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カテゴリ:つれづれに・・・
普段は何気なく見ているけれど、 別に使うことが無いから、特に気にすることないままのものって結構あります。 その中のひとつが電車の車両の『緊急停止ボタン』。 押さない方がいいのですが、先日その機会がありました。
友達と電車で立っていると、 すぐそばの椅子には、口をあけて寝ている男性。 休日の昼間だからご機嫌なもんで・・・と思っていると、 揺れが激しくなりました。
そしてさらに揺れは小刻みなり、ついにそのまま前へ倒れ 椅子から顔面に落ちたのです。
車内は、一瞬彼を遠巻きに避けて、囲んだまま 手を差し伸べることなく、見守るのみ(私も含めて)。
そのとき頭を過ったのは、倒れた彼が酔っぱらいなのか病気なのか。 多分、周りの人たちも一瞬そんな風に思ったようで、 雰囲気はほんの一瞬、冷めたようになりました。
時間が止まったように。
そのとき、少し離れた場所から女性が人をかき分けて近寄ってきました。 その瞬間から時間が動き出し、 電車が駅に停車しました。 「あ、緊急停止ボタン!」 押さなければ、病人を乗せたまま出発してしまいます。
「緊急停止ボタン、押してください!」 普段よく見るのに、見当たらない。 乗客がキョロキョロ・・・その中近付いた女性が倒れた男性に声をかけます。 「大丈夫ですか!! 大丈夫ですか!!」 そしてテキパキと指示を出します。 「救急車に電話してください」 別の女性にだけ指示し、脈を計りつつ体を動かし、声をかけ続けます。
そしてようやく緊急停止ボタンが押されて。。。 ものすごーーーーーーーく、ゆっくり駅員が歩いてきました。
ホームにAEDも担架もすぐになく、 改札口(階段をかなりおりなくてはなりません)まで行かないとありません。 それに駅員がひとり「どうしました」という、のんびりした表情で来て、 別の乗客に「走れよ!」と怒鳴られて、駆け寄ってくる始末。
担架もAEDもなかなか持ってこないので、 乗客たちで、彼女(多分看護師さん)の指示でホームに運び出し、 救急車を呼んだ女性が「つながったので」ということを告げ、 ・・・とりあえずその頃になって、ようやく2~3人に駅員が来て、 何とか事なきを得た感じです。
多分、彼はてんかんの症状の発作だったようです。 彼女の適切な判断で、意識も戻り(多分)大丈夫で・・・ほっとしました。
私は何にもできず、唯一彼女の鞄を持ったくらい。 でも彼女が周りを動かして、パニックにも過剰にもならずにすみました。 それにしても(自分の事は棚に上げますが) 駅員の対応の悪さに驚きました。
確かに駅員さんは、普段酔っ払いの対応で大変だと思います。 本当の病人ってたまにしかないのだろうと思いますが・・・ いたずらに緊急停止ボタンを押す人もいるからだろうけど。
でも、振り返って自分も同じ環境にいてると、 なんとなく惰性になりがちだから、「またかぁ」程度に考えてしまうこともあるし。
でもでも、やっぱり『緊急停止ボタン』が作動したら、 それなり行動して欲しい。 安心して電車乗れないよ。
色々と考えさせられた、出来事です。
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