白金台と大手町

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  MARNIの服

  来年、四十になる。そんな私が、最近、気になってしようがないのが、家庭料理、インテリアに加えて、洋服である。バブルの頃に大学生時代を送り、制服を脱いでボディコンスーツに着替えることから、私のファッション人生は始まった。そしてかれこれ、２０余年。人並み以上に物欲が強く、自己顕示欲も強かったコクリコだが、ファッションに対する散財には、常に牽制が効いていた。２０代には、実際、オカネがなかったということもあるし、オカネをかけるお洒落は、まだ早すぎる、という意識もあった。２５、２６歳の頃、パリのサンジェルマン界隈という最高にスタイリッシュな場所で学生生活を送ったのだが、エルメス、ソニアリキエルなどの高級メゾンの洋服は横目で見て我慢！ＫＯＯＫＡＩ、アニエスＢなどがせいぜいだった。３０代になっても、まだまだ成熟には遠かった。外資系証券に転職して、少し余裕が出てきたものの、やはり、出費の中心は、旅行と住居費。オカネに糸目をつかずに好きな服を買っていては、簡単に給料の半分ぐらい吹っ飛んでしまうものである。５万円を超えるアイテムは、「定番で長く着られるもの」しかあり得なかった。一番の出費アイテムであるスーツは、「お客さんのところに着て行っても恥ずかしくない」定番のオーソドックスなスタイルに限られた。ジュエリーにはとても手がでなかったし（買ってくれる男もいなかった。。。泣）、時計、ベルト、帽子なども、結局、高級品を買う余裕はなかった。今、考えると、本当に買うお金がなかった、というよりは、「自己投資につながらないものにはオカネをつぎ込まない」「まだ成長途上。高価なファッションは早すぎ」という自分のなかの声のせいで、オカネを使えなかったのだ。ファッションが本当に好きな人は、オカネのあるなしに関わらず身の回りのものにつぎ込んで行くという。あるいは、私もそうしたら、もっとセンスが磨かれていたかもしれないし、あるいは、職業さえ、今とは違うものになっていたかもしれない。フランス在住のファッションジャーナリストとかね。本当は、ファッションが大好きなのだから。そして、そうこうしているあいだに、３０代が終わろうとしている。やれやれ、これまで、将来、将来、と言って、いろいろなことを我慢してきた。勉強して、節約して、努力して、向上しようとしてきた。いつまでも、成長が続くわけじゃない。なにせ、４０歳。女の人生、とうに折り返し地点は過ぎている。後半生は、衣食住を楽しみたい。贅沢を我慢していては、結局、お洒落の楽しみを知らないまま、年老いていってしまう。たしかに、私は、ジャックリーヌ・ケネディでも、中村江里子でもない。多分、そういう華やかな世界には、無縁で終わりそうだ。でも。。。禁欲的な自分を少し変えてみたい。というわけで、この秋、クロエ、セリーヌ、フォクシー、プラダ、ドロワーといった、大人のブランドに挑戦するべく、銀座、丸の内界隈をウロウロ。エストネーション、バーニーズ、資生堂パーラーなんかで、果敢に試着を繰り返している。そんななかで、ほれ込んでしまったブランドが、ＭＡＲＮＩ。ブラウス一枚７万円、スーツは２０万円と、破格に高い。デザインもオーソドックスどころか、とても個性が強い。着まわしが効かず、飽きやすいようにも見え、とりたてて注目していなかった。でも、実際に着てみたら、そんな先入観がぶっ飛んだ。見ると、着るじゃ、大違い。大胆で絶妙なカット。なんと身体の線が綺麗に見えることよ。なんて、洗練されているんだろう。一度、着てしまったら、もう、絶対、ＯＬブランドには戻れない。かといって、ＭＡＲＮＩでワードローブを揃えていったら、家計は火の車。はっきり言って、こんなにゴージャスで洗練された服、着ていくところもあまりない。うーん。とりあえず、なんでもいいから、ＭＡＲＮＩの服、ヤフオクで落札するところから始めてみよう。とりあえず、３万円以下で。。。あくまでもセコイ私でした。

  2006.09.25

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  ルバーブジュース

  以前、生ジュースのライフスタイルを書いたことがある。りんごとにんじんをすりおろした生ジュースのことだが、夏になり、りんごの入手が難しくなるにつれ、あえなく毎朝の生ジュースは挫折したコクリコである。りんごジュースより余程、作るのが簡単なメロンジュースを作っていたこともあるが、結局、果物をそのまま食べるほうが簡単だったりして、習慣になるには至らなかった。その代わりと言ってはなんだが、スーパーでは、１９８円の濃縮還元ジュースには手が伸びなくなり、多少高くても、ストレートジュースを買うようにしている。昔は果汁１００パーセントの天然ジュースといえば、濃縮還元ジュースだと思っていたのだが、不思議なもので、一旦、ストレートジュースに慣れてしまうと、濃縮還元のオレンジジュースやグレープフルーツジュースは、舌を刺すような強い刺激が感じられて飲む気がしなくなった。りんごジュース、ブドウジュース、モモジュース。珍しいところでは、石榴や、プルーンや、クラムベリー、シソなど。自然のエネルギーを丸ごと体内に入れて、身体を綺麗にするような感覚。成城石井やガーデンに行くと、いろいろなジュースが売っていて、楽しい。一気に沢山は飲めないし、値段も高いので、炭酸や水で割って飲んだりもする。そして、最近、一番のお気に入りは、野尻湖・黒姫名産のルバーブで作った、ルバーブジュース。綺麗なピンク色で、酸っぱくて、優しくて、野性的で大好きな味。ルバーブのパイ、ジャムもとても美味しい。 ルバーブは、北米原産の、蕗を太くしたような野菜。そのものはちっとも甘くないので、砂糖と一緒に煮る。野尻湖の外人村に来ていたカナダ人宣教師が信濃町の農家に伝えて以来、信州の寒冷な気候とフィットして、地方の特産品となっている。量産するものではないので、ルバーブジュースもちょっと高い。この１リットル瓶で１２００円くらい。地元限定の稀少品で、お土産にとても喜ばれる。もう少し、値段が安くなって、ネットなんかで気軽に買えるようになるといいけど、ルバーブそのものの作付面積が小さいから、無理かな。食で贅沢をしようとは思わないけど、１９８円の濃縮還元ジュースはさすがに、もう卒業かなー、と思う、今日この頃です。

