サンレモに出なかった歌手達 51 歌う映画女優、カトリーヌ・スパーク 3
2年前のようにまた50年代、60年代の歌手で『サンレモ音楽祭に出なかった歌手』をご紹介していきましょう。まずはカトリーヌ・スパークと映画女優で彼女たちが歌った曲が国内盤で出たものを書いていきます。2年前はソフィア・ローレン(Sophia Loren)とアリダ・ケッリ(Alida Chelli)でしたが、その続編のようなものです。 ★カトリーヌ・スパーク (vf) Catherine Spaak 1945年4月3日フランスのブローニュ = ビヤンクール(Boulogne-Billancourt)生、フランス国籍からイタリア国籍に帰化しフランス系イタリア人、女優、歌手、ダンサー、TV司会者。 SRL-10・472 活動期間:1960 年– 現在 所属レコード会社:Ricordi, DET(CAM), CGD ,Warner Bros( WEA Italiana) サンレモ音楽祭出場0回 公式ブログ:http://catherinespaak.blogspot.jp/ 1967、8年の所で少し正確性を書くのですが映画「夜は盗みのために」作られ、スパークが歌うのテーマ曲シングル盤が67年9月に出ます。翌年日本でも発売されますが、スパークの国内シングル最後の盤となりました。 SRL-10・472 (1967年9月 Ricordi - Dischi Ricordi) La Notte è Fatta Per Rubare (夜は盗みのために)/Sogni E Niente Più (失なった夢) ※ジャケット画像は顔写真画像をご参照 映画「夜は盗みのために」のデータは68年製作となっているので、映画の作りが遅れたのか、スパークとレコード会社リコルディの契約の関係で、早めにレコードを出したのか良く判りません。 製作が67年とも68年ともなっているもう1本の映画に主演しています。「女性上位時代(La Matriarca)」、イタリアが得意のお洒落なエロディック・コメディです。日本でサントラ盤が出るのは30年も後の97年になってからです。音楽はアルマンド・トロヴァヨーリです。 KICP- 571 (1997年4月9日 SEVEN SEAS -キング) CD女性上位時代 (LA MATRIARCA) NAS-1488 (2000年7月25日 SEVEN SEAS -キング) 30cmLP女性上位時代 (LA MATRIARCA) 1女性上位時代 - メイン・タイトル (Main Titles (La Matriarca)) 2.スロー・テイク (Slow Take) 3.ドリーム・ヴァージョン (Dream Version) 4.ワルツ・テーマ (Waltz Theme) 5.ボサ・ノヴァ・リミックス (Bossa Nova Remix) 6.ピアノ・ソロ (Piano Solo) 7.結末 (Postlude) 8.フィナーレ(女性上位時代) (Finale (La Matriarca)) 9.女性上位時代(ヴォーカル) (L'Amore Dice Ciao) 1~8アルマンド・トロヴァヨーリ(Armando Trovajoli)、9アンディー・シルヴァー (Andee Silver) KICP- 571 NAS-1488 M-7020 M-7020 (1968年 Det - CAM) L'Amore Dice Ciao (女性上位時代)/ Un Organo Suona Per Noi [アンディー・シルヴァー (Andee Silver)] イタリアでテーマを歌ったアンディ・シルヴァーの盤はサールのジョーカー・レーベルから発売されました。 68年デビューした古巣のリコルディから映画のサウンド・トラックで日本でも良く知られたCAM(カム)のポピュラー曲レーベル、DET(デット)に移籍しました。 DETのシングル第1弾はTV版レハールのオペッレッタ「メリー・ウェイドウ(DIE LUSTIGE WITWE/MERRY WIDOW)」のTV番組「陽気な略奪」からの2曲でした。ジョニー・ドレルリ(Johnny Dorelli)の共演者として出演した時に出した盤です。 TV版「メリー・ウェイドウ」で(ジョニー・ドレルリは)『ミーナの出演交渉がうまくいかずカトリーヌ・スパークと共演することになり、すでに女優ロレッタ・マシェーロ(Lauretta Masiero)との間に長男ジャンルーカがいたのですが、ドレルリはカトリーヌと恋に落ち・・・』と書いたのですが、Webで調べてTV版「メリー・ウェイドウ」は確かに68年でした。一方「カトリ-ヌ・スパ-ク/スパ-ク・イン・シネマ」(KICP- 383)では65年未公開映画とされています。 