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テーマ:キングクリムゾン(654)
カテゴリ:キングクリムゾンメンバーズワーク
レイモンド「ボズ」バレルは1960年代、様々なバンドで活動をしてたのですが、当時の活動記録を公開しているサイトがあります。今までに判ってる彼のデータとこのサイトを照合し60年代の彼の足跡を追ってみましょう。(サイトでメンバー表記の無いバンドについては、一部補足してあります。)
各バンド活動年はあくまでもバンド存続期間で、ボズ参加期間とは限りません。元サイトで入替関係無く各担当が表記されていますがそのまま引用してます。ご了承ください。 THE TEA TIME FOUR (mid 1963 - 1965) http://www.musicfromtheeastzone.co.uk/bands_artists/TEA_TIME_FOUR__THE.htm Dick Woods (aka Lombard) / lead vocals Raymond Boz Burrell and Barry Fats Dean / acoustic guitar Bernard Rudd / guitar John Cork, Barry Fats Dean, Bernard Barton(Aug1964-) / bass Brian Rocky Brown / drums 1963年にTea Time Fourを組んだ時ボズの担当はアコースティック・ギター。上記サイト画像を見ると後のソロデビュー時の顔と比べてまだボッチャリとした童顔。可愛らしいです。この時代まだ英国の興業形態は1興業を5つ前後のバンドが出演するパッケージツアーだった時代で、様々なバンドと共演してた様です。 共演者名を見ると、The Rockin'Berries、 PJ Proby、The Tornados、The Pretty Things、Manfred Mann、そしてThe Yardbirdsもありますね。下記画像のテレビ出演も64年にあったようです。 このティー・タイム・フォーが主に活動したのは1963年半ばから1964年末。64年11月にはスタジオに入ったようですがアセテート盤が作られたのみでレコードリリースはされなかったみたいです。 (※2017年12月追記。11月にスタジオ入りした時既にベースのバリー・ディーン氏は抜けていたよとご本人からお返事をもらいました。) BOZ PEOPLE (spring 1965 - Nov 1965) http://www.musicfromtheeastzone.co.uk/bands_artists/BOZ_PEOPLE.htm Raymond Boz Burrell / lead vocals Bernard Rudd / guitar Bernard Barton / bass Brian Rocky Brown / drums Ian McLagan / keyboards こちらはボスが次に関わったボズ・ピープル。この頃には既にボズも顔が痩せてきてますw 食えなかったんでしょうか?1965年春から11月までと案外このバンドの活動は短かったんですね。この頃彼はバンドの顔としてヴォーカル専業になったと見ていいのでしょう。 メンバーは前のティー・タイム・フォーと重複してます。The Bozと名乗ったりBoz and Boz Peopleとか名前も変えてたようです。ボズがThe Who入りするとか言う話が出たのもこの時期だと出てますね。当初4人だったバンドも5月にイアン・マクレガン参加で5人編成に。 しかしコロンビアがボズの歌唱力にのみ興味を示したのでバンドはお払い箱になった様です。シド・スミスさんの著作ではバンド機材が盗難にあい、その負債でボズ・ピープルは解散になったとも書かれてます。でも、そのお陰でマクレガンはスモール・フェイセズに加入し成功を収め、晩年ロックの殿堂入りまでしたのですから何が幸いするかわからないものですねw (マクレガン氏晩年の回想でもドイツから帰る際に機材盗難にあったと語られてました。) BOZ (1966) Boz / vocals Tony McPhee / guitar on pinnochio この時期彼は4枚のシングル盤を英コロンビアから出し、米国やカナダでもそのうちの一部が発売されています。一部楽曲でトニー・マクフィーが参加してたそうですが、セッションに徹してて目立つ印象はありません。 setlist.fmと言うサイトには、ボズ名義で66年春や秋に行われたライブ日程のデータがありますが演奏当日の曲目などの内容は書かれていません。実はこのデータが後に挙げる二つのバンドとの活動だった可能性があります http://www.setlist.fm/setlists/boz-3dd5183.html SIDEWINDERS (1965 - Feb 1966) http://www.musicfromtheeastzone.co.uk/bands_artists/SIDEWINDERS__THE_2.htm Dickie Pride, Boz Burrell(Spring? 1966) / vocals Len Neldret / guitar Tex Makins / bass Matthew Hutchinson / keyboards John Marshall / saxophone Marc Charig / trumpet Malcolm Penn / drums マーク・チャリグやジョン・マーシャルもいたと言われるサイドワインダーズ。活動時期が1965年末からいつまでかは不明。スティーヴィー・ワンダーが英国でやった興業でバックバンドをした事もあったようです。(いわゆる来英する歌手のバックバンドという箱バン活動。) ココで一つ疑問が生じます。この次のバンドFeel For Soulがボズのシングルプロモーションの為のバック演奏で契約してたらしいのです。 キング・クリムゾンの通算4枚目のLP、日本盤アイランド(当時はこう帯に記載されていた)に収められてるライナーは、EGが出したプレスリリースを元に解説が書かれていると思われますが、本文中ボズがサイドワインダーズ加入後3ヶ月で解散してしまったと記されています。 