サンレモに出なかった歌手達116 P.F.M. 13
★P.F.M.=プレミアータ・フォルネリア・マルコーニ (compl) Premiata Forneria Marconi 元クェッリ (Quelli)のフランツ・ディ・チョッチョ (Franz Di Cioccio)とメンバー達が71年に結成したイタリアを代表する世界的プログレッシブ・ロック・バンド、現在まで活動を続けています。 活動期間:1971年 – 現在 所属レコード会社:Numero Uno, Manticore Records, Dischi Ricordi, Sony Music, Aerostella, Edel Music サンレモ音楽祭出場0回:1971年第3位(フランツ・ディ・チョッチョはヌオヴァ・エキペ84のメンバーとして)、1988年14位(マウロ・パガーニはフィーリ・ディ・ブッバのメンバーとして) 結成メンバー (太字はクェッリ.[Quelli]メンバー) ・フランツ・ディ・チョッチョ (Franz Di Cioccio) ドラムス(在籍1971-現在) 1946年1月21日ローマの東40km山中にある小さな町プラートラ・ペリーニャ(Pratola Peligna)生 ・フランコ・ムッシーダ (Franco Mussida) ギター、ヴォーカル(在籍1971-2015年) 1947年3月21日ミラノ生 ・ジョルジョ・ピアッツァ (Giorgio Piazza) ベース (在籍1971年-1974年) ・フラヴィオ・プレーモリ (Flavio Premoli) 鍵盤楽器(在籍1971年-1981年、1997年–2005年) 本名フラビオ・フランコ・プレモリ(Flavio Franco Premoli) ・マウロ・パガーニ (Mauro Pagani) フルート、ヴォーカル、多様な楽器(在籍1971年-1977年) 1946年2月5日ミラノ東方30kmにある小都市キアリ(Chiari) 生 プレミアータ・フォルネリア・マルコーニ(以降P.F.M.と省略)のメンバーは全員の合意で、公の活動を停止し、個々のメンバーは他のミュージシャンとのコラボレーションやソロ活動を始めました:しかし、PFMは決して解散しませんでした。 今回は活動休止期間、それぞれのメンバーの活動を見ていきましょう。 87年活動休止前のメンバー (太字は結成メンバー) ・フランツ・ディ・チョッチョ (Franz Di Cioccio) リード・ヴォーカル(在籍1971-現在) ・フランコ・ムッシーダ (Franco Mussida) ギター、ヴォーカル(在籍1971-2015年) ・パトリック・ジヴァス(Patrick Djivas) ベース(在籍1973年-現在)本名ヤン・パトリック・エラール・ジヴァス(Yan Patrick Érard Djivas)1947年5月23日フランス、カンヌ(Cannes)生 ・ルチオ・ファブリ(Lucio Fabbri) (在籍1979–1987,2002) ヴァイオリン,鍵盤楽器, ギター ・ワルテル・カッローニ (Walter Calloni) (在籍1982年-1987年(Walter Calloni) ドラムス ・ヴィットリオ・コズマ (Vittorio Cosma) (在籍1984年-1989年) tastiera 1965年3月11日)ミラノの北北西30kmにある中都市ヴァレーゼ (Varese)生 まずクェッリ結成以来ドラムスで、78年リード・ヴォーカルだったベルナルド・ランゼッティ(Bernardo Lanzetti)が脱退した後、リード・ヴォーカル、フロント・マンに専念し現在まで唯一人P.F.M.を続けているフランツ・ディ・チョッチョから始めましょう。 82年には映画出演をしたり、出演した映画の挿入曲をフランコ・ムッシーダと音楽を担当したりと活動の場を広めていました。P.F.M.の活動休止中はジャーナリストとしての活動をしていました。 いくつかの全国紙と協力したり、TV番組でカルトとなった初めてのビデオ・クリップ“Punk e a capo”を放送しています。イタリアの民放を経営しているフィニンヴェスト・ネットワークの番組「So to speak」で英語のインタビューをする海外旅行紹介番組も持ちました。また彼はジャーナリストとして、多くの新聞や雑誌に彼のレビュー記事を書いています。 CDL-335 (1992年 Fonit Cetra – Fonit Cetra) CD Franz Di Cioccio – Lupus In Fabula [8 003927 106932] 1.Virgilio È Ballabile 2.Tatum 3.Il Cerchio 4.Miserere Nobis 5.I Ragazzi Di Dove 6.I Pesci 7.Uccello Ferito 8.Today CDL-335 バンド活動再開する96年、その経過とコンサートを物語るような著書「Due volte nella vita(人生の二度)」」(Arnoldo Mondadori Editore)も出版しました。 次にフランコ・ムッシーダです。フランツ・ディ・チョッチョと共にクェッリ(Quelli)以来の仲間でP.F.M.結成メンバーです。 82年にフランツ・ディ・チョッチョが出演した映画の挿入曲を共作し、二人でサントラ盤を出すなど活動の場を広めていました。P.F.M.の活動休止中はその経験を生かして刑務所や地域社会で音楽教育を行い暮らしておりました。 70年代末、音楽研究の再開と同時に哲学、人類学、教育学に興味を持ち、音楽の感情的側面、非言語的な音楽、音楽コミュニケーションの効果に関する具体的な観察と研究に専念し始めます。84年に設立したCPM音楽学校の教育プロジェクトに多くを注ぎ込み、オリジナルの実験を推進し、音楽の後継者育成に努めました。 その後も音楽コミュニケーションのテーマと非言語としての音楽の重要性についてイタリアの重点となる大学で講座を持つ一方、87年不快音楽領域で、ミラノのサン・ヴィットーレ刑務所の心理療法グループの代表であるガラヴァリア教授の関与の下、囚人社会復帰プログラムの設計、指揮しました。 刑務所でも隔週で行われた7年間、何百人もの若者が音楽のおかげで社会復帰する機会を与えられ、刑務所外でもイベントに参加することができました。 