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2022.01.30
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カテゴリ:2022フォーミュラ1
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本田技術研究所 HRD Sakuraセンター長の浅木泰昭さんは、

「昨年いっぱい(2021年末)で、F1PUのプロジェクトから完全に離れ、今年(2022)以降のF1PU開発は、後任に引き継がれました」と話す。

 

「技術競争を排除して、ドライバーやチームの運営力をメインに争うレースがある中で、F1というのは少し特殊なんです。PUを開発する技術力をとことん追求し、それが勝敗を決する上で重要なウエイトを占めている、数少ないシリーズです……そういうのが、私のF1に対する認識ですね」

 

「技術屋間の差をレギュレーションで調整しましょうというスポーツではありません。負けたら負け。救ってくれるようなレギュレーションはありません。技術者同士の戦いが 勝敗に大きく影響する。そんな中で戦い続けるということは、本当に楽しいんですよ。勝てば世界一なんですからね。勝つことで世の中に認められる、技術者冥利に尽きる数少ないレースです」

 

「世界初のこととか、誰もやっていないことにチャレンジしなければ勝てません。それで勝つことができれば、他を上回る能力があるということを自分たちで自覚することができます。それを自覚できれば、そこで育った人たちは、F1以外のことをやっても世界初とか世界一のことを実現して、最終的には世の中の役に立つ技術者になってくれる。ホンダは、それを信じてやってきた会社ですからね」

 

「私も、レースがホンダのDNAだと信じてやってきました。そして自他共に世界一だと納得してもらえるのがF1。そういう意味で、苦しいけど楽しいんですよ」

 

浅木センター長は続ける。

 

「仕事には、苦しいだけの時もあります。でも、楽しいだけの時なんて絶対にありません。でも苦しい中でも楽しさをセットにして、総じて楽しくなるというところに持っていくのが、我々マネジメントの責任だと思います」

 

「私がここ(F1プロジェクト)に来たのは、勝てないままだと苦しいだけで終わってしまうんじゃないかと思ったからなんです。それが回避できたのは良かったです」

 

「最終的にチャンピオンを獲れなくても、やるべきことはやったし、世界最高峰のPUを作ったという自負はあります。でもやっぱり、シリーズチャンピオンを獲れたということは大きいです。みんなが我々の仕事を認めざるを得ませんから。自己満足とは言わせない……そう言うことができますしね」

 

 

「若い者にも、成功した喜びを知ってもらえたのは、私にとって最高の嬉しいことです」と締めた。

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Last updated  2022.01.30 14:20:49
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