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テーマ:F1ニュース・レース(2364)
カテゴリ:フォーミュラ1
F1ブラジルGP決勝は、ポールポジションからスタートしたレッドブルのマックス・フェルスタッペンが今季3勝目を挙げ、トロロッソのピエール・ガスリーが2位表彰台。Hondaパワーユニット勢が1991年以来の1-2フィニッシュを果たした。 レーススタートでは、フェルスタッペンが抜け出して首位をキープ。アレクサンダー・アルボンとガスリーもスタートポジションを守って5番手と6番手につける。16番手スタートのダニール・クビアトは、ミディアムタイヤでスタートし、追い上げを図った。 21周目、フェルスタッペンは新品のソフトタイヤに交換し、2ストップ作戦を選択する。しかし、このピットアウト時にウイリアムズのマシンが目の前に飛び出し、タイムロスを強いられてしまい、ルイス・ハミルトン(メルセデス)の後ろでコースへ復帰。しかし、すぐにハミルトンに追いついたフェルスタッペンは、直後のターン1でオーバーテイクを決め、先頭を奪い返す。 その次の周には、ガスリーがピットインしてミディアムタイヤに交換。中団勢トップの位置を守る。さらにその後、24周目にアルボンがソフトタイヤからミディアムタイヤに交換し、戦略の幅を広げる。 クビアトは23周目にソフトタイヤへ交換し、ポジションアップを狙ったが、後方集団は混戦となっており、なかなかパスできずにレースは進んでいく。 首位を守りながら迎えた44周目に、フェルスタッペンはミディアムタイヤへ履き替える。この3周後にガスリー、50周目にアルボンが、それぞれソフトタイヤを選択。しかし、その直後にバルテリ・ボッタス(メルセデス)がストップし、コース上にはセーフティカーが出動。レッドブルはフェルスタッペンをピットインさせてソフトタイヤを履かせ、終盤をフレッシュなタイヤで戦う判断をします。一方、2番手にいたハミルトンはコース上に留まったため、一旦は先頭を譲る形となってしまった。 このセーフティカー明け直後のリスタート、フェルスタッペンはターン1で再び見事なオーバーテイクを決め、すぐに首位を奪還。さらにはアルボンもセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)をパスして、3番手に浮上する。 しかし、その後に、フェラーリ勢がチームメート同士で接触して2台ともにリタイア。コース上には再びセーフティカーが入る。ここで、今度はハミルトンがピットインしてソフトタイヤに交換。Hondaパワーユニット勢はステイアウトを選択し、コース上はフェルスタッペン、アルボン、ガスリーがトップ3に並ぶ。さらには、クビアトも他車のリタイアによって10番手までポジションを上げていた。 レースは残り2周で再開されるが、アルボンはリスタートで3番手に浮上したハミルトンに接触されてスピンを喫し、14番手まで順位を落とす。この2人の接触をすり抜け、ガスリーは2番手に浮上。フェルスタッペンは首位を盤石にしてファイナルラップに突入する。 ガスリーは最終コーナーでハミルトンに並びかけられるが、全開区間で前に出ると、そのまま譲らずに2位でチェッカーフラッグ。優勝したフェルスタッペンに続き、Hondaパワーユニットの1-2フィニッシュを果たした。 クビアトは10位でポイントを獲得。僅差のコンストラクターズ争いを繰り広げるチームに貴重なポイントをもたらした。接触によって後退したアルボンは、14位完走となった。 ホンダにとってブラジルでの勝利は、輝かしい歴史を一緒に築いてきたアイルトン・セナが母国初優勝を飾った1991年以来。トロロッソにとって、2位表彰台は2008年の優勝以来の好成績で、故本田宗一郎の誕生日に記念すべきレース結果となった。 田辺豊治(ホンダF1 テクニカルディレクター) 「アイルトン・セナ選手の母国初優勝となった1991年以来のブラジルGP優勝を果たすことができました。チームの素晴らしい戦略と合わせて、フェルスタッペン選手の本当に果敢かつ冷静なレース展開の判断により勝ち取った勝利だと思います。シーズン終盤での3度目の優勝はまた一つ、私たちに大きな力をくれると思っています。また、初表彰台となったRed Bull Toro Ross Hondaのガスリー選手についてもすべてを出し切り、チームに今年2度目となる表彰台を獲得してくれました。終始力強い走りで、最後はハミルトン選手を振り切っての2位は我々、そして彼にとって大きな自信につながるものだと思います。特に今シーズンは苦しんできただけに、本当におめでとうという思いです。今回は両チームが非常にコンペティティブなマシンを仕上げてくれたことはもちろんですが、我々のパワーユニットもドライバーに力を与えることができたと思っています。今日は次の最終戦、そして来シーズンにつながる非常にいいレースになりました。この結果を今日が誕生日の本田宗一郎さんに捧げます。最後に、表彰台を獲得したマクラーレンにもおめでとうの言葉を送ります」 本橋正充(ホンダF1 チーフエンジニア/TORO ROSSO担当) 「今日のレースは、最後まであれだけの接戦を制しての2位ということで、感無量です。また、Scuderia Toro Rossoとのシーズン2度目の表彰台獲得ということもあり、特別な想いです。今週は金曜からパワーユニットにトラブルが出ていたりもしましたが、チームやドライバーの協力のおかげでなんとかリカバリーできました。