  2006.09.19

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• 魚屋さん

  白金台には、魚屋さんが、ない。私が高校生のときくらいまでは、近所に数件、あったように思う。さらにさかのぼると、祖父母の家には、御用聞きの魚屋さんがいた。魚屋さんだけでなく、八百屋さん、肉屋さんが沢山、あった。スーパーの進出で、商店街の店は見事に、淘汰され尽くした。それが高級住宅街、白金台の現実。今、近所で魚を買うとなると、東急ストア、杉の木や、ガーデンなどのスーパーになる。決して品質が悪いわけではないけど、下ろしてから時間がたったものばかりだし、何が旬かも、あまり分からない。調理の仕方が分からないから、珍しい魚や高価な魚はつい敬遠してしまう。肉と魚の違いは、家庭での保存の可否だ。肉は冷凍してしまえば、ある程度、長持ちするし、調理も簡単。肉と野菜をいためれば、夜ごはんはそれで終わり。ひるがえって、魚は煮物にしても、刺身にしても、それだけでは格好がつかない。やはり、副菜、ほかほかのご飯、おみおつけが要るし、大根おろし、レモン、わさび、しょうがなどもないと、格好がつかない。調理に時間がかかるし、食費もかさむ。そして、一旦、冷凍した魚はどうしても、品質が落ちる。というわけで、忙しい都会人は、家で魚を調理しなくなり、街から魚屋さんが消えた。私も、平日、魚料理を作ることは、どう転んだって無理だ。そして、最近、白金高輪に移動車の鮮魚店を見つけた。土曜日の午前中に自転車で買いに行かなければならないから大変なのだけど、オジサンがいろいろな魚のことを教えてくれるので、毎週、買いに行くようになった。そして、週末だけではあるけど、魚中心の家庭料理を作るようになった。遠くまで買いにいき、オカネをかけて新鮮な魚を買い、それに会わせて副菜を作る。家族に食べさせる。家からは、魚を焼くいいにおいが漂う。４０近くになり、ようやく、そんな時間とオカネの使い方に価値を見出すようになった。物差しになっているのは、自分の子ども時代の記憶だ。壊れかかっている、もう戻ってこない、懐かしい大切なもの。それをできる限り忘れないでいること、出来る限り自分の手で記憶を再生産すること。豆腐屋で豆腐を買うこと、魚屋さんで魚を買うこと。祖母がしてきたように、母がしてきたように、生活をちゃんとしていくこと。街を愛すること。家族を愛すること。当たり前の生活を丁寧に生きること。結局のところ、人生って、生活そのものなのだから。

  2006.09.13

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• 都市のライフスタイル

  田舎暮らしがしたいと思いつつ、都会の生活に戻り、またまた慌しい日々である。ＰＣと携帯に囲まれた日々。早速、沢山の情報が入り、情報の整理に時間の大半を費やす。すると肩が凝る。マッサージに行く。電車の中で、ふと、美しい秋の装いの女性を見る。あわてて、美容液を買い、通販で秋の服を買う。友人、知人とのアポ。子どもを預ける算段。ブログの更新が遅れていることに罪悪感を覚える。写真をプリントしようとすると紙が切れている。腕時計の電池も切れている。図書館の本の返却期限も迫っている。忙しいのに夜は熱帯夜で眠れない。だから、朝も早く起きられなくて、瞑想やストレッチはお預け。時間はどんどん、過ぎていく。雑用リストはどんどん、積みあがっていく。ストレスフルな日々の合間に、旅行代理店のパンフレットを見る。一度、パリでアジアンリゾートをやってみたい。情報収集しなくちゃ。外食じゃなくて、ちゃんと魚屋さんで買い物して、調理する生活がしたい。魚屋さんが空いている時間に、魚屋さんまで買い物に行こうとする。そして、魚が腐る前に調理しようとする。すごく、大変。洗面所と台所のリフォームがしたい。リフォームの情報をインターネットで探す。とまあこんな具合に、東京の生活というのは、情報が情報を生み、ストレスからの逃避がまた別のストレスを生み、消費と生産が追いかけっこをし、ものすごい速さで回転しているという感じだ。だれかで、東京は息をするのにもお金がかかる、と言ったが、蓋し至言。友人と会いたい。オカネがかかる。旅行に行きたい。オカネがかかる。新しいことをしたい。オカネがかかる。おしゃれがしたい。オカネがかかる。そして、オカネを稼ぐ。稼ぐことに時間を費やす。とても長い時間を費やす。世界中の多くの場所で、多くの人々が、私と同じようなライフスタイルで、同じように消費と生産のサイクルのなかで生きている。パリやロンドンやニューヨークや香港やカルカッタで。私なんて、目じゃないほど、もっと、ものすごいスピードで生きている人たちが沢山いる。私自身、ゆっくりしたいと口では言いつつ、その半面、スピード狂なのだ。さらなるスピード、さらなる刺激を求めているのだ。もっと、もっと、情報を、もっと、もっと、交換を、と。やれやれ。。。。。

