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July 20, 2006
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カテゴリ:料理・パン
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ボワドヴァンセンヌのパン

私が小さい頃、母は忙しい合間をぬって手作りのパンを
焼いてくれました。

パンに限らず、お団子、草もち、中華まんにドーナツ。
いつもおやつが楽しみでした。

特に好きだったのがドイツパン。
カトリックだった上に、叔母が神父様の秘書をしていた関係で
我が家はスイス人の神父様がよく出入りしていました。

パンはその神父様に教えていただいたそうです。
パンのみならず、スグリや苺ジャム。バター。ケーキ。
果ては自家製ハムまで作っていました。

パンはライ麦の多いハードなずっしりした黒パン。
キャラウェイシードも入った本格的なパンでした。

ぼそぼそするけど、薄くスライスして、スグリジャムを
たっぷりつけて食べるとおいしくておいしくて。

白いパン、つまり普通の食パンとか菓子パンは
家で焼けないものだと思っていました。
あれは買うもの。
自家製パンはみな黒パンだと信じて育ってきたのでした(笑

回りでパンを焼く家なんてなかったので
比べようもなかったのです。

母が「おはよう奥さん」とかいうNHKのTV番組に
出ることになった時のことです。

私はカルチャーショックを受けました。
お店で売ってるようなパンを焼くお母さんがいるんだってことに!

それから○十年。
料理の嫌いな娘が、何の因果かパンの講師・・・

私の根底にはいつも母のドイツパンがあるのです。
それは決して超えられない母の味。






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最終更新日  July 20, 2006 10:27:37 PM
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