chrysocollaの森

インドのチベット自治区に行っていた方から、
ビーズをひとつ頂きました。

ジービーズ、天珠とか呼ばれるものの中でも
特にピュアで古いものではないかと思います。
チベットの人が代々大切にしてきたものを、
インドに亡命する時に持ってきたもので、
１５００年くらい前のもののようです。

じーっとよく見てみると、確かにこれは凄い。
古いし、凄い。

でも、いつもチベットの古い天珠を手にすると、
本当に寡黙なことに驚きます。

中国や香港で量産されている天珠にも勿論それぞれパワーがあって、
色んなエネルギーを感じるし、「自分はこういうことが得意だ」と
いうようなアピールをしてきて、結構おしゃべりです。
でも、チベットの古代天珠はあんまりしゃべりません。
逆にじっと、こちらのほうがどんな人間かを理解するまで
心を開こうとしない、という気がします。
それは偏屈というのとは違う、素朴で実直な感じです。
石自身が、商売っ気がないというか。
だから、こちらも自分の勝手な欲から「パワーがほしい」
「こういう風に働いてほしい」というような気持ちで
触れることはできません。
じっくり付き合って、心が通じ合ったとき、
石自身がしたいような形でサポートしてくれる。そんな気がします。

今回頂いた子も、手にしただけでは、強いのか弱いのか、
どういうことを思っているのか、どういう経験をしてきたのかとか、
さっぱり伝わって来ません。
石のように口をつぐんでいます。（石だけど）

今日は、友人に頼んでこの子に紐を通して、小さい針水晶の止め具を付け、
チョーカーにしてみました。
普段はネックレスとか首周りに何かつけるのが苦手な私なのですが、
この子はなぜかそうしたかったのです。

そうして仕事をしていたら、ゆっくりゆっくり、
周りが落ち着いたあたたかい気で満ちて来るのを感じました。
長い間、感じたことのなかったような深い安堵感が
おなかの底に広がってきます。
そして、先週からの熱で、ここ数日止まらなかった咳が
うそのように止まってしまいました。体の痛みも、です。

これは、きっとこの子のおかげなんだろうな…

でも、また不思議と「ありがとう！」と軽くお礼を言うことも
失礼な気がして出来ないんですよね。
この子は別に、私のために来たわけでも、癒しを目的とした道具なのでもなく、
ただ、ここに「居る」だけなのでしょうから。。
そして、私も石に体調を左右されているわけではありません。
この子との出会いや、それにまつわるいろんなこと、回復の時機、
私の新しいスタートのための心身の準備などなど、
全てのタイミングがぴたりと合った、という事だと思います。

ああ、でも、ここに来てくれてありがとう。
これからゆっくり、chrysocollaとお友達になろうね。