|
カテゴリ:内装屋さん
いきなりですが,質問です。
次の数字は何の数字でしょうか 韓国 0社 インド 3社 台湾 7社 中国 9社 アメリカ 14社 オランダ 200社 ドイツ 800社 日本 3000社 答えは,200年以上続いている会社の数です。 圧倒的に日本には長寿企業,いわゆる老舗が多いのです。 ■世界で一番古い会社も日本にあります。 大阪にある金剛組で,西暦578年創業ですので 1400年以上前のことです。 西暦578年といえば飛鳥時代です。 「なくよ,うぐいす平安朝」と覚えた794年よりも 古いのです。 ■金剛組には家訓があります。 この家訓が老舗企業を守ったとも言えるすばらしいものです。 日本には,世界に発信する価値観があるといえるでしょう。 金剛家「職家心得之事」 ◇儒仏神三教の考えをよく考えよ 曲尺を使い職学の稽古と一緒にあらゆるものが 備わる五行の定様と神社仏閣から民家に至るまで 儒仏神三教の考えをよく考えわきまえなさい。 これが職家第一の誇りである。 ◇主人の好みに従え 御殿と一緒に武家について深く考える必要はない。 その主人の好みに従いなさい。 ◇修行に励め 読書、そろばんを主に稽古しなさい。 職家で第一に必要な事であり、他の考えを持たず、 一心に修行に励みなさい。 教養はその能力にまかせ、 身分相応の事は身につけておきなさい。 そして身分不相応な事までのめりこんではいけない。 ◇出すぎたことをするな 世間の人達と交流しても出過ぎたことは しないように心得なさい。 ◇大酒は慎め 大酒は慎みなさい。 もし、大酒などをしては、自分で思っていなくても、 身分が保障出来なくなり、さらに増長して無調法になり命を失う。 よくよく見聞きして慎みなさい。 ◇身分に過ぎたことはするな 身分に過ぎた贅沢で華やかな装いをしてはいけない。 ◇人を敬い、言葉に気をつけよ 人を敬って人を立てて言葉は丁寧にし、失言しないよう心得なさい。 ◇憐れみの心をかけろ 内人、弟子迄目下の者に憐みの心をかけ、丁寧に話し召使いなさい。 ◇争ってはならない どんなことがあっても誰とも争ってはいけない。 ◇人を軽んじ威張ってはならない 仮にも人を軽んじて威張ったり悪口を言ってはならない。 ◇誰にでも丁寧に接しなさい どんな人に対してもあしらうことなく丁寧にしなさい。 ◇差別をせず丁寧に対応せよ 世間の勤めとして身分の高下を差別せず丁寧に対応せよ。 ◇私心なく正直に対応せよ 取引していただく皆様(お客様)には、私心なく正直に対しなさい。 ◇入札は正直な見積書を提出せよ 家業が勤まるようになり見積入札をせよと言ってきたら、 仕入先などをよく調べ、差し障りなければ承りなさい。 値段を聞き、時の相場も留意して、過大見積りがなく、 一番廉価で正直な見積書を出しなさい。 ◇家名を大切に相続せよ 自分で判断できない時は、親類に相談し万事決めなさい。 私は普段から病気がちなため、 職家の心得の必要なことを書き置く。 つまり忠孝者は言うまでもなく家名を大切に相続し、 妻を求め、子孫を残して子供の養育をきちんとし、 常に保護しなさい。 そして、長寿を保ち仏神に祈る心を持って、 早く仏の心を起こして大善知識を持って一つになり、 弥陀の本願を授かり、悟りを得て罪業は離れ、 勇気の心を思い、今から後世を楽しむことが肝心なことである。 ◇先祖の命日は怠るな 先祖の霊年回忌の命日には、怠ることなく焼香を捧げ、 仏事を執り行って、今の世の身分に応じたやり方を心得なさい。 謹言。 ■これらを一言でいうと 「本業重視,分相応,修行励行」だと思います。 本業をきちんと行い,新規事業も本業の延長で考えること。 社長の身の丈を考え,拡大せず,分をわきまえた経営をせよ。 会社を成長させるためには,修行を通じて社長,社員が成長するしかない。 ということだと解釈しました。 ■外部環境が厳しいと,ついつい安易に業績を 伸ばせそうなことに手を伸ばしがちですが こんな時こそ 本業を重視し, 質素倹約し, 大いに学ぶ ことを進めたいものです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年01月27日 05時15分52秒
コメント(0) | コメントを書く |
|