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テーマ:F1ニュース・レース(2364)
カテゴリ:2022フォーミュラ1
2022シーズンのFIA-F1世界選手権第7戦モナコGP決勝レースが5月29日に行われ、予選3グリッドのセルジオ・ペレス(レッドブル)が通算3勝目を挙げ、自身初のモナコウィナーに輝いた。雨の影響で2時間打ち切りとなり、規定周回数よりも短い65周で争われた。 2位はカルロス・サインツ(フェラーリ)。3位表彰台にはマックス・フェルスタッペンが滑り込み、レッドブルがダブル表彰台を獲得した。コンストラクター、ドライバーの両選手権でのリードを広げた。 「夢が叶った!ドライバーはここでの勝利を夢見るものだからね」とペレスは喜びを爆発させた。ペレスがモナコでトップ6に入ったのは今回が初めてだった。 「ホームレースを除けばモナコはこれ以上ないほど特別な週末だ。グレイニングに見舞われる中、ミスをせずにカルロスを抑えるのは簡単なことじゃなかった。僕自身にとっても、母国メキシコにとっても、今日は本当に大きな1日だ」 ポールシッターのシャルル・ルクレールは移り変わる路面に翻弄され、ピットストップによってポジションダウン。4位フィニッシュで母国初完走を果たしたものの、昨年の雪辱とはならず、チェッカー後の無線では「言葉がない」と落胆した様子を見せた。 5位はジョージ・ラッセル(メルセデス)、6位にはファステストラップを刻んだランド・ノリス(マクラーレン)、7位にはフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)、8位にはルイス・ハミルトン(メルセデス)が続いた。 エステバン・オコン(アルピーヌ)は9位でフィニッシュしたものの、ハミルトンとの接触インシデントによる5秒ペナルティを受け12位に後退。代わってバルテリ・ボッタス(アルファロメオ)が9位に昇格し、10位にセバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)が滑り込んだ。 アルファタウリ勢は、チームの戦略的判断ミスによって予選Q1敗退を喫したピエール・ガスリーが、”グレイシー”な路面で数々のオーバーテイクを決め11位にまで挽回した一方、予選11番グリッドの角田裕毅はピット戦略で失敗。更には終盤にサン・デボーテのエスケープに飛び出し、完走17台中最下位でレースを終えた。 開始直前に雨到来、いきなり赤旗に レース前セレモニーを経て現地モナコには雨が降り出した。チャンピオンシップポイントを争う決勝のフォーメーションラップは16分遅れとなり、気温22.9℃、路面36.6℃、湿度70%、気圧1002.9hPaのウェットコンディションで開始された。 公式タイヤサプライヤーのピレリは最も柔らかいレンジのC3からC5までのコンパウンドを投入したが、降雨を受けて全車インターミディエイトを装着した。 一部路面は殆ど濡れていない状況であったが、ベテランの新人F1レースディレクター、エドゥアルド・フレイタスは気象条件の変化を受けウェット宣言を出した。 突如フルウェット・タイヤの装着が義務付けられたことでグリッドは大混乱に見舞われ、レースはセーフティーカー(SC)先導でスタートを迎えたが、その後、雨脚は強まり土砂降りへと変化。1周を経て赤旗が振られ、SCを先頭に全車ピットへと戻った。 移り変わる路面に足を取られたフェラーリ 40分に渡る中断を経て、レースは現地16時5分にSCが先導する状況で再開され、ローリングスタートでレースが開始された。 その直後にランス・ストロール(アストンマーチン)はマスネで右リアを壁に接触させパンク。ニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)はロウズヘアピンを曲がり切れずに軽くバリアに突っ込んだ。 急速に路面状況が改善する中、ガスリー、ラティフィ、ミック・シューマッハ(ハース)は再開早々にインターミディエイトに履き替える賭けに出た。 10番手争いを繰り広げるベッテルと角田裕毅も6周目にインターに交換したが、少なくとも角田裕毅にとっては完全に悪手で、ポイント圏内から大きく後退。終盤にはサン・デボーテに飛び出すシーンもあり、最下位でフィニッシュした。 コースの一部に日差しが戻る中、上位勢が動き出したのは16周目だった。8番手ハミルトンがインターに交換すると、翌周に3番手ペレスが動いた。ハミルトンはコースに戻った後、ターン1でオコンと軽く接触。フロントウイングの左翼端板を破損した。スチュワードはオコンに5秒ペナルティを科した。 ルクレール悲願の母国ポール・トゥ・ウインは移り変わる路面条件によって幻と消えた。 ラップリーダーのルクレールとフェルスタッペンが19周目にピットストップを消化した3周後、フェラーリはステイアウトしていたサインツを呼んでハードタイヤに交換した。レーシングライン上はほぼ乾きつつあった。 サインツの直後にルクレールも再びピットイン。その翌周にレッドブル勢も再度のピットストップでハードに交換した。ハードは温まりが悪く、ペレス、サインツ、フェルスタッペン、ルクレールの順に大きくポジションが変動。レッドブル勢がオーバーカットを成功させた形となった。 水圧が失われた事でケビン・マグヌッセンがクルマをガレージに入れてリタイヤした直後の24周目、高速のプールサイドでシューマッハがクラッシュ。シューマッハは無線で無事を報告したが、VF-22は後輪を含むリアエンドが脱落する程の衝撃を受けた。 一旦、バーチャル・セーフティーカーが導入されたものの、その後SCに切り替えられ、最終的にはTecProバリアの修復が必要な事が分かり2度目の赤旗が振られた。 レースは31周目にSC先導下で再開された。上位勢ではレッドブル、メルセデス、アルピーヌ勢がミディアムを装着。15番手角田裕毅以下もミディアムを履いた。 コース外を走行してアドバンテージを得たとして5秒ペナルティを受けていたアレックス・アルボン(ウィリアムズ)は48周目にガレージに戻り、ハースF1チーム勢に続いてリタイヤした。
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Last updated
2022.05.31 22:31:46
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