付け直した証言。イアンがギターを奏でるシーンがファンには嬉しいですね。続いてキーボードで中間部のメロトロン演奏の解説。ピートによる曲の解説、生い立ち、歌詞の内容が語られます。 場面が変わって、メロトロンが登場。イングランドのロバート・ウェブが登場し、メロトロンを解説。番組ナレーションはイングランドの紹介も少ししてくれます。メロトロンを映像で分解し内部構造解説、テープの入れ替えを放送したテレビ番組というのも珍しいですねw (私事で、高校の時に18万円の中古メロトロン買おうか悩んで、交換テープが27万円だったので諦めたのを思い出しました。)ウェブさんはメロトロンを弾きながら性能を紹介し、クリムゾンにおけるイアンの演奏法と功績を解説します。 番組は、ファーストアルバムのレコーディング状況へ。頓挫した最初のトニー・クラークによるプロデュースをピートが語り、なぜ断念したか背景を詳細に語ります。今回の番組でトニーが行ったムーディブルース風のサウンド作りがどの様な手法だったか、クリムゾンの指向とどのように相反したのか理由がわかったのは、今回の番組取材の大きな功績と言えます。(ちなみにBGMでスキッゾイドマンが流され、テロップでトニークラークヴァージョンと出ますが、残念ながら正規ヴァージョンが流れました。) 続いてイアンによりスタジオにあったエレクトリック・ハープシコード使用についての演奏しながらの説明。 そしてスティーヴン・ウィルソンによる40周年デジタルリマスター制作の解説。レコーディング当時のテープのうち、スキッゾイドマンだけがなかなか見つからなくて、キッチンの流し上の戸棚から発見された事も証言されます。フリップから聞かされた話として、ライブの後午前3時からレコーディング準備し、朝6時には次のライブへ向かうという過酷な制作環境が紹介されます。(だから当時のイアンはヒゲボーボーの風体だったんでしょうかね?) イアンからは「アルバムにかけた時間は11日。今では考えられない早さだよね。」 番組では69年末にイアンとマイケルが脱退したことがナレーションされ、締めとしてピートとイアンが当時を振り返り端的に感想を述べます。 その後、クリムゾン・キングの宮殿が流され、当時の写真やフルハムパレスの映像、そしてイギリスの風景が映し出されます。宮殿が全編流れきったところで番組は終了。宮殿をフルに流しきる放送というのもすごいですよねw イアンとピートがこれほど日本のテレビ番組で語ったのもファンには嬉しい番組でした。毎回この番組をみて感心しますのは、制作スタッフの皆さんの音楽への憧憬と誠実な制作姿勢。今後にも期待ですね。 番組を見損なった方、あるいはもう一度みたい方は、番組サイトのリクエストBBSに書き込んでみるのもいいかもしれませんね。 SONG TO SOUL http://w3.bs-tbs.co.jp/songtosoul/ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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