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2019.09.09
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カテゴリ:フォーミュラ1

決勝日の気温は20度、路面温度33度。朝は未明の雨が残ってウエットコンディションだったが、昼までに路面は完全に乾いてドライコンディションとなった。
金曜に新しいパワーユニットを投入したフェルスタッペン、ピエール・ガスリー、ランド・ノリスは最後尾グリッドペナルティ。予選でトラブルを抱えたセルジオ・ペレスは、予選で使ったのと同じフェイズ2パワーユニットの新品に交換して最後尾グリッドスタートペナルティとなった。
Q3でクラッシュを喫したキミ・ライコネンは、スペックの異なるパワーユニットを投入してピットレーンスタートとなり、ギヤボックスも新品に交換している。そのため正式なグリッドは予選での記録タイムに従って16番手ノリス、17番手ガスリー、18番手ペレス、19番手フェルスタッペンの順となった。
Q3進出組は全車ソフトタイヤだが、Q2以下はアントニオ・ジョビナッツィとハース勢を除いて全車がミディアムタイヤとスタートタイヤが大きく分かれた。


スタートでポールポジションのルクレールはトップを堅守。後方ではバルテリ・ボッタスが好発進を見せてターン1のアウト側からルイス・ハミルトンの前に出るが、ターン2ではハミルトンがアウト側から優位なライン取りでボッタスを交わして再び2番手に戻った。
セバスチャン・ベッテルはターン4の飛び込みでニコ・ヒュルケンベルグにかわされ5番手に落ちるが、2周目のメインストレートで抜き返して4番手を取り戻した。ダニエル・リカルドもヒュルケンベルグを抜いて5番手に上がり、7番手ランス・ストロール、8番手カルロス・サインツJr.(マクラーレン)。
サインツとポジションを争ったアルボンは、3周目のターン4の飛び込みでインに付けるがターン5の立ち上がりでサインツに並ばれ、サイドバイサイドでターン6で飛び込むが押し出されるようにグラベルに飛び出して11番手に後退する。
最後尾スタートのフェルスタッペンは、スタート直後のターン1でペレスの早いブレーキに対応し、グリーンへ退避したが、マシンに追突してフロントウイングを壊し、交換のためピットイン。ソフトに履き替え、コースに戻る。


6周目のアスカリ1つめでイン側の縁石を引っかけたベッテルはスピンを喫し、コース復帰の際にストロールに接触。この危険行為に対して10秒ストップ&ゴーという最も重いペナルティが科され最後尾に落ちた。




スピンを強いられたストロールも復帰の際にガスリーの進路を塞ぐようなかたちとなり、ガスリーはグラベルに逃げてなんとか難を逃れた。ストロールにはドライブスルーペナルティが科された。

ノーズを壊したベッテルはピットインしてハードタイヤに交換して最後まで走り切る戦略に出る。同じアスカリの出口でロマン・グロージャンもイン側の縁石にヒットしてスピンを喫し、ピットインしてミディアムに交換している。
これで中団は4番手リカルド、5番手ヒュルケンベルグ、6番手サインツ、7番手ジョビナッツィ、8番手アルボン、9番手ダニール・クビアト、10番手マグヌッセンという順になった。2番手ハミルトンは首位ルクレールの1秒後方にピタリと付け、2番手ボッタスもその1秒後方でチャンスを窺う。ルノー勢はそこから1周1秒以上遅いペースで引き離されていく。アルボンはジョビナッツィ、フェルスタッペンはライコネンをそれぞれ抜いて徐々に順位を上げていく。
ルクレールから1.4秒差で走る2番手ハミルトンはリヤのグリップがないことを訴え、オーバーカットするのは難しいと無線で伝える。その直後の19周目に先にピットインを仕掛ける。首位ルクレールは翌20周目に反応してピットイン。ルクレールはハミルトンの目の前でコースに復帰するが、しかし選んだタイヤはハミルトンのミディアムに対してハード。ウォームアップは厳しくハミルトンから厳しいプレッシャーを受けるが、ルクレールはヒュルケンベルグのスリップストリームを使って逃げる。
​​22周目のパラボリカでヒュルケンベルグを抜いたルクレールだが、続くターン1~2でハミルトンが追い付きターン4でアウト側に並びかける。ルクレールは僅かに右に動いてハミルトンは行き場をなくし、タイヤをダートに落としながらランオフエリアへ回避。このドライビングに対してスチュワードは黒白旗を提示してペナルティ寸前であることを伝えるが、ルクレールは「なぜだ!?」と意に介さない。ハミルトンはフェラーリのストレートの速さに手を焼き、なかなかオーバーテイクのチャンスを手にすることが出来ない。

