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テーマ:ゴードン・ハスケル(164)
カテゴリ:キングクリムゾンメンバーズワーク
先だって当ブログでは、ゴードン・ハスケル氏ご本人にIt is and It isn't制作時期についての質問をした件を書きましたが、結局覚えてないという返答でその後考え込んでしまいました。
ジョン・ウェットン研究では日本において飛びぬけた存在でいらっしゃるJapanese JOHN WETTON fan site様の情報でもココらへんは不明と言うことで、色々と情報を照らし合わせ、英国で二週間行われたハスケル2NDアルバム収録時期を推測してみようと思います。いわゆる本丸からではなく外堀を埋めようと言うわけですw まず、ルネッサンスにおいてウェットンの前にベースで参加していたフランク・ファレルが抜けたのが71年6月で、その後数回のギグにウェットンが参加。ジョンウェットンファンサイト様の情報ではその後Jadeのツアーへジョン・ミラーのつてで6週間参加したと書かれていました。ジョン・ミラーといえばハスケルのセカンドアルバム制作のきっかけとなった、アーメット・アーティガンの宿泊先ホテルを紹介した人物。 その後のウェットンは、ハスケルのセッション参加した後にファミリーに加入しましたが、これについては「UKプログレッシヴ・ロックの70年代」に収録されたジョン・ウェットンへのインタビューで本人から明確に「ファミリーに参加したのは71年9月から72年9月くらい」と語られていました。 アルバムにギターで参加したアラン・バリーにしてもこの年の後半にはフィールズに参加しているわけで、秋以降の収録とは考え難いと言うのもあります。 そもそもこのセッションは、当初ヴィネガー・ジョーというバンドの為に予定されたスタジオ、プロデューサー(アリフ・マーディン)で収録されました。その前の契約時、アーティガンからどの位制作に時間が必要かと尋ねられ、ハスケルは一週間と応えていましたが、実際は2週間ロンドンで作業が行われました。ロンドンでのセッションが二箇所になってるのは収録に思いのほか時間が掛かり、スタジオブッキングの問題からそうなったのではないかと考えています。 ロンドン・レコーディングが終わるとマーディンは米国にテープを持ち帰りニューヨークでいくつか追加のレコーディング作業を行いました。これにはハスケル本人は同行せず、後に「あの頃はそういう事情に疎かった。」と述べています。 以上の事からもロンドンでのスタジオ・セッションがすっぽり収まる期間は、1971年の8月ではないかと推測するに至りました。 ハスケルセカンドソロLP発売に合わせたコンサート出演が1971年11月12-13日。アラン・バリーが加入したフィールズのアルバムの一面広告が掲載されたのは71年11月13日メロディ・メーカー紙面、ハスケルがレインボウシアターのコンサートに出演した二日目にあたります。フィールズのアルバム発売が11月であった可能性もありますね。多額の広告費かけての全面広告ですから11月13日がフィールズの英国発売日だった可能性もかなり高いのでしょう。ハスケルもコンサートに出演してレコードが出ないとは考え難いので両者は割りと近いリリース日だったのかもしれません。米国ATCO盤は12月リリースなのだそうですが、英国アトランティック盤はもう少し発売日が早かったのかもしれません。 ハスケルのアルバムにあわせたツアー参加者がどんなラインナップだったのかは不明です。まさかソロで弾き語り? そこら辺は今のところ不明です。レコーディング参加者でこの時期、ハスケルのツアーでバック演奏に参加できそうなのはビル・アトキンソンしか残っていません。ココらへんは折を見てまたご本人にたずねる機会があったら質問してみようと思います。答えが出る保障はありませんがw ■追記■ ツイッターにジョン・ウェットン先生が丁度いらしたので、思い切って質問してみました。 (ハスケルのセッションは1971年の8月でしたか?) そのお答えは、 「今ツアー中で確認できないし判らないのだけど、たぶんそれが正しいように思うよ。」 とのことでした。 余談: このハスケルのセッションの後に当時人気を得ていたバンド、ファミリーに加入したウェットンは、フリップからクリムゾンへの参加打診の電話を貰っていたと上記のインタビュー記事で応えてました。丁度アイランズ期メンバーとの確執で孤立を深めていたフリップは味方が欲しかったんじゃないかという感じで。ファミリーで上手くいっていたのでこの時は断ったと言っています。どうせやるなら政治的な理由じゃなく音楽で組みたいと言う思いが彼の加入時期を一年後にさせたようですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Oct 27, 2015 04:05:02 AM
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