  2006.09.11

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• 矯正９ヶ月目ーー下の歯が引っ込んできた！

  前回、矯正７ヶ月目では、下の歯が上の歯より出っ張って、おまけに、右の歯が左よりさらに唇の方に突き出して、矯正前よりずっと奇妙な歯並びになってしまい、真っ青でした（参照）。７月のフランス旅行の写真を見ると、下唇が盛り上がって、なんて変な人相！その後、神楽坂の先生のところに行き、惨状を訴えました。先生曰く、下の歯が出っ張って見えるのは、下の歯が前に突き出してきたからではなく、上の歯が引っ込んだので、そう見えるだけであるということ、下の歯が引っ込みにくいのは、いわゆる舌癖（ぜつへき）－－舌で歯を前に押してしまうクセ、が原因になっているとのこと。先生によれば、普通、舌の先は上あごにぴったりくっついているべきものだが、私の舌は、下の歯の内側にくっついているという。毎日、「コッコッ」と舌打ちの練習をすることで、舌の筋肉を鍛えて、上あごの内側にぴったりくっつくように癖を変えられるそうだ。４０年近く生きてきて、そんなことを言われたのは初めて。なぜ、これまでの歯医者さんは、教えてくれなかったんだろう、など、ブツブツ言い、半信半疑ながらも、毎日、コッコッと練習。その成果あってか、程なく、下の歯が動きはじめた。左右にあった、大きな抜歯の後は、徐々に、小さくなり始めている。今は、下の歯は、上の歯とちょうど同じ位置にまで下がっている。それとともに、私の人相も、徐々にまともになり始め、失った自信を取り戻しつつある。綺麗ですっきりする、というには、まだ程遠いけど。そして、１ヵ月後の今日の矯正日。舌癖は大分、よくなっていると、お褒めの言葉。ワイヤーはそのままで、下の左右、上の左側奥の３箇所の抜歯後にゴムを通し、さらに、初めて、上の奥歯と下の犬歯を斜めに輪ゴムで縛る措置を受ける。その輪ゴムは、毎日、自分で、食事のときなどに取り外しをし、付け直すとのことで、やり方も習った。輪ゴムをつけた私はドラキュラのよう。口のなかで糸を引いているように白く光るゴムは、いかにも醜く、さすがに、重要なアポがあるときには取りたい気分。暫くやっていると、周辺の歯に痛みを感じるようになった。簡単に取り外しできるわりには、かなり、強い張力がかかっているということが分かる。それにしても、ようやく、苦労すれば（痛い思い、醜さを我慢）、進歩する（歯並びが綺麗になる）というサイクルに戻れたのが嬉しい。７月の時点は、苦労してきたのに、退歩している感覚だった。やはり、人間、気分良く生きるには、前を向いて、進歩しているという感覚を持つことが大事。たとえ、それが幻想であったり、独りよがりなものだったとしても。舌打ち練習に一層、力が入る初秋の日々である。

  2006.09.04

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• 夏の終わり

  恒例の野尻湖滞在を終え、帰京して一週間。今年の野尻湖は思いのほか暑く、夜も熱帯夜だったほど。野尻湖でクーラーが欲しいと思ったのは、初めて。蚊がとても多かったのも、例年とは違っていた。それでも焼けつく日差しの下での水遊び、トマト、トウモロコシ、スイカ。。。。と夏を満喫。ルバーブ・パイやルバーブ・ジュースといった地元の味も沢山味わえて美味しかった。カドマンや岩崎のパンも沢山、食べられた。地産地消、スローフードといったことの意味は東京にいるとなかなか、分からない。旬の食べ物も。。。。というわけで、再び東京の生活に戻ってまいりました。メール、インターネットは２週間、完全に絶ったけど、別に世の中、それほど変わっているわけじゃない。２週間、連絡しないから大変なことになるような案件もない。オフィスも極めて平和。家のベランダの植木も枯れないで、生き延びていました。まだ、身体は夏の余韻が残っていて、熱気が離れない感じ。朝夕は涼しくなっているものの、昼間のコンクリートジャングルはまだ、焼けつくよう。日本の夏は、つくづく、高温多湿。そして長い。頭の中も、夏の陽で溶けてしまったようで、一体、自分が春までに何を考えていたか、思い出せないほど。とにかく、暑いときは、暑い、暑い、しか、考えられないから。空っぽの頭のなかに、少しずつ、涼しい風が吹いてくるようになると、また、東京での生活に新たな展開が生まれるのだろう。現に、世の中は動いている。小泉政権は９月で終わり。株は少し持ち直して、金利は急降下。身近な友人が地方に引っ越すことになり、白金台では大規模な土地の造成やマンションの建設が始まっている。さようなら、２００６年の夏。ようこそ、秋！

  2006.09.03

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  恵比寿の夜

  恵比寿のティオ・ダンジョウというスペイン料理のバールで、久しぶりに子抜きの夜。金曜日の夜、飲んで遊ぶという習慣がなくなったのは、いつからだろう。オリーブのアペリティフ、どんぐりの味のする、イベリコ豚の生ハム、ナッツを詰めて焼いたマッシュルーム、カニ味噌をファルシしたピーマンのサフラン風味、イカ墨のパエリア、焼きカスタードクリーム、コーヒー。赤ワインをたっぷり。 楽しかった。そして、また、これから野尻湖にトンボ帰り。交通が便利になったおかげで、田舎と都会を行き来できるようになったのは、素晴らしい。ただ、ふと、徐々に都会のナイトライフに未練がなくなってきている自分に気づいたのも事実。これから、２週間、パソコンのない生活に突入。ブログも休みます。