このハミルトンの抜き方をルクレールはピットアウト後すぐに

「ルイスは、必ずアウトから、抜きに来る。
 だからアウト側には1車幅ギリを残して、走るよ」


とピットに告げていた。もちろんFIAも聞いてることは承知の上でだ。これが功を奏した。ルクレールの予想通りの動きをハミルトンがしたため、インシデント扱いが優先された。

​​
ルクレールはファステストラップを叩き出しながらハミルトンをじわじわと引き離そうとするが、ハミルトンも自己ベストタイムで食い下がる。2台のピットインでトップに浮上したままステイアウトするボッタスは27周目にようやくピットインしまだピットインしていないリカルドの後ろで戻る。
26周目にアルボンはピットインしてコース外を走ってアドバンテージを得たとして科された5秒加算ペナルティを消化してミディアムに交換。27周目にはサインツがピットインするが右フロントが締まる前にコースインしてしまいすぐにクルマを止めてリタイアしなければならなくなった。これを受けて28周目にクビアト、ペレス、ガスリーもピットイン。しかしクビアトはピットアウト直後に白煙を上げてターン1立ち上がりでマシンを止めてリタイアを余儀なくされてしまった。
トップ争いは依然として0.5秒差でハミルトンがルクレールを追うが、フェラーリはストレートが速く仕掛ける糸口が掴めない。33周目のターン1ではマグヌッセンがタイヤをロックさせてオーバーシュートし、これでフェルスタッペンは9番手まで上がってきた。
36周目、ターン1でルクレールはタイヤをロックさせてランオフエリアをカット。ハミルトンが完全にテールトゥノーズの状態になるが、ルクレールは巧みにターン4へ向けてラインをブロックして首位を守り切った。ハミルトンは「危険なドライビングだ」と訴えるがスチュワードは審議の必要なしと判断した。ただしルクレールにはすでに黒白旗が提示されており、チームはハミルトンとのバトルに際して「ターン4のブレーキング時にライン変更はするな」と指示を送る。



42周目のターン1でハミルトンは僅かにタイヤをロックさせてエスケープロードに回避。この間にボッタスが2番手に浮上しハミルトンは3番手に後退する。ボッタスはルクレールに対してプッシュを開始するが、ペース差は0.2秒でなかなかギャップは1.7秒から縮まっていかない。ハミルトンは上位追撃は諦め、49周目にピットインしてソフトに履き替えファステストラップ狙いのアタックを行なう。51周目に1分21秒779を記録してファステストポイントを獲得した。
ルクレールはボッタスを寄せ付けず、53周を走り切ってトップでチェッカードフラッグを受けて13戦ベルギーGPに続き2連勝。フェラーリの地元へ2010年以来の久々の勝利をもたらし、モンツァに詰めかけた大観衆を沸かせた。2位ボッタス、3位ハミルトン、4位・5位にリカルドとヒュルケンベルグのルノー勢、レッドブル・ホンダ勢はアルボン6位、フェルスタッペン8位でフィニッシュし、7位ペレス、9位ジョビナッツィ、10位ノリスとなり、ガスリーは1.819秒差の11位で惜しくも入賞はならなかった。
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「僕の母国では、最悪だったが、チームの地元で最高の結果を残せた。それもフェラーリ移籍1年目でだよ。これ以上の幸せはない」とルクレールは無邪気に喜んだ。



#イタリアGP #ルクレール優勝

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Last updated  2019.09.09 22:16:54
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