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テーマ:キングクリムゾン(654)
カテゴリ:キングクリムゾンメンバーズワーク
Jamie Muirのキング・クリムゾン以前の活動と言うと1970年前後に関わっていたデレク・ベイリーのカンパニーでの活動が比較的知られていますが、クリムゾン加入直前にアラン・ゴウエンやアラン・ホールズワースらとリハをしていたSun Shipというバンドに付いてはどの様な音楽性だったか、長い間謎とされてきました。
2009年ロウリー・スコット・ベイカー名義で発表されたこの二枚組CDでは、Disk2の大半にそのサンシップが活動した当時にジェイミー・ミューアがどの様な音楽を演奏していたかを知ることの出来る貴重な秘蔵音源が収録されています。ベースのベイカーがミューアと共にサンシップのリズムセクションを組んでいたという点でも注目。 GRACILITY - Laurie Scott Baker (2009) 2CD musicnow MNCD012 front back Disk 1 Gracility 1-10 (Baker) Derek Bailey - Guitar, Keith Rowe - Guitar, Gavin Bryars - Fender Jazz Bass, Laurie Scott Baker - Double Bass. Recorded New Arts Lab London 1969. Pibroch 11-12 (Baker) Evan Parker - Soprano sax. Recorded Studio47 London 1975. Disk 2 Bass Chants and Cues (Baker) 1. Bass Chants and Cues 2. Jackdaws Ascending 3. Wurlitzer Ramayana 4. Baby Binson Sonar 5. River Thames AM 6. Goldsmiths (Driving) 7. Rotherhithe Approach 8. Futurama Ascends 9. Bubble & Squeak SE14 10. Music Hall Tripping 11. The Scream 12. Coo-ee Echorec 13. Winged Dove Jamie Muir - Drums and Vocals, Laurie Scott Baker - Bass and VCS3 Synthesiser, John Tilbury - Organ. Recorded Goldsmiths College London 1972. Circle Piece 14-18 (Baker) Scratch Orchestra:Alec Hill - Bass Clarinet, Hugh Shrapnel - Oboe, Andy McKay - Oboe, Chris May - Clarinet, Phil Gebett - Bass Clarinet, Ed Fulton - Violin, Laurie Scott Baker - Double Bass, Bryn Harris - sw.wh., Christopher Hobbs - Organ, John White - Organ, Micael Parsons - Soprano sax, and other members. Recorded New Arts Lab 1970. CDの内容は以上で、一枚目にデレク・ベイリーとのセッション、エヴァン・パーカーのセッションが計77分。二枚目にはジェイミー・ミューアを含むサンシップのリズム二人にオルガンのトリオ演奏が13曲、そして最後に後にロキシー・ミュージック入りするアンディ・マッケイの参加したスクラッチ・オーケストラ(イーノも一時関わってましたね)で計69分とかなりのお宝音源大放出となってます。商売を考えたら全部別売りでもいいんじゃないかと思えますが凝縮し価格も良心的なのでお買い得感があります。 さて、肝心のミューアの演奏っぷりなのですが、これがかなりロック色の強いプレイも混じっており、バンドとしてはフリー色も取り入れつつもジャズロックを展開している印象です。割と面白い。また、ミューアのドラマーとしての実力の程も結構これで証明されるのではないでしょうか? そしてミューアがカンパニーの後に参加しながらもデモテープが行方不明で音楽性が不明だった、ボリスとサンシップの二つのグループがこのサウンドに近かったのでは推測できるのもこのCDの魅力となっています。 CDには各音源の解説も書かれていますが、80年に仏教修行から英国へ帰国して以降らしきジェイミー・ミューアの姿も載せられており、彼が両足に挟んでいる楽器こそが「トーキングドラム」そのものだという事も興味深いです。トーキングドラムは脇に挟んだり、足の間に挟みこみ、太鼓の周りに張られたヒモを絞り込んで音程を変化させる打楽器。彼がそれを演奏している画像は皆無でしたのでこれも貴重な画像と言えます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jun 19, 2012 10:10:42 PM
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