またスパークは俳優ファブリツィオ・カプッチ(Fabrizio Capucci)と結婚し(イタリア国籍を62年に取得、結婚のためだったようです)、63年4月にサブリナ(Sabrina)を出産しますが、その時二人の関係は破綻、別居状態になっていました。その2年後(65年?)には、ジョニー・ドレルリと同棲を始めたとされいました。さて65年説なのか、68年説が正しいのか?ドレルリもスパークも2人も3人も変わっており、過去はどうでもよいのかもしれません。 DTP- 24 (1968年 Det - CAM) Tace Il Labbro (沈黙 (メリー・ウィンドウ・ワルツ))/Vilja (ヴィルヤ (ヴィリアの歌)) DTP- 24 DTP- 41 DTP- 41 (1969年 Det - CAM) Igor e Natacha/Un Giorno 第二の「悲しき天使」を狙ったような曲です。A面のクレジットはジョルジュ・アベール(Georges Aber)、モゴール(Mogol)、ジャンニ・サンジュスト(Gianni Sanjust)です。アベールはシルヴィ・バルタンの“あなたのとりこ(Irresistiblement)”の作詞で知られているフランスのフォーク・シンガーです。イタリアの2人は作詞家ですからアベールの作曲だと思われます。 69年クラウディア・カルディナーレ(Claudia Cardinale)と共演した映画「Certo, certissimo, anzi... probabile」のテーマをスパーク自身が歌いました。 DTP- 51 (1969年 Det - CAM) Oh! (オー!)/Qualcosa Sta Cambiando (おかわりなくて?) DTP- 51 WR- 2333 WR- 2333 (1969年9月 1日 WORLD PACIFIC - 東芝音楽工業) 火曜日ならベルギーよ(If It's Tuesday, This Must Be Belgium)/ 聖バーバラ寺院の鐘 (The Bells Of Saint Barbara) [J.P.ラグス (J.P. Rags)] この年の映画出演は「火曜日ならベルギーよ(If It's Tuesday, This Must Be Belgium)」、「痴情の森(Una ragazza piuttosto complicata)」にも出ています。 70年早々に出来上がった映画「Con Quale Amore, Con Quanto Amore (どんな愛をこめて)」テーマをスパーク自身が歌い、ポール・スライドが歌う挿入歌の“ソー・マッチ・ラヴ”も親レーベルCAMから発売されました。 DTP- 58 (1970年 Det - CAM) Con Quale Amore, Con Quanto Amore (どんな愛をこめて)/I Regali Del Passato DTP- 58 AMP-76 AMP-76 (1970年3月 CAM – CAM) Con Quale Amore, Con Quanto Amore (どんな愛をこめて)/So Much Love (ソー・マッチ・ラヴ) [リズ・オルトラーニ楽団 (Riz Ortolani)/ポール・スライド (Paul Slade)] このシングルがDETで最後の盤となり、恋人ジョニー・ドレルリが長年在籍するCGDに移籍しました。その第一弾は68年初演のバート・バカラック(Burt Bacharach)が作ったミュージカル「プロミセス・プロミセス」イタリア版、アルバムとシングル盤を同時発売しました。 FGS-5063 (1970年4月 CGD – CBS Sugar) Promesse... Promesse ... (プロミセス・プロミセス) [con Johnny Dorelli] 1.Overture (序曲) [Orchstra] 2.Sono Una Mezza Tacca (Half As Big As Life/僕は半人前) [Johnny Dorelli] 3.Lassù (Upstairs /二階の僕の部屋) [Johnny Dorelli] 4. Qualcuno Per (You'll Think of Someone /誰かいるさ) [Catherine Spaak e Johnny Dorelli] 5. Viva Il Basket Ball (She Likes Basketball/バスケットボールがお好き) [Johnny Dorelli] 6.L'Ora Dell'Addio (Knowing When to Leave/もうさようならの時) [Catherine Spaak] 7.Tempo Di Tacchino (Turkey Lurkey Time/ターキー・ラーキー・タイム) [Orchstra] e Coro] 8.Fare A Meno Di Ciò Che