サンレモの歌手たち 524 プロフェーティ 4 (ダニー・ベスケット、ベッペ・ティランゾーニ)
消息が分かる途中交代メンバーの内3人の残り2人、ダニー・ベスケットとベッペ・ティランゾーニについて紹介しましょう。 ☆ダニー・ベスケット(Danny Besquet) 本名ダニエレ・バイマ・ベスケット(Daniele Baima Besquet)、生年月日、出生地不明、1966年-67年プロフェーティのベーシストとして在籍。歌手、ベース奏者、作曲家、音楽プロデューサー。 活動期間:1966 – 1981?所属レコード会社:CBS, Fonit, Carosello, Mucca, Polydor, Blu Records サンレモ音楽祭出場0回: サンレモ音楽祭出品0曲: 彼について私のブログ『サンレモの歌手たち 342 ニコラ・ディ・バリ 5』で書いていますので引用します。 (74年)4月に(ニコラ・ディ・バリの)サンレモ入賞曲“村の狂人”の入ったアルバム「La colomba di carta」が出ました。(ニコラ・ディ・バリの)自作が5曲、タイトル曲の“La Colomba Di Carta”はアコースティック・ギターがバックの静かな始まりでだんだん盛り上げて語りも入るディ・バリ・スタイルの曲、ダニー・B・ベスケット(Danny B. Besquet)、ピエロ・デ・ベネデッティ(Piero De Benedetti)、ロモロ・フォルライ(Romolo Forlai)でした。ベスケットとは初仕事と思いますが、次のアルバム「愛の映像」に“夢の泉”も提供しています。面白い経歴なので、字数が余ればあとで紹介します。 (ご参考) ダニー・B・ベスケット (Danny B. Besquet) ダニー・ベスケットはイ・プロフェーティ(I Profeti)にベーシストとして1966~7年在籍し、その後ニュー・ダダ(New Dada)の残党メンバーとフェリー、フランコ、レネ、ダニー&ギャビー(Ferry, Franco, Rene, Danny E Gaby)を組みローリング・ストーンズの前座公演を務めました。 作家として名前が出るのは、73年サンレモ音楽祭にアドリアーノ・チェレンターノに提供した “ただ一つのチャンス(L'UNICA CHANCE)”が棄権曲となった頃からで、ディ・バリやナーダに提供をしましたが、特にチェレンターノが中心だったようです。 6曲中4曲を提供し、共同プロデュースした78年のチェレンターノのアルバム「Ti avrò」は年間ベスト・アルバム13位、タイトル曲“Ti avrò”は年間ヒット・ランク5位のメガ・ヒット曲になります。 余勢借ってベスケットはアメリカ生まれの同僚ロニー・ジャクソン(Ronnie Jackson)と作ったプロジェクトのジャイアンツはカリフォルニア・バーバンクにあるケンダン・スタジオで録音(ベック・ボガート&アピスのボガートがドラムスとして参加)したアルバム「妖しき閃光/ジャイアンツ」を出し、収録曲“バックドアー・マン (BACKDOOR MAN)”はフェスティヴァルに出場、年間ヒット・ランク95位になります。(以上引用) ダニエレ・バイマ・ベスケットの経歴は、66年プロフェーティにベーシストとして参加したところからしか分かりません。67年にプロフェーティを辞めて、フェリー、フランコ、レネ、ダニー&ガビー(Ferry, Franco, Rene, Danny e Gaby)というグループに参加しました。当時メンバーのファースト・ネイムを並べたディノ、デシ & ビリ-(Dino, Desi & Billy)のような名前が流行っていました。 このバンドは69年に“エリザベス(Elizabeth)”を出したマウリツィオ(本名Maurizio Arcieri)が65年に結成したバンド、ニュー・ダダ(New Dada)が基礎となっています。66年マウリツィオ・アルチエリがソロ歌手として独立、残ったメンバーのフェリー(Ferruccio "Ferry" Sansoni)、フランコ(Franco Sadanza)、レネ(Renato “Renè" Vignocchi)にパトリック・サムソン・グループ(Patrick Samson Group)のガビー、プロフェーティのダニー・ベスケットで結成しました。 しかしCBSで2枚のシングルを出しただけで消えました。 2809(CBS) (1967年 Mucca – CBS Sugar) Un Treno Che Parte/Elegia Per L'amico Di Antonio 2809(CBS) 3134(CBS) 3134(CBS) (1967年 Mucca – CBS Sugar) Se Te Lo Raccontassi.../Quattro StagioniAntonio ダニーはパトリック・サムソンが再結成したバンド、パトリック・サムソン・セット(Patrick Samson Group)に参加します。彼がいつまでこのバンドに在籍していたか分かりません。バンドが69年カロセッロに移籍して2枚目のシングルB面“Soli Si Muore (Crimson And Clover) (クリムズンとクローバー”が69年年間ヒット・ランク27位に入る超特大ヒットとなり、その後はパトリック・サムソン単独名になります。