  2006.08.12

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  野尻湖へ！

  一週間近く、風邪が治りきらず、ぐずぐずしていたが、いよいよ盛夏に。東京都心のコンクリートジャングルでは、汗がファンデーションと混ざって、気持ち悪いったらない。家に帰れば、すぐにでもシャワーを浴びたいけど、３歳の子どもがお腹を空かしていると、そうもいかなくて、汗だくのまま、お味噌汁を作る。そのお味噌汁も、とても腐りやすくて一晩は持たないので、余ったら、捨てる。捨てた生ゴミは臭うので、翌朝には必ずゴミ捨て場に。そして、朝、汗だくになりながらまた化粧して、出勤。子どもは思いのほか、暑さには強いが、それでも、あせもになったり、夜クーラーを入れて寝るとオネショしてしまったり。都会だからといって、蚊やゴキブリは沢山いるし。つくづく、東京の８月は苦しい。というわけで、いつのまにやら、東京脱出の日を心待ちにしていた。たとえ、脱出先が、毎年行っている、超マンネリの場所だとしても....緑の匂い、水の輝き、教会から聞こえる楽器の音、子どもたちのはしゃぐ声。葉の揺れる音。ここは、アメリカ開拓時代のような素朴な生活だ。子どもは、コンクリートジャングルのビデオ漬けの日々から一転、カブトムシを追う日々に。山道や湖には、まだ慣れていないが、すぐに慣れるだろう。私はハンモックに揺られてうたた寝。こうしていると、残された折り返し地点以降の人生、一年の１１ヶ月以上を大手町のオフィスで過ごしていていいのかと、自問してしまう。もちろん、こうやって避暑に来るのにも、オカネが必要なわけだけど。大手町にいるから、オカネがもらえるわけだけど。田舎暮らしで生計を立てることは出来ないかしら。ううん、今は、考えてもしかたないかな。来るときが来れば、ライフスタイルの転機が、また、必ず来るだろう。とりあえず、明日の朝までは、大手町のことは忘れよう！バカンス、万歳！

  2006.08.06

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• 風邪ひいた

  今年の東京の７月は、3日間くらい猛暑だったのを除いて比較的過ごしやすかった。昨日、今日も夕はひんやりしていい気持ち。。。。と思っていたら、風邪を引いてしまった。最初は、クシャミが止まらず、水っ洟が垂れ、季節外れの花粉症か、と思ったら、今朝は、青っ洟になり、どよよよんと頭が重い。声は嗄れ気味。誰が見ても、正真正銘の風邪。化粧のノリが悪く、目も死んだ感じ。人前に出たくない。せっかく、久しぶりの知人とのランチを入れていたのに、がっかり。日ごろ、忘れている感覚ではあるが、鼻が詰まって、目が潤むこの状態、事務仕事には向かない。思い切って、身体を動かしている方が鼻が通って、過ごしやすい。私は、熱が出るには至らない、軽い風邪を年に３、４回くらい引く。葛根湯、蜂蜜レモン、お風呂、早寝で大抵は直してしまう。無理をしないようにという身体のサインかな。あるいは、ファッション、料理、自己実現、交際と、めまぐるしく頭を使う日常に対する、身体の警告？おとなしく、身体のサインにしたがって、今日は早く寝ることにしよう。

  2006.07.31

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• 夕張市の再生

  夕張メロンアイスクリームくらいしか知らなかった夕張市。財政再建団体へ。病院の診療代が上がったり、公営住宅の家賃が上がったり、映画祭が中止されたり、大変そう。バブル崩壊からすでに１５年以上。デフレも払拭し、東京では、およそ後ろ向きな話はなくなっていただけに、今頃、破綻のニュースが出ると、あわれな感じがする。無謀な投資を実行した当時の市長。行政の執行部、放漫財政を許した議会。公共投資を後押しした国。誰が悪いのか。行政サービスの確実な低下が見込まれるなか、いまさら引越しも出来ない住民は可哀相だ。などと思いつつ、テレビを見ていると、当時の市長が言った。「間違っていなかった。あのとき、やらなければ、野垂れ死にだった。夕張は、人の住める町になっていなかっただろう」。炭鉱の町として栄えた夕張は、１９８０年代には、人口が最盛期の十分の１まで減っていたそうな。町は生き物だから、栄枯盛衰、山あり谷あり。でも、当時の夕張は、本当に危機的な状況だったらしい。死んだら、もう生き返らない。町がなくなれば、人々の文化が、思い出が、アイデンティティが失われる。人々が住み続けるためには、何より産業がなければならない。食べていかなければならない。ジワジワ衰えて死んでいくのを待つか、それともリスクを取って起死回生の一策--Enterpriseに出るか。そういう局面で選択を行うリーダーの責任は重い。リスクを取るといった場合、何を、どんな規模でやるのか。どのような見込みがあるのか。自治体よりも、企業の経営者が、日常茶飯事的にそういう局面に直面している。のるかそるかが成功するには、卓見、洞察、綿密な計画、従業員や銀行の協力、追い風の外部環境などさまざまな条件が整う必要がある。１０年、２０年して初めて成否が分かる事業もある。宅急便で大化けしたヤマト運輸。給料４割カットなどの過激な施策と顧客重視のマーケティングでよみがえったりそな銀行。そのかげには、のるかそるかの変革が失敗して倒産した会社も沢山ある。とうとう、倒産して、経営者が変わって、債権者に泣いてもらったおかげで、やっとなんとか再生する会社もある。夕張も、借金を棒引きしてもらって、いろいろなリストラで再生するだろう。作られた観光資源だって、無駄にはならない。借金が減れば採算に合う施設も沢山あるだろう。ルードヴィヒ二世の道楽、ノイバンシュタイン城のお陰で国の財政は破綻したが、百数年を経た今、彼の残した城は、バイエルン州の貴重な観光資源になっている。町の財政破れて町の暮らしあり。やはり、夕張市は、何もやらないよりは、何かをやったほうがよかったのだろう。たとえ、このような結果になっても。夕張市の再生を応援したい。元炭鉱の町、夕張は、石炭産業の衰退で人口が最盛期の１０分の１まで減り、起死回生の策として打ち出したのが観光都市としての再生。当時は国も地方の積極投資を後押ししていたし、もともと豊かな自然のあるところだし、方向性としてはそれで良かったのだろう。

