3B4 シングル真空管アンプをPG帰還のみで聴く
1日通電し、コンデンサーも馴染んできたと思う3B4 三結シングル 真空管アンプ。オーバーオールのNFBは掛けず、父のレコードに接続して音楽を聴いてみました。このレコードプレーヤーはフォノイコライザー内蔵なので、そのままアンプに接続できます。ソースはセルジオメンデスとブラジル '66 デラックス盤。一聴して感じるのは、直熱管ならではの透明感です。CR結合でも、この透明感は健在ですね。次に感じたのは、これが最大出力0.5Wのアンプとは思えないパワー感です。音に厚みと芯があり、ガッツのある音とも言えるでしょうか。使用しているスピーカーの能率が、92dあるのが幸いしているのでしょうね。能率が高くて問題となるのはハムですが、今回もトランスの配置を吟味して、誘導ハムが最小のポジションを確保していること。電源部にトランジスタ式の簡易リップルフィルタを搭載と相まって、ゼロハムです。直熱管でこの静けさは、トランジスタが無かった頃はフィルタが大掛かりで、大変だったでしょう。無帰還でもDFが3以上を確保しているので、低域のダンピングはしっかり感じられます。高い方の伸びも感じられ、特性以上にワイドレンジですね。ですが、リファレンスであるEL803 UL接続 シングルアンプには遠く及びません。特性と音を整える意味で、6dB前後のオーバーオールのNFBを掛けます。因みに今の状態の裸利得は、12倍ほどあります。