あくまでも私個人の推理ですが、ボズがサイドワインダーズと活動したのは、シングル発売のプロモーション用であった可能性があると考えてます。setlist.fmの記述が事実として考えるとボズが参加したのは66年3月のマーキーでのライブを含んだ三ヶ月ほどなのではないかと。 このバンドにいたマーク・チャリグは、エルトン・ジョンやその名前の元になったエルトン・ディーンがいたブルーソロジーと、このバンドを掛け持ちしてたのかどうかは判りませんが、もし66年の前半でサイドワインダーズが解散していたと考えると、チャリグがブルーソロジーへ加入した時期とほぼ時期的に一致します。 (この項2020年1月追記) サイド・ワインダーズ後、Boz&His Bandなどいくつかの名義での活動記録がありますが、ソロ歌手としてのボズにバックバンドが帯同するギグが1966年春から約一年間続いていたようで詳細は不明。単にライブ用の寄せ集めで固定メンバーではなかったのかも。 FEEL FOR SOUL (mar 1966 - mid 1968) http://www.musicfromtheeastzone.co.uk/bands_artists/FEEL_FOR_SOUL.htm Dave Quinton, Raymond Boz Burrell(Jun67-Oct67) / vocals Stuart Fuller, Ronnie Daring / guitar Paul Moss / Colin Clegg / bass Keith Burbury, Brian Tatum(>lead vocals) / keyboards Julian Revell / tenor saxophone Chris Green / baritone saxophone Norman Samways / Trumpet 1967年6月からボズが途中参加したバンドがこのフィール・フォー・ソウル。音楽的には元々ソウルミュージックのバンドだったとか。このバンドも管楽器の入った8人編成だったのらしいのですが、ボズの参加は10月まで。この5か月間がノーフォーク州を中心としたフィール・フォー・ソウルでの活動といえます。その後マネージャーと関係修復しロンドンへ戻ったそうです。 このバンド自体はクリームやジェフ・ベック等の前座も務め、68年春にはドリフターズのUKツアーのサポートもしていますが、ボズ離脱後。 キング・クリムゾン「アイランド」日本盤LPライナーでは、ボズがサイドワインダーズ後に田舎に帰りバンドを組んでいた時期、アラン・プライスに誘われロンドンへ再度上京したように書かれてますが、その田舎バンドがこのフィール・フォー・ソウルである可能性が高いです。 THE ALAN PRICE SET With Boz (Oct 67 - Dec 67) http://www.musicfromtheeastzone.co.uk/bands_artists/ALAN_PRICE_SET__THE.htm Raymond Burrell / ? RAY MORRIS SET (????) http://www.musicfromtheeastzone.co.uk/bands_artists/RAY_MORRIS_SET__THE.htm Raymond Burrell / ? 上記二つのバンドは何もデータがありませんが、ロンドンへ戻ったボズがパノラマで活動したのが67年12月からなので、それ以前に「客演」していたのだと思われます。(追記:プライスのバンドへは客演だったそうです。) 田舎に引っ込んでいたボズを再びロンドンに導いたのがアラン・プライスだったとされてるので、マネージャーと復縁させ、ボズが68年に二枚シングルを出すきっかけを与えたのも彼だったかもしれません。ロンドンへ出たジミ・ヘンドリクスやゴードン・ハスケルも一時アニマルズの西ケンジントンにあった住居に世話になってたと言う先例がありますから、アニマルズの面々は若手の面倒見が良かったんですね。 PANORAMA (Dec 1967 - Feb 1968) http://www.musicfromtheeastzone.co.uk/bands_artists/PANORAMA.htm Boz Burrell / vocals Colin Pincott / guitar Tex Makins / bass Mike O´Neill / keyboards Pete Williams / drums このパノラマは、1968年1月から2月ドイツで活動を行ったようですが。メンバー的にアラン・プライス・セットからの流れで結成されていたようですね。このバンドは活動のほとんどを西ドイツで過ごしたそうです。 68年5月に出された5枚目のソロシングルでは初期ディープパープルの面々がバック演奏をしてただけに、ライブ活動用のバンドということなのでしょうか? ■2015年4月4日追記■ 上記サイトに出ていないボズのバンド「ミラーズ」。これがセンチピードに参加しキース・ティペットを介してボズがフリップに紹介される前までいたバンドだったようです。 MIRRORS (early 1967 - Nov. 1970) Jimmy Scott, Boz Burrell / vocals Jack Mills / guitar Stanley White / bass Nick Judd / keyboards Terry Stannard / drums キーボードのニック・ジャッドは後にBBブレンダーやオーディエンス参加。 ボズはこのバンドと68年春から関わった可能性があります。このバンドで1970年ロンドンのマーキー・クラブに6月22日、8月24日、10月14日と三回出演記録が残っていました。11月解散。 最後に。Boz Peopleへマクレガン加入後の5人編成時写真がゲッティイメージズに公開されてますが、楽天には貼れないようですので、コチラのゲッティ専用別館に貼らせていただきました。(非商用の場合、ゲッティから無償でブログ貼り付けが可能になってますのでw) http://chophyakumanpatsu.blogspot.jp/2014/09/boz-burrell.html お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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