  2006.07.29

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• 人生の無駄遣い

  日ごろ、育児と仕事で忙しい、忙しい、と言っていても、ときには、甘美なマダムのマイタイムが訪れる。ぽっかり空いた、夜の一時間。何をしようか。女友達との長電話、テレビドラマが１０年前の定番だったが、いつしか、長電話という習慣はなくなったし、テレビもニュース以外はあまり見なくなってしまった。読書、ストレッチ、料理の下ごしらえなどが、１時間の使い道としては望ましいのだけど、たいていはどれをやるにも、疲れすぎている。となったとき、消去法的に向かう先はパソコン。そして、ブログを書くでもなく、メールをチェックするでもなく、無目的にひたすら漫然とネットサーフして脳内放電するのが、最近の日課だ。惰性で向かう先は２ちゃんねる。そして、ちょっと気になる有名人や企業のスレッドをかたっぱしから斜め読みしていく。２ちゃんねるの情報って、人々の本音そのもの。検閲がない分、新聞や週刊誌などより、よほど面白い情報が得られる。無料で。たまに「私もそう思ってたのよ！そうそう。そういう感じ」という深いコメントもあるし、雑誌を買わなくても、ニュースの最前線は網羅できる。不特定多数が匿名で語り合うその広場は、広さ、深さとも、抜群の情報の海。活字中毒にとって、麻薬のように面白く、夜長の時間つぶしには最高だ。もうやめよう、もうやめよう、と思いながら、いつのまにか、１時、２時。ところが、終わるときは、うっすらした疲労感と自己嫌悪感に襲われ、「ああ、やはりストレッチと瞑想をして、頭と心を綺麗にして１２時前に寝るべきだった」と後悔する。充足感やすっきり感は皆無だ。ネットには二つの使い方がある。本当に必要な情報を入手する目的でインターネットを使うときは、決して時を忘れてのめりこむことはない。地図や路線で訪問先を確認するとき、お中元を注文するとき、料理のレシピを確認するとき。ネットは本当に便利だ。もう一つの使い方は、無目的なネットザッピング。心のなかのとりとめないおしゃべりが、ネットで増幅され、妄想の世界がどんどん広がっていく。ある友人と話していて、「２ちゃんねるを見ると、いろいろ分かりますよ」と私が言ったら、その人は、「僕はそういうものは見ません。嫌いです」と言った。たしかに、２ちゃんねるを見ることで、知恵がついたり、人格が向上したり、アイディアが沸いたり、ポジティブなパワーをもらったり、ということはありえない。そこで何時間も費やすことは、はっきりいって、人生の時間の無駄。わかってはいるのです。ネットも中毒の一種。タバコを止められたのだから、ネットザッピングも、強い意志をもって止めるべきか。それとも、ささやかな娯楽、ストレス発散として、それくらい許してやるべきか。このブログを読んでいる人。ブログ中毒にもご用心。。。。。

  2006.07.22

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  大変！歯並びが悪くなってきた！

  矯正７ヶ月目。今週、会社では、社員証の写真を任意で撮り直す、というイベントがあった。矯正によって、口周りが綺麗になりつつある私は、美人になって撮り直し！のはずだったのが、結局、土壇場でやめた。なぜって、全然、美人になっていないからだ。むしろ、逆に、汚くなっている。下の歯がどんどん前の方に出てきて、私は、すっかり、受け口になってしまった。横顔を鏡で見ると、下唇が前よりさらに突き出して、今となっては、口がちゃんと閉まらないほどだ。ひょっとこみたい。一体どうして！？これまでぎゅうぎゅうに詰まっていた下の歯。二本抜歯し、横にばらけさせるようにワイヤーをかけたところ、どんどん、横に広がってきた。前後にバラバラだった歯は横一線に並ぶようになった。次に前に出ていた犬歯を後ろに下げる作業を行うため、楕円形にワイヤーをかけた。すると、犬歯が下がった分、今度はテコの原理で下の前歯がどんどん、前に出てきた。上の歯より随分、下がっていた下の前歯は、ついに、上の歯よりもずっと前に出てきてしまった。一方、全体に左側にずれていた上の歯は、相変わらず、そのまま。抜歯した後は、大きな穴があいたまま。その結果、私の今の歯並びや人相は、矯正前よりも悪い。物事は、一回は最悪期の底を打たないと、良くなっていかないのかな。矯正は、始めた途端、どんどん、綺麗になっていくものと思い込んでいた。これ以上、下の歯が出てきたらどうしよう。なんだか、整形手術に失敗したような気分。先生は、矯正前には、こんな現象が起きるなんて、おっしゃっていなかった。次の矯正日が待ち遠しい！なんとかしてよー。↓今の歯並び ↓矯正開始直後の歯並び

  2006.07.14

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• 目標の放棄

  小さいときから、目標って達成するのが難しいな、と感じていた。私がこれまで達成してきたことって、もとから目標とはしてこなかったことばかり。高校時代。ダンサーになりたくて、毎晩、身体を柔軟にするために、お酢を飲み続けた。ある男性が死ぬほど好きで、付き合いたい、付き合いたい、と夜ごと願って、ユーミンの歌を聴き続けた。結局、私はダンサーにもなれず、その男性に振り向いてもらうこともなかった。その代わりといっては何だが、大学受験では、五戦五勝。現役で私立文系難関に軒並み合格。でも、私にとって、良い大学に行くことは、ダンサーになることや、好きな男性と付き合うことほどは重要なことではなかった。その後の人生でも、神様に強く祈った願い事、自分の人生の目標だと確信したことは、こぞって実現していない。結局、縁があり、長続きし、現在の自分の日常となっているものは、「あまり強く望んでいたわけじゃないけど、そんなにイヤだというわけでもないこと」。過去に目標にしていた数々の事柄は、結局、現実の壁の前に儚く崩れ、いつしか、そうした夢や情熱をもっていたことすら、忘れかけている。そんな、二番煎じな自分の人生って情けない、と漠然とした怒りや失望をもつこともあった。それが、最近になり、「そもそも、目的が実現しなかったのは、それを意識的に目的として掲げてしまったからである」、「それほど強く望まなかったことが実現したのは、そうした事柄にたいしては、自然体で向き合うことができたから」という、物事の仕組みに、気づくようになった。たとえば、「○○さんと結婚したい」という強い望み。それは、自分だけではなく、相手も同じことを感がるという「結果」を望むこと。男女のことは、何より相手のあること。自分のインプットをある程度コントロールすることはできるが、相手の決断を含む将来の結果を今の自分がコントロールすることはできない。コントロールできないものを、コントロールしよう、コントロールしたい、失敗したくないと思うことで、「ありのままの現実」を見る力が曇る。そうすると、そもそもコントロールできるはずの現在すら、うまくコントロールできなくなる。だから、○○さんと結婚することを目標にした途端、○○さんとは結婚ができなくなる。社長になりたい、と望むと、社長になれない。金持ちになりたい、と望むと、金持ちになれない。美人になりたい、と望むと、美人になれない。自分一人の努力で確実に達成できない将来の目的を、自分の人生の中心に据えると、すごくストレスがたまる。目的って、蜃気楼のようなものだ。それを達成するのは、そのような目的を持っていたことを忘れているとき。それを強く追い求め、人生の目的にしているうちは決して手に入らない。こころで考えることと現実って、いつも、どこか、アベコベです。

