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どうやらまた楽天さんが機能を向上させるためにシステムを少し改良したようですが、今回もまた不具合が出てしまったみたいですね。
まあ今回このシネマ雑報には何の悪影響も出なかったので良しとしますが、前回のシステム改良の時には随分と痛い目にあったのを覚えています。 ますます使いやすく便利になるのは結構なのですが、いままでできていたことが急にできなくなるとやっぱり戸惑ってしまいますので、そうならないためにももっと配慮がほしいですね。 もっとも、こんな話は楽天広場を使っている人にしか分からないことですので、そろそろ本題の映画批評を始めたいと思います。 本日の映画は「死ぬまでにしたい10のこと」です。 まずはストーリーです。 大学で清掃の仕事をしている23歳のアン(サラ・ポーリー)は、失業中である夫のドン(スコット・スピードマン)との間に2人の娘がおり、貧しいながらも4人で仲良く幸せに暮らしていました。そんなある日、アンは急な腹痛で倒れてしまい、病院に運ばれるのです。そして検査の結果、医師から余命2ヵ月の宣告を受けてしまいます。アンは考えた末に家族の誰にもそのことを打ち明けないと決め、深夜のカフェで「死ぬまでにしたい10のこと」を書き綴るのです。それは子供たちのために誕生日のお祝いメッセージを作ることや、家族でビーチに行くことなど、どれもささやかなものばかりでした。こうしてアンは、たった1人で死ぬための準備を始め………、と言った感じです。 この映画は「オール・アバウト・マイ・マザー」や「トーク・トゥ・ハー」などを手掛けたペドロ・アルモバドルが製作総指揮をしており、主演は「スウィート ヒアアフター」のサラ・ポーリーが、わずか23歳にして死の宣告を受けるという難しい役を演じています。 この映画も昨日ご紹介した「グッバイ、レーニン!」と同様に、ひじょうにもったいない作りの作品と言えるでしょう。 狭いトレーラーハウスで貧乏な暮らしをしているとはいえ、二人の娘と愛する夫に囲まれて幸せに暮らすアン。それにもかかわらず死の宣告を受けた途端に、その愛する夫以外の男性と恋愛をしてみたり、夫には早く新しい奥さんができるように祈ったりと、そこにはきれいごとだけでは済まされない、人間臭さが存在しているのです。 ですが、せっかくそれだけ素晴らしい要素が盛り込まれているのに、やはりラストはなぜかソフトな作りとなっており、家族や恋人との別れのシーンが一切描かれていないのです。これではアンによる単なる自叙伝(じじょでん)でしかなく、残された者たちはしょせん脇役に過ぎません。 「死」と言うものは凡ての人間に必ず訪れるものなのですから、イメージを気にして隠したりなんかせず、もっとしっかりと描くべきだったのです。 「不完全燃焼」という言葉がすごくぴったりと合う映画ですが、全体の作りは素晴らしい出来ですので、まだ未見の方には是非ともお勧めします。まあ残念ながら名作入り(80点以上)はさせられませんでしたけどね。 監督 イザベル・コヘット 制作年 2003年 制作国 カナダ/スペイン 上映時間 106分 ジャンル ドラマ/ロマンス 出演 サラ・ポーリー/スコット・スピードマン/デボラ・ハリー/マーク・ラファロ/レオノール・ワトリング/アマンダ・プラマー/ジュリアン・リッチングス/マリア・デ・メディロス/アルフレッド・モリナ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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