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ここんとこ、よー雨が降りますね。
肌寒くて何着て良いかいちいち悩むし、好きな靴は履けないし オジサンの傘が電車で当たってスカート濡れるしで ああ、雨うざいいいい なんて思いながらご出勤である。 中学生の頃は、そういえば、雨が好きだったのになあ。 思い出を辿ると、それはマンガの影響であった。 「はみだしっ子」というマンガをご存知でしょうかね。 私の年代の女性だったら、ご存知の方いらっしゃると思うなあ。 三原順さんという人の作品である。 少女マンガのクセに、えらい理屈っぽくて、やたら文字が多くって、ネクラなのだ。全13巻。 まだいろんなファンの方のHPが健在の様だし、ハマる人は本気でハマる作品だと思う。 内容は、親に捨てられたり虐待されたりしてヒネクレた子供が4人集まって アドベンチャー!! とはいかず、裏切り、絶望、人間不信、暴力、理不尽、人殺し、監禁、無駄な抵抗、騙し騙され、 最後にゃ自殺未遂!てな感じ。 ・・このマンガ中に、「なんで皆雨から逃げるんだろう。 雨はボクなんかにも降り注いでくれる。こんなにも雨は優しいのにね」 とか何とかいうフレーズがあった。 大体、思春期は鬱っぽいのが好きというもんではないだろうか。 人間の暗い部分に、焦点をとことん当てたくなっちゃう というか。 そんなもんで、初々しい私(そういう時期もあったんだってばー)はすっかり感化されて 主人公になりきり 夕立の中を、傘持ってるのに わざわざ眉間にシワ寄せながら濡れて帰り、 新しい革靴をすっかりダメにして親をしこたま怒らせた なんて事件も発生したのだ。 大人になってから読み返して、さらに感激し直したものだ。 思春期とは違う感動とか発見があり、大いに共感した。 大人の方が、無知な思春期より感性豊かになるのではないだろうか。 TVドラマで良く泣くのも、たいてい大の大人であるからして。 「星の王子様」にも同じようなところがあるしなあ。 中学生のころは、何が良いのかさっぱり分からなかったけど 大人になって読み返して、ポロポロ泣いたし。・・・あれも、名作ですよねえ。 話しを戻して ・・・ 感激しすぎて、即刻三原順さんにファンレターを出したのだが、 返事はなかった。 その一年後くらいに、三原順さんの別の愛蔵版コミックを見つけて手に取ったら、帯に「遺作」とあった。 私がファンレターを出した3年前くらいに、彼女は亡くなっていた。 最後の方は絵コンテと吹き出しだけで出版することになってしまった 「ビリーの森ジョディの樹」というそのマンガも、 不遇の幼年時代、怪奇な連続死亡事故、トラウマ、やっかみなど もー相変わらずドロドロなのだが またこれが大人を泣かせる美しい話で、 物語が最後まで完結していたらどんなにか素晴らしい作品だっただろうにと本当に悔やまれるのである。 それからというもの、古本屋を巡っては 未練がましく彼女のコミックを漁っていたのだけど、 もう10年は経つから流石に見かけなくなってしまった。 なんとも残念なことよのう。。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.10.19 00:29:50
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