  2006.07.08

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• 時差ぼけ！

  今回のフランス旅行の副産物は、時差ぼけ！こんなに、時差ぼけがキツイ旅行は初めてだった。二十代のころは、マレーシアやロシア経由で毎月、日仏を往復。三十台前半、フランス株を売っていたころは、一週間で帰国、仙台から福岡まで全国を回り、またとんぼ返りなんてことを頻繁にやっていた。とにかく、飛行機と空間移動が大好き。フランスに住んでいるときには、帰国が楽しみ、日本にいるときは、渡仏が楽しみだった。それなのに。。。。今回は、大名旅行といっても良いくらいお気楽な旅。ビジネスクラスでひとっ飛び、リゾートホテルに缶詰になって、同じ会社の人と社交をするだけ。なのに。。。。。マルセイユを降りて、車で一時間。チェックインして、夜の会食に出るのが億劫だったこと。翌朝、豪華なバイキングもろくろく喉を通らず、午前中にセミナーはぐったりと身体が重く、午後には、強烈な睡魔。そして、夜は、羊の肉のステーキ、海の幸のマリネ、シャーベットとババロアとタルトといった食事が重く、お茶漬けが恋しくなる。食後のお酒の時間、英語やフランス語で他人と会話をするのが辛く、ベッドが恋しい。。。。ところが、１２時過ぎにベッドに入っても、翌朝４時には目が覚める。そして、けだるい一日が始まる。。。。。そんな感じが出張の半ばまで続き、ようやく、帰る頃になって、眠気に襲われないで、夕食を楽しめるようになった。帰ってきても、ダルさは１０日以上続き、ようやく、今日、鍼を全身に打ってもらい、回復。一汁三菜、お日様とともに起床し、植木に水をやる、平凡な日常が嬉しい。３９歳にして、私って、なんて、見事に普通の、日本人のオバサン。若い頃に当たり前だったことが、当たり前でなくなっていることを実感。海外旅行が、海外旅行であるというだけで、地理移動が地理移動だというだけで嬉しかった時代は、確実に終わっている。体内の時計が、自然の摂理に反した、人工的な地理移動に拒否反応を示している。定年を迎えたら、シベリア鉄道か、船で、ゆっくり景色と時間を楽しみながら、フランスに行きたい。そして、一回、行ったら、６ヶ月くらいかけて、ゆっくりヨーロッパを回りたい。そうでないなら、当面、プライベートの小旅行は、時差のないアジアとオセアニアに限定しようと思いました。

  2006.07.03

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  駆け足で南仏+パリ

  ５日間の日程で、駆け足で、南仏プロヴァンスとパリに行ってきました。南仏では、ホテルに缶詰で会社の所属部署のオフサイトミーティング。そして、パリでの1日のオフ。プロヴァンスは毎日３０度を越える暑さ。パリは、大雨でした。フランスは、７年を過ごした、私の第二の故郷ともいえる場所です。空港を降り立った途端、ずっと前から住んでいるような、そこにいるのが当たり前といった感覚に。アーティチョーク、ソーシッソン（サラミのようなもの）、魚のマリネ、玉ねぎのグラタン、ステック・タルタル（生の牛肉のタタキ）といった、懐かしい味覚を堪能。フランス語の世界も堪能。フランス人の大らかで、話し好きな、あの、感じ。忘れていたけど、すぐに戻ってきました。パリは、日曜日、かつ大雨であったため、ショッピングも、ハイキングも出来ず、しかたなく、インド人街にインド映画を見に行きました。これが大当たり！Veer Zaaraという３時間、幕間つきの映画。Ｂ級ミュージカル映画かと思いきや、最後は号泣。深い恋愛映画でした。パリの大好きなところは、インドや中東やアフリカの映画が沢山、安く、見られるところ。そして、映画を見た後は、カフェで何時間でも、おしゃべり。ほんも短い時間、１０年前にタイムトリップしたような気がしました。今回の旅行の再発見は、フランスの色の美しさと、お洒落な服とインテリア！最近、和に傾倒していることもあり、フランスの雑貨や家具の素敵さは忘れていましたが、サンジェルマンデプレ界隈のショップをウィンドウショッピングしていたら、涎がこぼれそうになりました。バランス、色彩感覚、洗練。日曜日で、お店が閉まっていたのが残念。でも、開いていたらさんざん、ユーロ高のなか、散財してしまったでしょうから、まあ、良かったのかも。東京に比べると変化の乏しいパリですが、それでも、ユーロ統合して、随分、物価が高くなったり、やたらチェーン店が増えていたり、やはり、住んでいたころとは少しずつ、変わっているようにも思う。そして、１２時間のフライトを結構、辛いと思ったり、まる５日間、日本食を食べないのがキツイと思ったりと、私自身も、時の流れのなかで、少しずつ、変わっている。故郷のように懐かしいけど、一度は永住しようとも思った場所だけど、今の私の根っこは日本にある。それを確認した旅でもありました。

