吟遊映人ア・ラ・カルト2018
吟遊映人ア・ラ・カルト2018今年もまた泣きたくなるようなことがたくさん起こりました。9月に襲った台風24号、あれは本当に酷いものでした。自然災害ゆえに、自分の中に溜まる鬱憤をはらそうにも文句も言えず、ただ黙って耐えるしかありませんでした。我が家の屋根はずっとブルーシートがかけられたままでしたが、今月になってやっとその修復工事も終わり、やれやれというところです。 また私自身の体調がここ数年の間に節目を迎えているのか、なかなか安定しません。これを「更年期」という一言で置き換えてしまうのは簡単なことですが、上手に付き合っていくというのは、なかなかどうして容易いことではありません。肩こりの辛さや頭痛、吐き気、めまい、疲労・・・etc.健康診断では引っかからず、病気ではないものの体調がすぐれない・・・これって一体何なのだろう?私なりにあれこれ調べてみました。すると、「不定愁訴(ふていしゅうそ)」というキーワードに当たりました。原因は特定されておらず、働く女性に急増しているようです。何となく感じる不調なので、外見からは分かりづらく、周囲の理解も得られにくいのが難点です。 じゃあどうしたら良いのか?シンプルですが、規則正しい生活をすることから始めるしかないようです。あとはとにかくストレスをためない努力をすること。適度なガス抜きが必要なのです。 だからというわけではありませんが、12月21日㈮、私は東京都美術館にてムンク展を堪能して来ました。開館は9時半なのですが、9時には着くように出かけたところ、門前にはすでに長い行列ができていました!それにしてもこの年末に来て都内では様々な展覧会が催されています。フェルメール展を筆頭にムンク展、ルーベンス展と、それはもうそうそうたる画家たちのオンパレードです。その中からあえて私はムンク展を選び、足を運んだ理由は、代表作でもある『叫び』を見たかったからなのです。もはやこの作品を知らない人はいないと言っても過言ではないほど、あまりにも有名なものです。ムンクの作風は、その生い立ちが暗く影を落としているようにも思えます。解説を読んだところ、5歳の時に母を亡くし、14歳で姉も亡くしています。大人になってからはアル中に苦しんだり、幻覚や幻聴など精神に疾患を持っていたようです。不幸な少年時代と女性嫌悪に苦悩したムンクの背景を知ると、そのどうしようもない絶望的な狂気を作品の中に捉えることができるのです。 こうしてムンク展を楽しんだことで、私はまたエネルギーを補給することができました。非日常は、人をいつもとは違った異空間に誘ってくれます。この格調高く優雅なひとときを胸に、私は来年もまた頑張っていけそうな気がします。ムンク展は来年1月20日㈰まで開催されています。興味のある方はどうぞ。 さて、平成最後の年が暮れようとしていますが、皆さまの一年はいかがだったでしょうか?きっと良いことばかりではなかったと思います。孤独や不安に苛まれた方もいると思います。私はキレイゴトは好きではないので、「あなたは一人なんかじゃない」などとは言いません。正直なところ、ツラいこと苦しいことがあった時、ただひたすら一人孤独に耐えるしかありません。その時間が一刻も早く過ぎ去ることだけを祈り続けるしかありません。そして自分なりの改善策、対応策を模索していく以外に、術はありません。 皆さん、来年もいろんなことを感じて下さい。疲れや痛みさえも、生きている証拠なのですから!!本年も吟遊映人のブログを閲覧していただき、本当にありがとうございます。来年もどうぞよろしくお願い致します。 平成30年 大晦日