バック・バンドのメンバーになったかは不明です。 SPF-31207 (1967年 Fonit – Fonit Cetra) Io E Il Tempo (ぼくと時) [Cantagiro 1967]/Sono Un Uomo (I'm A Man) (アイム・ア・マン - Spencer Davis Group) SPF-31207 SPF-31209 SPF-31209 (1967年 Fonit – Fonit Cetra) Sono Nero (Give And Take - Jimmy Cliff)/ Lasciami Bere (Gin House Blues) (ジン・ハウス・ブル-ス – Amen Corner) LPQ-09048 (1968年3月 Fonit – Fonit Cetra) Patrick Samson Set/Sono Nero LEL- 56 (1973年 Music Parade – Fonit Cetra) Patrick Samson Set/Sono Nero 1.Philly Dog (Walking The Dog) (犬もあるけば Rufus Thomas) 2.Top (Step Out Of Your Mind) (ステップ・アウト・オブ・ユア・マインドAmerican Breed) 3.Le Mura Stanno Per Crollare (Jericho - Dick Rivers) 4.Lasciami Bere (Gin House Blues) (ジン・ハウス・ブル-スAmen Corner) 5.Io E Il Tempo (ぼくと時) 6.Tell Mama (テル・ママ Etta James) 7.Stasera Canto Io (Funky Broadway) (ファンキ-・ブロ-ドウェイ Dyke & The Blazers) 8.Bambolina (Any Day Now) (エニイ・デイ・ナウChuck Jackson) 9.I Believe (アイ・ビリーブFrankie Laine) 10.Last Night (ラスト・ナイトMar-Keys) 11. Sono Nero (Give A Little, Take A Little (Give And Take) - Jimmy Cliff) LPQ-09048 LEL- 56 SPF-31250 (1968年 Fonit – Fonit Cetra) I Believe (アイ・ビリーブ)/ Le Mura Stanno Per Crollare (Jericho) SPF-31250 CI-20224 CI-20224 (1969年 Carosello – Carosello) Gloria (グローリア)/Laila, Laila CI-20225 (1969年 Carosello – Carosello) Tanto Era Tanto Antico/ Soli Si Muore (Crimson And Clover) (クリムズンとクローバー Tommy James & Shondells) CI-20225 2060-058 2060-058 (1973年 Polydor – Phonogram) Eri Tutto, Eri Niente, Eri La Mia Mente (Give Me Love (Give Me Peace On Theearth)) (ギヴ・ミー・ラヴ: ジョージ・ハリスン)/Juke Box [come Pasetti、B.Besquet & Dallaglio] 73年ポリドールからパゼッティ、B・ベスケット&ダラリオのトリオでジョージ・ハリスンの“ギヴ・ミー・ラヴ”をカヴァーしました。 73年初めてソロ歌手ダニー・B・ベスケットとしてムッカからシングル盤を出しました。 MUK-731 (1973年 Mucca – CBS Sugar) Questo È Lei/La Voglia Che Mi Dai [come Danny B. Besquet] MUK-731 MU-1 MU-1 (1974年11月 Mucca – RCA Italiana) She Loves You (シー・ラヴス・ユー)/In L.A [come West Coast Tr. Co.] 翌74年ロニー・ジャクソンとウェスト・コーストTr. Co.というプロジェクトを立上げ、ビートルズの“シー・ラヴス・ユー”をカヴァーしました。 5年後の79年ロニー・ジャクソンとジャイアンツ(Giants)というプロジェクト名で80年代初頭まで活動をします。 