  2006.06.27

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  丸の内オアゾ

  丸の内、大手町界隈には、ここ数年、新しいビルが沢山できて、オフィスワーカーにとっても楽しい街になりました。そのなかでも私がとくに気に入っているのが、丸の内オアゾ。 丸善のなかの座って本を読めるスペースが、極楽。昼休みのわずかな時間、ここで、お気に入りの本を読む時間、極楽です。なお、丸善は、５階の事務用品売り場が秀逸です。品揃えがとても洗練されているのです。和の小物、輸入文房具、カードや、革製品、タロットカードやトランプ。見ているだけで、リフレッシュ！地下のテイクアウトのショッピング群は、皆美味しくて値ごろで、優秀。オアゾの良いところは、適度に大人っぽくて、洗練されていて、しかも、観光地化するほど有名ではないから、あんまり混んでいないところ。こんなビルがある東京という街に住めて幸せだな、と思います。

  2006.06.18

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• 股関節について

  何を隠そう。私の１０代、２０代の最大のコンプレックスは、「股関節がカタいこと」であった。とまあ、大げさに改めて言うと恥ずかしいのだけど、要するに、私は子ども時代、思春期にバレエ、ダンスを習っていたのだが、努力しても、身体が硬いせいで、綺麗なポーズが作れなかった。バレエは中学受験で中断。ダンスも結局、大学時代に中断してしまうのだが、挫折の一番の理由は、「股関節がどうやっても、開かない。どれだけ頑張っても人に見せるレベルにはならない」という惨めものだった。バレエをやっていて、股関節が１８０度開かない、というのは、ピアノをやっていて、手が小さすぎてオクターブに届かない、というくらい、致命的なことだ。何故って。股関節が１８０度外を向かないと、足が上がらないのです。前にも、横にも、後ろにも。股関節が柔らかく、手足や首が長い。顔が丸くて小さくて、足の甲が張っている、上半身も柔軟。。。など、さまざまな肉体的条件をクリアし、毎日の単調な鍛錬に耐える克己心があり、音感と感性に恵まれ、跳躍力やバランス力に優れ、さらに親の資力や、良質の教師に恵まれ。。。といったことが揃って初めて、プリマが誕生する。結果的には、入り口の入り口までも行き着かなかったわけだが、ダンスへの情熱に燃えていた私はかなりの時間を費やして、股関節を柔らかくしようと努力し続けた。毎日、ストレッチを欠かさず、前屈をしては他人に上から乗っかってもらい、お酢を飲み続けた。その結果、何もしない普通人からすれば、「かなり柔らかい」というところまではいったものの、ダンサーとして通用するところまではどうしても行かなかった。いかないまま、いつも、ストレッチのやりすぎで、股や脛の筋肉が痛い思いをしていた。自分がダンサーには向かないこと、努力は徒労なこと、というにも、うすうす気づいていた。身体の柔軟性というのは、本当に個人差がある。生まれつき柔軟であれば、訓練などなしに、開脚前屈でピタッと上半身が床についたり、えびぞりをして頭が足の裏にくっつく。親指を前に曲げて腕の内側についてしまう。私が３年、５年と努力しても出来ないことが、いとも簡単に。たとえば、荒川静香のイナバウアー。関節を自在にはずせるほどの、ずば抜けた上半身の柔軟性がなければあり得ない技である。そして、３０代の終わりを迎えようとしている今。もはや、ダンサーの夢は破れて久しく、日常的な運動やレッスンからも遠ざかっている。最近、体型維持やストレス解消のために始めたヨガや瞑想で、開脚のポーズをとったり、座禅を組もうとするときがある。やはり、股関節の固い私は未だに結迦趺坐（あぐらをかいて、右足を左股に、左足を右股に乗せるポーズ）が出来ない。今はもう、強迫観念はない。自分の身体で表現する必要もなければ、誰かと競う必要はない。シャカリキに、無理やりに股関節をこじ開けようとするやり方をやめ、呼吸にあわせて、できるところまで、筋肉を意識しながら伸ばすやり方に改めたところ、驚くかな、少しずつ、固まっていた股関節が最近、開き始めているような感じがする。同時に血行が良くなる感覚。寝ていると背中が温かくなるような感覚。とても気持ちいい。確実に衰え行く肉体であるが、心を柔軟にすれば、固定観念や強迫的な気持ちを洗い流せば、あるいは、身体は老いても発展していくことが可能なのだろうか。いつか、結迦趺坐ができるようになりたい。バレリーナにはなれなかったけど、座禅ぐらい、組めるようになりたい。股関節が開く自分に出会いたい。自由で、柔軟で、大らかで、安定した私に。。。。

