ご機嫌な毎日　＜東京見聞録＞

　田中好子さんが亡くなったというニュースを見た時びっくりしました。

一瞬耳を疑ったほど。

　一世代上のキャンディーズは、お姉さん的な歌手。

ドリフターズと一緒にコントしているかと思ったら、印象的な歌を歌っていて、

三人三様なイメージで、

私は一番華やかなランちゃんが好きでした。

ミキちゃんはスレンダーで大人しいイメージ、

スーちゃんはぽっちゃりして優しいお姉さん・・・という感じでした。

　そんな彼女が気づいたら、とても演技力のある女優さんになっていました。

優しい表情なのに芯のある女性、

役柄以上に人柄として感じていた、そんなスーちゃんが

乳がんを２０年前に患って、その後も闘病生活を続けていたなんて。

　今日は告別式。

ランちゃんとミキちゃんが弔辞を述べたようです。

そして、病床で録音したスーちゃんの声が告別式に流されたと、

その全てをニュースで報道していました。

　３月２９日、東日本大震災から２週間経ちました

そんな言葉から始まり、被災者への心痛な思いを

息も絶え絶えの力ない声、しかし優しく温かな言葉で語り出しました。

　自分の死期を悟っていたのか、

感謝の気持ちをたくさん伝え、伝えきれないことを謝る。

　天国で被災された人の役に立ちたい・・・と言える強さ。

何不自由なく日々を暮らしている私などは、

その言葉の重さと強さに衝撃を受けました。

　もっと映画で演じたかった、テレビに出たかった・・・

女優としての言葉に本当に早い死を感じます。

私ももっと彼女が出ている作品を観たかったなぁ。

　天国で突然命を奪われた人たちを、その優しい声で癒して欲しい、

そんな風についお願いしたくなる女性。

　スーちゃん、安らかに。