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May 12, 2009
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カテゴリ:今日のお買い物
自宅からスポーツ・チャリで30分のトコにある、染谷電子に行って来た。
2E22シングル・アンプ用の、C電源用トランスを引き取りに行くためだ。
最近バイクで20kも走ってないから、サイクリングがてら足を運んでみることに。
でも今日は曇りで蒸しムシしてて、サイクリング日和ではなかった雫
後で知ったのだが、日中ずっと上空に白いモヤがかかっていて、
それは湿度が高いためにモヤがかかっているのだという。

染谷電子は現在、新住所になっているが今日も一発で到着。
R17をほぼ真っ直ぐという、シンプルな経路だからな。
Yahoo!地図で確認したし、迷ったら恥ずかしい・・。
新居は以前と比べ2倍近い床面積になっている。
前に訪れた時は平屋だったのだが、順調に業績を伸ばしているようだ♪


作って頂いた電源トランス↓


PT24-143.jpg


納品書と、ご丁寧に仕様書も頂いた。
100円玉と比べても、このトランスの小型さが分かる。
2次側DCで3mA流して、43Vほど得られる仕様で作ってもらった。
バイアス用だから、電流はほとんど流さない。
因みに2個で\2,100-
小ロット生産なので少し高いのは止むを得ないだろう。

折角来たので、現在構想中の単段プッシュプル直熱管ヘッドフォン・アンプに使用する、
入力トランスの事を染谷社長さんに話してみた。
(このアンプは年内完成できるかどうか・・)
仕様は10kΩ:20kΩ+20kΩで、f特は-3dBが30Hz~30kHz。
CDPからRCAケーブルで入力し、トランスで位相反転してしまうという設計だ。
6922ヘッドフォン・アンプは差動増幅だが、今回のは古典回路に属する。
これを満足するのは秋葉原でも売っていないと打ち明けると、そうでしょうと仰ってた。
低域まで伸ばすのでコア・ボリュームが必要なようだ。
また高域まで伸ばすには巻き線の方法を工夫する必要がある。
色々お話を伺っているうちに、その場でトランスを試作してくれると言うではないか!
今日は時間もあるし、折角なので作って頂くことに・・。
コア材は2種類のパーマロイでIE型。

目の前でトランスができる工程を目の当たりにし、
以前エンジニアであった私は何か懐かしい思いになった。
試作して頂いたトランスは、スペアナか周波数特性直視装置のような測定器につながれ、
周波数特性を計る。
最初のコア材のは低域のレスポンスが悪く、ロー落ち。
次のは磁束密度がより高いもので、低域の伸びが良い。
損失特性は両方とも超低域まで素直だが、
インピーダンス特性においては60kHz付近にアバレがある。
オーディオ・トランスの設計の難しさを改めて思い知らされた。
この辺は2次側のダミーロードで、ある程度は改善できるだろう。

この段階では試作はビミョーだが、オリエント・コアでカット・コアにしたものも
試作してくれるという。
しかも今回の試作、次回のカット・コアでの試作もお代は頂かないと仰るではないか!!
ダメ元でパーマロイのカット・コアは試作できないかと尋ねたが、脆いので難しいみたいだ。
パーマロイでRコアやカット・コアを製品化したら、その企業は間違いなく飛躍するだろう。
話は戻ってオリエント材で製品化した場合、1個\10,000-くらいになるようだ。
現場で試行錯誤しながら試作する工程を見て、納得の価格だと感じた。
現場を見ていない人や私みたいに根っからのエンジニアではない人にとって、
大手トランスメーカーではない企業が手掛ける入力トランスに\10,000-は高いかもしれない。
だが社長さんのトランスにかける情熱に感動し、製品化までお付き合いして頂くことにした。

やはり社長という人は、人の心を惹きつける何かを持っているもんだと改めて感じた。
私が帰る時も、残りの社員と一緒に深々と頭を下げて頂いたし。
こういった企業には、地元の金融機関は貸し渋りや貸し剥がしなんて絶対にして欲しくない!





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Last updated  May 13, 2009 08:25:58 AM
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