2060-198 (1979年 Polydor – Phonogram) Backdoor Man/Do You? 2060-198 2141-087 2141-087 (1979年 Polydor – Phonogram) 12”-Maxi Backdoor Man/Do You? 2141-138 (1979年 Polydor – Phonogram) 12”-Maxi Everything Is Alright/Hollywood Queen 2141-138 2448-088 2448-088 (1979年 Polydor – Phonogram) Giants 1.Backdoor Man 2.Everything Is Alright 3.The Night Shift 4.Do You? 5.Oh Woman! 6.Hollywood Queen 2060-237 (1981年 Polydor – Polygram) Rosko (Big City)/Let The People Say 2060-237 2448-120 2448-120 (1981年 Polydor – Polygram) Giants II 1.Rosko (Big City) 2.Used To Be The Fools 3.。Queens Of The Night 4.Let The People Say 5.Mediterranean Moon 6.Voodoo Girl 7.Beyond The Hill 8.Better Way またライター、プロデューサーとしては主にアドリアーノ・チェレンターノ関係の仕事をしていました。 ダニー・ベスケットの国内盤(ジャイアンツとして) DPQ-6153 (1979年8月POLYDOR - ポリドール) バックドアー・マン (BACKDOOR MAN)/ドゥ・ユー? (DO YOU?) DPQ-6153 MPF-1245 MPF-1245 (1979年8月POLYDOR - ポリドール) 30cmLP妖しき閃光/ジャイアンツ (GIANTS) 1.バックドアー・マン (BACKDOOR MAN) 2.エヴリシング・イズ・オールライト (EVERYTHING IS ALRIGHT) 3.ザ・ナイト・シフト (THE NIGHT SHIFT) 4.ドゥ・ユー? (DO YOU?) 5.オ-ッ、ウーマン (OH, WOMAN!) 6.ハリウッド・クィーン (HOLLYWOOD QUEEN) ☆ベッペ・ティランゾーニ (Beppe Tiranzoni) 本名ジュゼッペ・ティランゾーニ (Giuseppe Tiranzoni) 活動期間: 所属レコード会社: 1971?-現在 サンレモ音楽祭出場0回: サンレモ音楽祭出品0曲: 1967年パヴィア(Pavia)で結成されたバンド、ヌーミ(I Numi)に70年加入し、71年彼ら唯一のアルバム「I Numi – Alpha Ralpha Boulevard」の製作に携わりました。 POL・BP-708 AMS-142・LP POL・BP-708 (1971年Polaris – CBS Sugar) 30cmLP I Numi – Alpha Ralpha Boulevard (come I Numi) VM-033 (1993年Vinyl Magic – Vinyl Magic) CD I Numi – Alpha Ralpha Boulevard AK-1032 (2002年Akarma – Lord) CD I Numi – Alpha Ralpha Boulevard [8026575032156] AMS-117・CD (2009年AMS – Vinyl Magic) CD I Numi – Alpha Ralpha Boulevard [8016158311730] AMS-142・LP (2018年AMS – BTF) 30cmLP I Numi – Alpha Ralpha Boulevard 1.Alpha Ralpha Boulevard 2.San Miguel 3.La Nueva Eta' 4.Luce E Gloria Per Te 5.Furma Materiae Progredientis 6.325 7.Alpha Ralpha Reprise VM-033 AK-1032 AMS-117・CD 同年ドラムスのフリオ・ソッラッツィ(Furio Sollazzi)がルーチョ・ダッラ(Lucio Dalla)のバンドに参加するため去った時、グループは解散しました。当時の音源を93年CDとして発売しています。 NU- 1 (1993年Minotauro - NU RECORDS) CD I NUMI - STORIA DI ZERO (come I Numi) 1.Sorge L'Alba 2.Il Vuoto 3.Un Nuovo Mondo 4.Ritorno Alla Realtà 5.Grinton's Step (Il Passo Del Grintone) (Instrumental Bonus Track) NU- 1 ヌーミのメンバーでベースのパオロ・ブッチェッリ(Paolo Buccelli) とベッペ・ティランゾーニがコルテ・デイ・ミラーコリ(Corte dei Miracoli) にと呼ばれる短命のグループを結成しました。日本でもアルバムが発売されたサヴォーナのバンドとは別のバンドです。 このコルテ・デイ・ミラーコリが解散した後、ベッペはプロフェーティに入ったようです。 プロフェーティ 5 は次回に続きます