ＣＨＯＲＯ　ＷＥＳＴ！

ＳＡＮＡＭＩ　After
第３章　Nightmare（８）

俺は少女を救わなければならない。
それが少女のためでもあるが、自分のためである。
天使になった以上は、天使として頑張らないといけない。
その少女はわけがわからず戸惑っている。そりゃそうだろうな。

「助ける？その少女を？アッハッハ！！」

そのとき不気味な声が響き渡った。
なんだ！？

「その少女を助けるのは、我々なんですよ」

また別の声がしてきた。
「誰だっ！！」
と俺は叫んでみる。
「しょうがないねえ、出てきてやるよ」
姿を現したのは２人の人間。
・・・じゃねえな。この目の色。
「・・・悪魔か」
「ごもっとも。まさかアンタが天使になるなんてね」
一人は知らないが、もう一人はすぐわかった。
「佐奈美っ・・・」
「佐奈美？」
スクエアが俺に聞いた。
「俺と共にいた少女だ」
「あっ・・・」
６年前のあの事件に、スクエアも少しだが関与していた。
なので佐奈美と功治のことは知っていた。
「・・・確か、お前を守るために自ら犠牲になったんだよな」
「ああ・・・なんで悪魔なんかに・・・」
「・・・多分・・・」
わずか数秒の沈黙の後、スクエアが話を始めた。