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カテゴリ:内装屋さん
工事中の現場を、素人が見ても分からないのではないかという考えもあります。
しかし、施主が自分の財産である住宅が作られる過程を確認するということは、当然のことだと思います。 「基礎下に敷かれている石は、建物の荷重を地盤に伝える重要な役割を担っています」 (OZONE情報バンク・リビングコンサルタント 阿比留美和) 基礎工事に関しては、布基礎、ベタ基礎といった、基礎形状に関する説明は書籍などで良く目にしますが、今回のご質問のように、基礎の下部についての詳しい情報はあまりなかったように思われます。基礎の下部の工事は基礎工事の中でも地業と呼ばれ、地盤に対して行われる工事を指します。そこで基礎工事の一般的な手順とその目的について、説明をしたいと思います。 基礎工事にかかる前に、建物の配置を示すために敷地に縄を張る地縄張りを行い、建物の高さの基準となる水平ラインを定めるために、水平材を設置する水盛り遣り方を行います。そこから基礎工事は始まり、まず基礎コンクリートを打つために一定の深さまで地面を掘る、根切りを行います。 次に根切りの底面に割栗石と呼ばれる石や砕石を敷き詰め、そこに目つぶし砂利を加えてランマーで付き固める作業をします。この作業を割栗地業といい、建物の荷重を基礎から地盤に均一に伝え、不同沈下を防ぐ目的で行われます。割栗石には、建物の荷重に充分耐えられるように、摩擦力の大きい角張った形状で、10~20センチ程度の大きさの砕石を使い、それを小端立て(石の細長い方を縦に)に並べます。 基礎下に敷かれている石は、建物の荷重を地盤に伝える重要な役割を担っています。但し、極めて良好な地盤の場合、割栗地業を行うとかえって地耐力を減じてしまうということで、この作業を行わないこともあります。その判断のためにも、地盤調査は欠かせません。 割栗石と目つぶし砂利をランマーで付き固めた後は、その表面を平らに均すために、厚さ40~50ミリの捨てコンクリートを流しますが、このコンクリート自体には構造上の役割はありません。 根切り底の地盤を整える地業が終わると、基礎本体の工事になります。まずは鉄筋コンクリートの骨となる基礎配筋からです。底面に格子状に組まれるベース配筋と立ち上がり部分の縦筋を組み合わせます。その後、底面部分にコンクリートを打ち込むためのベース型枠を設置し、コンクリートを流し込みます。 一定の養生期間を取ってベースのコンクリートが固まった段階で、立ち上がり部分の型枠を組み、コンクリートを流します。立ち上がり部分のコンクリートが固まる前に、土台を固定するためのアンカーボルトを埋め込み、養生期間を取ります。コンクリートが固まったら型枠を外し、地盤面より下の部分に土を埋め戻して、基礎工事が完了します。 ちなみに、地盤面に敷かれるビニールシートというのは、床下の防湿処理に使われる物を指しているようです。防湿処理の方法として、基礎の内側の地盤面に砂利を敷き詰め、その上に厚さ0.1ミリ以上の防湿フィルムを敷き、その上に防湿コンクリートを打設します。この場合の防湿フィルムの役割は、地盤から上がってくる湿気を封じ込めるもので、地盤改良という意味合いはありません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年06月20日 08時29分54秒
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