ちゅにむはなにむ～ともしびチャペル日記帳

人生を後ろ向きに生きる、といっても、別にネガティブな人生の
ことではない。ユダヤ人は、人生や時の流れはとは後ろ向きに
進んでいくと考えていた。後ろ向きに進む、つまり、自分の進んで行く
方向はわからない、すでに終わったことしか見えない。人間には
未来はわからないものだ、それは人間に知ることを許されている
領域ではない、神様のものだと考えるのである。

自分の未来がわからない、それは時に不安をひき起こす。先日
「世にも奇妙な物語」というドラマの中に「あなたの物語」という
話があった。

レンタルビデオ屋にあるという「あなたの物語」という
ビデオを見ると、自分の生まれてから死ぬまでのことがわかる。当然
未来のこともわかる。そんなウワサが町に流れている中、一人の女性が
そのビデオを見つけ、借りて見始める。ビデオの中で彼女は記憶にある
とおりの人生を生きていく。そして巻が進むにつれ、ビデオは彼女の
未来を映し始める。つきあっている恋人からのプロポーズ、ビデオと
現実は追いかけっこのように同じ光景を続ける。そして第８巻の中で
彼女はついに幸せな結婚式を迎える。
しかしその時、やってくる一人の女、恋人には他に女性がいたのだ。
見終わった彼女は激怒し、その女の家をつきとめ、恋人に別れを告げる。
その後、ビデオの続きを見ようとした彼女だったが、９巻がレンタル中
だったので、とばしてレンタルする。
ところが、なんとそこに映っていたのは刑務所にいる自分だった。
１０巻、１１巻、１２巻、・・・そして最終１５巻で
彼女は刑務所の中で死ぬことになっていた。
「９巻では何がおこったのか？」そのことで頭が一杯になった彼女は
朝からビデオ屋に入り浸る。しかしビデオはいつもレンタル中。気になって
気になってしかたがない。だんだん彼女の行動は狂気じみてくる。
ようやく、ある女性が問題のビデオをレンタルするシーンを目撃、
その女性の後を追う。「わたしはそれを見なきゃいけないの」
陸橋の上でもみ合い、女性は転落、死亡する。かまわずビデオの袋をあけた
彼女の目に映ったのはまったく違うタイトルのビデオ、
警察に捕らえられる彼女・・・
そこでビデオが終わり、イジェクトされたテープには「９巻」の文字・・・
そして最後にビデオに関するウワサの結末が語られる。
「そのビデオに映っいるとおりにしないと、とんでもないことに
なっちゃうんだって・・・」

長々引用したが、とても考えさせられた。未来を知ることの怖さ、
未来がわかれば幸せなのか、それは、人間の立ち入ってはならない
領域ではないか。

またまた「ファイト」の話になるが、いよいよ木戸家は工場がつぶれ、
一家ばらばらになってしまうらしい。これからどうなるのか。
いろいろ厳しいこともあるんだるうな。
でも「ファイト」のタイトルどおり、木戸家のみんなは見えない
未来にむかって後ろ向きに進んで行きながらでも、心は前向きにひたむきに、
プライドをもって生きていくんだろうな。
優ちゃんがんばれ！、直人パパがんばれ！のりピーママがんばれ！
おとうとくんもがんばれ！ファイト！
朝ドラらしくない、ハードさという声もあるが、「ファイト」を見てると
時々元気がなくなる自分にも「ファイト」と言われているようで、元気になる。

ま、いろいろあるよね。でも、希望があるさ。心配しなくていい。
後ろ向きに進んでいても、心は前を向いていこう。そこには
わたしたちを愛してくださるお方が微笑んでくださっている。

明日は、わが教会は月に一度、教会やキリスト教初心者のための集会の日。
お話のタイトルは「まかせて安心」(どこかで聞いた風な・・・）

神様にまかせりゃいいっちゃ！