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このシネマ雑報で批評している映画のタイトルは、何の法則性や順序も無く、まったく適当に選んでいます。
まあ時には同じ役者や監督の作品を取り上げたり、関連性のある映画を続けて批評する事もありますが、基本的にはまったくの思い付きにしか過ぎません。 ですが本日は特に何も閃(ひらめ)くことがありませんでしたので、さしあたって本日の批評は、先日の批評の中で登場した「永遠(とわ)に美しく…」にしようと思います。 まずはストーリーです。 1978年、落ち目の人気女優マデリーン・アシュトン(メリル・ストリープ)の楽屋に、学生時代からのライバルであるヘレン・シャープ(ゴールディ・ホーン)が、有名な美容整形外科医のアーネスト・メンヴィル(ブルース・ウィリス)と婚約したことを自慢しに来ます。ところが数ヵ月後にアーネストと結婚したのは、なぜかマデリーンの方だったのです。それから時が過ぎ7年後、過食症に陥ったヘレンは太り過ぎて療養所送りになります。そしてさらに7年の歳月が過ぎ、ビヴァリーヒルズの豪邸で暮らす身分でありながらも50代のオバサンとなったマデリーンと、葬儀屋に落ちぶれてしまったアーネストのもとに、あのヘレンから出版パーティの招待状が届くのです。そして会場で別人のように美しくなったヘレンを見て驚いたマデリーンに、エステの社長はリスル(イザベラ・ロッセリーニ)という美女を紹介します。やがてマデリーンは彼女から肉体の老化を止める秘薬を買い、マデリーンは顔と体にかつての美貌を甦らせるのですが………、と言った感じです。 この映画は女性の「いつまでも美しくいたい」という思いを描いたブラック・コメディで、SFX(スペシャル・エフェクト)をふんだんに使う事によって、女性の美に対する執念をより過激に表現しています。 普通これだけSFXを使ってしまうと、その特殊な映像に肝心なストーリーの方が霞(かす)んでしまい、見終わった後には映像のインパクトしか残りません。 ですがこの映画に限っては、その映像にも負けない要素である女性の嫉妬(しっと)や妬(ねた)み、欲望や執念などといったものを上手くストーリーに盛り込む事によって映像との調和を計り、映画そのものが強い印象を残す作品へと仕上がっているのです。 2人の女性に翻弄されるブルース・ウィリスもなかなか良い味を出しており、こうした人間模様は世界各国共通なので、思わず苦笑いしてしまう人もいるのではないでしょうか。 そしてこの映画は「不老不死」と言うものに対する捕らえ方もひじょうにユニークで、「どんな状態になっても死なないが、身体は壊れる」というルールが、強烈なラストシーンへと繋がってゆくのです。 娯楽性が高いのに、女性の心理まで深く抉(えぐ)ったこの映画、(まあ、かなり誇張はしてますけどね)是非ともお勧めします。 監督 ロバート・ゼメキス 制作年 1992年 制作国 アメリカ 上映時間 104分 ジャンル コメディ/ファンタジー 出演 メリル・ストリープ/ブルース・ウィリス/ゴールディ・ホーン/イザベラ・ロッセリーニ/シドニー・ポラック/ミシェル・ジョンソン/トレイシー・ウルマン お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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