ガスリー選手については昨年のToro Rossoとのプロジェクトスタートから2年間一緒にやってきて、昨年は4位といういい結果を出すことができました。ただ、今年は彼自身、チームの移籍などもあり苦しい時間があったと思います。Toro Rossoに戻ってきてからは徐々に調子を上げてきての今日の結果ですので、本当におめでとう、ありがとうという想いです。いい結果を出すことはできましたが、Hondaとしてはまだまだ高いところを目指さなくてはいけないと思っていますので、ここからも進歩を続けていければと思っています」 マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ/優勝) 「今日このような形で勝てたことは素晴らしい気分ですし、チームの努力のたまものだと思います。今日はクレイジーなレース展開でいろいろなことがありましたが、僕は常にいいペースで走行でき、大事なところで何度もメルセデスをオーバーテイクすることができました。簡単なレースではなかったですが、チームが適切な戦略を立ててくれました。特に終盤のセーフティカー中のソフトタイヤへのスイッチは今日僕たちが勝つために大きなキーになりました。僕はいつも完璧を目指して仕事をしていますし、チームもいつも完璧なピット戦略とともに戦おうと努力をしていますが、今日はそれが完全にかみ合ったと感じています。昨年の(惜しくも勝利を逃した)レースを思うとよかったという部分もありますが、それ以上に完璧なレース展開と全員で勝ち取った勝利という意味で素晴らしい勝利でした。HondaのPUについては、今日だけでなく週末を通して非常にいいパフォーマンスを見せていました。また一歩前に進むことができたので、Hondaのみんなに感謝しています。アルボン選手とチームにとっては最後に表彰台を逃すことになり非常に残念でしたが、一方でガスリー選手とToro Rosso、そしてHondaにおめでとうの言葉を贈ります」 ピエール・ガスリー(トロロッソ・ホンダ/2位) 「僕にとってF1で初めての表彰台をToro Rossoと共に獲得できて、本当にうれしいです!毎戦さまざまな戦いをしてきましたが、いつも『その時がくればきっと叶うはず』と信じていましたが、今日実現できました。本当に素晴らしく、色々な感情が入り混じった気分です!チームのことはいつも『イタリアの家族』だと思っていましたし、彼らの情熱と、常に最大限までプッシュする姿勢が大好きです。今日の結果は、僕が彼らの日頃の努力にお返しできる、最高の感謝のプレゼントです。F1で走ることを夢見て、そしてその表彰台を目指してきました。でも、いざそれが叶った今は抱えきれないほどの色々な感情でいっぱいになり、何と表現していいか分からないくらいです。言えることは、今日が人生最高の日だということでしょう。僕がレーシングドライバーを目指してから支えてくれたすべての人に感謝しています。皆さんのおかげで今日の表彰台を獲得することができました、ありがとうございます!」 ダニール・クビアト(トロロッソ・ホンダ/10位) 「16番手からスタートした今日のレースは、簡単にはいかないと予想していました。あまり語ることは多くありません。難しいレースでしたが、セーフティカー後のリスタートで3台オーバーテイクすることができ、1ポイントを獲得することができたのはポジティブに捉えています。Toro Rossoにとって今シーズン2度目の表彰台獲得です。中団チームの中でそれを成し遂げたのは僕たちだけではないでしょうか。日頃の努力が実ったこの成果はとても喜ばしいことです。今日のレースで多くのポイントを獲得し、チームのランキングは6位を奪還することができました。今日の結果はチームにとって大きな前進の表れになりました」 アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ/14位) 「悔しいのはもちろんですが、怒っているわけではありません。ただ、とても残念です。表彰台獲得に値するレースができていたので、どうしてもチームのために成し遂げたかったのです。セーフティカー解除後にリスタートしてから、フェラーリとのバトルではオーバーテイクもできて、レースを楽しむことができました。ピットインをした後のルイス(ハミルトン選手)はグリップもよさそうだったので、ターン1でオーバーテイクされてしまうかもしれないと予想はしていましたが、最低でも3位は獲得できるだろうと思っていました。ルイスとの距離にも余裕があったので、特に心配はしていませんでした。コーナーで彼からのアタックを阻止するためにインを閉めたところ、ブラインドスポットに気づかずお互いが接触してしまうことになってしまいました。もちろん彼の行動はわざとではなかったことも理解しています。レースでは起こってしまうことであり、今日はついていない日だったのだと思います。終わってしまったことなので、次のレースに向けてポジティブに取り組んでいくことが必要です。マックス(フェルスタッペン)おめでとう!彼の今日の走りは優勝するにふさわしい、素晴らしいパフォーマンスでした!」
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Last updated
2019.11.19 22:10:37
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