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カテゴリ:本
太宰治が生誕100年ということで、 作品が映画化になり「ヴィヨンの妻」が海外で監督賞を獲得したりと、 何かと話題になっているので・・・ちょっと手を出しました。 中期の短編集・きりぎりす
高校三年のとき、受験勉強と称して人生で一番「文学」作品を読んでいました。 母の趣味か、日本文学全集がありまして、 かなり古いものでしたが、まっさら。 ラインナップも結構揃っていて、現国の文学史で習った作品を 実際読むのは楽しく、全く受験勉強なんてせず本ばかり読んでいました。 (だからいくつも受験するはめに・・・) その頃、文学全集からスピンオフするように、 三島由紀夫や谷崎潤一郎、そして太宰治に手を出して・・・。 メジャーどころの「斜陽」や「人間失格」なんかを読んだのですが、 面白いけど退屈という感じでした。 三島由紀夫の方が、ぐいぐい引っ張る力があるように思えたのですが。
今読むと太宰治って面白い! 彼の特徴の、女性告白文も男性なのに女性目線のうまさ。 こんなによく分かってるなぁ・・・と不思議。 ”作家”が主役の、どうしようもないウダウダと文句を並べたりするのも、 どうも憎めない。 犬には自信がある、それも噛まれる自信。 だからどんどん犬に迎合していき、苦虫を噛む様子。 佐渡になんか来たくないのに、来てしまって、 後悔しながらも歩き回る姿。
何でもないのに、何だかおかしい。 やはり太宰治って凄いなぁ・・・と今更感心。
もしまだ未読の方は、いきなり長編はしんどいので、 短編集などはいかがでしょうか?
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Last updated
2009年10月08日 00時27分34秒
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