このような社会貢献事業に携わりながら91年アルバム「赤いテントの物語」を制作、日本でも国内盤も発売されています。 VDI・CD-124 (1991年 Virgin – Virgin Dischi) CD Mussida – Racconti Della Tenda Rossa (赤いテントの物語/フランコ・ムッシーダ) [5 012981 912420] 1.Voci (言葉遊び) 2.Orizzonti Del Cuore (心の地平) 3.Radici Di Terra (大地の根) [Voice – アンジェロ・ブランドゥアルディ(Angelo Branduardi), ファビオ・コンカート(Fabio Concato)] 4.La Cava Di Sabbia (砂の洞穴) 5.Himalaya (ヒマラヤ) 6.Dance Classique (ダンス・クラシック) 7.La Tempesta (嵐) 8.La Discesa Di Michele (ミカエルの降下) 9.Porti Lontani (遥かな港) 10.Zanoobia (ザヌービア) 11.Piani Paralleli (平行面) 12.Little Marie (リトル・メアリ) 13.Tenda Rossa (赤いテント) 14.Caffè Concerto (カフェ・コンチェルト) VDI・CD-124 VIN-45326 VSIN-326・CD VIN-45326 (1991年 Virgin – Virgin Dischi) Radici Di Terra (大地の根) [Voice – アンジェロ・ブランドゥアルディ(Angelo Branduardi), ファビオ・コンカート(Fabio Concato)]/Himalaya (ヒマラヤ) VSIN-326・CD (1991年 Virgin – Virgin Dischi) CDs Radici Di Terra (大地の根) [Voice – アンジェロ・ブランドゥアルディ(Angelo Branduardi), ファビオ・コンカート(Fabio Concato)]/ Orizzonti Del Cuore (心の地平)/Himalaya (ヒマラヤ) “大地の根”で91年のフェスティバル・バール(Festivalbar Azzurro '91)に出場し13位になりました。 MUS-014 (1995年Musicando – ARTIS Records) CD Accordo 1.Accordo MUS-014 三番目がベースのパトリック・ジヴァスです。 81年には既にイアンパトリック(Ianpatrick)の変名でイアンパトリック・グループとしてアメリカの漫画TV版「Flash...Gordon」の挿入曲を出しています。TVの主題曲や映画、演劇など多くの音楽に関わっています。 BB-6501 (1981年 RCA – RCA Italiana) Flash...Gordon...Flash /Far Away [Donno /Ianpatrick Group] BB-6501 TVワイドショー「TG5」のジングル(Sigla del TG5)や、イタリアで老舗の民間放送ネットワーク、メディアセット(Mediaset)のジングルなどをディ・チョッチョと共作しています。 また様々なイタリアのアーティストによるレコード制作に関わり、89年ガット・パンチェリ(Gatto Panceri)のセカンド・アルバム「Il Suono Del Gatto」のプロデュース、アレンジをしレコーディングにも参加しました。 同年アリストンが制作するサウンド・サンプラー盤の13集をピノ・マッサーラと共作しています。 BRM-013 (1989年 Ariston – Ariston) Background Music – 13 P.Djivas / P.Massara – Suspense BRM・CD-013 (1989年 Ariston – Ariston) CD Background Music – 13 P.Djivas / P.Massara – Suspense 1.Mother Nature 2.Psyche Stream 3.Mekkanica 4.Magnum 5.The Mysterious Evil (Vers.A) 6.The Mysterious Evil (Vers.B) 7.The Mysterious Evil (Vers.C) 8.Through The Night 9.Far Horizons BRM-013 BRM・CD-013 四番目が活動再開後、2002年にゲスト出演した後、何度かP.F.M.とコラボレーションしているヴァイオリン,鍵盤楽器, ギターのルーチョ・ファブリ(Lucio Fabbri )です。 70年代末にはクランプス(Cramps)からレコードを出し、日本でも国内盤が発売されましたが、元々はマルチ・プレイヤーでファブリツィオ・デ・アンドレ(Fabrizio De André)のライヴ・コンサートに参加して以降PFMの付合いとなりました。 P.F.M.の活動休止後は元のマルチ・プレイヤーとして多数の歌手と共演、プロデューサー、編曲家の仕事に戻り、指揮者としての地位を確立しています。 フランコ・ムッシーダの国内盤 VJCP-28070 (1991年9月21日 VIRGIN - ヴァージン・ジャパン(ポニー・キャニオン)) CD 赤いテントの物語/フランコ・ムッシーダ (RACCONTI DELLA TENDA ROSSA) 1.言葉遊び (VOCI) 2.心の地平 (ORIZZONTI DEL CUORE) 3.大地の根 (RADICI DI TERRA) 4.砂の洞穴 (LA CAVA DI SABBA) 5.ヒマラヤ (HIMALAYA) 6.ダンス・クラシック (DANCE CLASSIQUE) 7.嵐 (LA TEMPESTA) 8.ミカエルの降下 (LA DISCESA DI MICHELE) 9.遥かな港 (PORTI LONTANI) 10.ザヌ-ビア (ZANOOBIA) 11.平行面 (PIANI PARALLELI) 12.リトル・メアリ (LITTLE MARIE) 13.赤いテント (TENDA ROSSA) 14.カフェ・コンチェルト (CAFFE' CONCERTO) VJCP-28070 P.F.M. 14 は次回に続きます