Non Ho (A Fact Can Be a Beautiful Thing/事実は美しいはずなのに) [Johnny Dorelli] 9.Natale Dura Un Giorno Solamente (Christmas Day/クリスマス・デイ) [Vice Valori e Johnny Dorelli] 10.Chiunque Tu Sia Ti Ama (A Young Pretty Girl Like You/可愛い女の子) [Catherine Spaak] 11.Non Mi Innamoro Più (I'll Never Fall In Love Again/恋よ、さようなら) [Catherine Spaak e Johnny Dorelli] 12.Promesse... Promesse (プロミセス・プロミセス) [Johnny Dorelli] FGS-5063 N-9772 N-9772 (1970年CGD - CBS SUGAR) Non Mi Innamoro Più (I'll Never Fall In Love Again/恋よ、さようなら) 「Catherine Spaak E Johnny Dorelli」/Promesse... Promesse (プロミセス・プロミセス) [Johnny Dorelli] イタリアの離婚法は74年に成立しますが、翌71年スパークはファブリツィオ・カプッチと離婚が成立し、ジョニー・ドレルリと結婚します。 国内盤はリコルディの日本販売権が日本グラモフォン(71年にポリドールと社名変更)に移ります。 カトリーヌ・スパークの国内盤 HIT-1522 (1968年6月10日 SEVEN SEAS - キング) 夜は盗みのために (LA NOTTE E' FATTA PER... RUBARE)/失なった夢 (SOGNI E NIENTE PIU') HIT-1522 MP-9332~3 MP-9332~3 (1970年5月1日 POLYDOR - 日本グラモフォン) 30cm2LP カンツォーネのすべて (ALLABOUT GOLDEN CANZONE) 1-9.若草の恋 (MES AMIS, MES COPAINS) MW-9011~2 (1971年12月 RICORDI - ポリドール) 30cm2LP カンツォーネ・パーフェクト40 (CANZONE PERFECT 40) 2-9.若草の恋 (MES AMIS, MES COPAINS) MW-9011~2 KW-2001 KW-2001 (1971年12月 RICORDI - ポリドール) 17cmCPゴ-ルデン・カンツォーネ・ベスト6Vol.1 (CANZONE PERFECT 40) 2.若草の恋 (MES AMIS, MES COPAINS) MW-9015~6 (1972年5月 RICORDI - ポリドール) 30cm2LP カンツォーネのすべてVol.1 (ALL ABOUT GOLDEN CANZONE Vol.1) 1-7.若草の恋 (MES AMIS, MES COPAINS) MW-9015~6 MW-8001~2MW-8001~2 (1973年3月 RICORDI - ポリドール) 30cm2LPグロリアス20/カンツォーネ(GLORIOUS 20/CANZONE) 2-8.若草の恋 (MES AMIS, MES COPAINS) MW-9041~2 (1973年8月 1日 RICORDI - ポリドール) 30cm2LP ゴールデン・カンツォーネ・パーフェクト・コレクション (GOLDEN CANZONE PARFECT COLLECTIONS) 1-9.若草の恋 (MES AMIS, MES COPAINS) MW-9041~2 MW-8629~30 MW-8629~30 (1975年11月 RICORDI - ポリドール) 30cm2LP パーフェクト/カンツォーネのすべて (PERFECT-AMOR, AMOR) 1-2.若草の恋 (MES AMIS, MES COPAINS) MW-2176 (1976年6月 RICORDI - ポリドール) 30cmLP カンツォーネ・ヒット大全集Vol.1 (HISTORY OF GOLDEN CANZONE Vol.1) 2.若草の恋 (MES AMIS, MES COPAINS) MW-2176 MWX-9951~3 MWX-9951~3 (1977年12月1日 RICORDI - ポリドール) 30cm3LP ゴールデン・カンツォーネ・ベスト・コレクション (HISTORY OF GOLDEN CANZONE Vol.1) 3-2.若草の恋 (MES AMIS, MES COPAINS) 歌う映画女優、カトリーヌ・スパーク 4 は次に続きます