  2006.06.11

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• ぺたんこ靴

  ここ１５年、７センチパンプスがコクリコの定番でした。中肉中背だけど、顔が大きめのコクリコは、洋服を格好よく着こなすために、ヒールが必要。とくに、スーツにタイトスカートはヒールがないと絶対、決まらない。一方、パンツスタイルでも、やはり、ヒールで足長効果が欲しい。ただし、ヒールが８センチになると、今度は、歩行や姿勢に困難をきたす。何回かトライしたが、やはり、長時間は難しかった。移動は車、ドレスでパーティーに出るようなセレブ生活だったら履けるのしょうが。実際、街中で、８センチ以上のヒールをうまく履いている人には殆ど出会わない。背が低いと、靴に履かれているような感じ。高いピンヒールは逆説的に、背の高い女性にしか似合わないのだと思う。７センチヒールも、難しいといえば難しい。スタイリッシュでかつ、歩き方が美しく、疲れにくい靴を見つけるのは至難の業。ヒールに体重がうまく乗らないと、歩き方が醜くなり、どんなお洒落な靴でも、興ざめである。正直、１万５０００円以下では、履き心地のよいハイヒールは期待できない。でも、高くても、どうしても足に合わず、泣く泣く箪笥の肥やし、ということもあった。逆に、ヒールのない靴。バレエシューズにエスパドリーユ。３センチヒール。正直、ハイヒールより、全然、履きやすい。歩きやすい。大地を踏みしめる感じがいい。ただし、これらをお洒落に履きこなせるには、厳しい条件がある。八頭身であること。足が長くて形が綺麗であること。痩せていること。サブリナパンツにバレエシューズが格好いいのは、オードリーヘップバーンだからだ。たまに街にも、いる。スーツに身を固め、靴はぺたんこ。スカートは短めで、生足。歩幅が広く、ﾛﾝｸﾞヘアをなびかせている女性。杏里（ちょっと古いけど）とか、米倉涼子とか、村上里佳子とかのイメージ。ボディそのものがファッショナブルな女性。さもなくば、ペタンコ靴を履いているのは、美の追求を諦めた太めのオバサン。外見より実質を求める人々。お洒落に無関心な人々。そう、ぺたんこ靴を履く層は、二極化しているのだ。すごくスタイリッシュか、すごくダサいか。丸の内ＯＬの端くれのコクリコにとって、通勤にペタンコ靴は、ありえない選択だった。それが、ヨーガ、スクワット、瞑想などのエキササイズを日課にするにつれ、「６頭身だろうが、ありのままの自分がいい。地を踏みしめないヒールは不自然。表面的なバランスよりも、骨盤が整っていること、正しい歩き方をしていることが大事」「外見より実質が大事」という考え方に徐々に傾いてきた。それで、最近、おそるおそる、週に一度くらい、ぺたんこ靴を履き始めた。ヒールを履き続けるか、それとも、日常靴は、ペタンコ靴に替えてしまおうか。心のなかで葛藤している。完全に、ぺったんこ靴を選んでしまうと、今持っている洋服は似合わなくなり、ワードローブは徐々に完全に入れ替わっていくだろう。あるいは、ライフスタイル、食事や異性の好みさえ、靴の高さに合わせて変わるような気がする。ハイヒールに支えられた身体。ハイヒールが当たり前の生活。私はそれに別れを告げようとしている？たかが靴、されど靴である。

  2006.06.02

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• ヴィパッサナー

  瞑想ランチ以降、私のなかで、ヴィパッサナーの世界が徐々に拡がっている。ヴィッパサナー瞑想とは？お釈迦様が開発した瞑想法で、これによって悟りに達せられたのです。テラワーダ仏教協会などで、教えてもらえるし、本も何冊が出ている。どんな瞑想かというと、大変、シンプルで、何をしていても良いので、とにかく、今やっていることに集中するということ。自分の一つ一つの動作を意識的に確認して、感じるということ。例えば、自転車に乗る。「右漕ぎます」「左漕ぎます」「風に当たっています」「ハンドル、少し右に切ります」「人がいる。リンリンと鳴らします」と、自分の動作を一つ一つ確認していく。「あの人は、今ごろどうしているかな」「今晩のご飯はどうしよう」「あの株を売ろうかどうしようか」「ブログにコメントは入っているかな」など、頭の中で、ごちゃごちゃ、考えない。考え出したら、「妄想！」といって、考えを無理やり追い出す。例えば、人と話をする。口をきく前に、一呼吸置き、何をしゃべっているのか、十分に、意識しながら話す。「マジでさ」「イヤだよね」「バカみたいだけど」などの間投詞を無意識に入れない。反対に、人の話を聞くときには、まるで英語のヒアリングのテストのように、耳に神経を集中させて聞く。食事中は、雑誌を読まない。テレビを見ない。会話さえしない。「鶏肉を食べます」「お茶を飲みます」と心で声をかけながら食べる。（なかなかこれは難しいのだ）職場のメールチェック。チェックしている途中で、Ｙａｈｏｏニュースの記事を見たからといって、決してすぐにサーフしない。メールの返信ボタンを押してから、おもむろに、「荒川静香、テレビ出演の記事を、読みます」と自分に声をかけてから読む。読むと決めたら、斜め読みしないで、味わいながら、ゆっくり読む。極めて単純明快なエキササイズ。やり始めは、アホらしいと思いつつ、努めて、やる時間をとるようにした。不思議なことに、一ヶ月もすると、やることがクセになる。ゲーム感覚で、一日中、実況中継するようになる。とくに、自転車に乗っている時間が私の一番好きな瞑想タイム。それで、一体、何が変わるのか。心身の疲れが減った気がする。ぐったり疲れなくなった。思考を意識的に止めて所作に集中することで、過去を懐かしむとか、人間関係で落ち込むとか、不安になるという時間が減った。疲れなくなったのは、そのせいか。発見したのは、過去と未来のことを思考するのを止めても、人生に不都合が生じない、ということだ。これはおどろき。これまでは、「人生、くよくよ悩んだり、喜んだり、考えて、発見したり、進歩したりするのが人間的」と思い込んでいた。罪悪感、他人を責める気持ち、将来に対する期待、不安。将来の計画。欲望。他人に対する思いやり。後悔。焦り。それらが、とりもなおさず、生きることだった。それが、自然に生きるということと思っていた。ところが、思考を元からシャットアウト。「腕上げます」「このメールに返事書きます」「眠ります」。それらの連続で、一日、終わり。形而上学的なこと、考えたり、悩むのをやめても、依然として、人生は流れていく。全然、生活に支障は起きない。人間関係も失われないし、仕事も普通に出来る。一体、モノを考え続けてきた自分て、なんだったんだろう。モノを考えないから、どんどん、アホになっていく？そうでもないみたい。だからといって、知恵が沸いて出るということも、今のところないけど。少なくとも今のところ、マイナス材料は何もない。もう少し、追求していきたいと思います。２５００年前からある、この瞑想法を。

  2006.05.29

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• お弁当マネジメント

  お弁当というものを作るようになったのは、子どもができてからだ。といっても、保育園では給食が出るから、毎朝作ることはない。遠足や、ピクニックや、そうしたときだけ。それでも、フルタイムで働いている私にとって、朝、お弁当を作るのは、とてもキツイ。たとえ、土曜日の朝でも。作りはじめて初めて分かったことだが、お弁当を作るのと、普通に料理を作るのは、似て非なるものである。まず、お弁当箱は、料理皿と比べて、とても小さい。そこに沢山のものを少しずつ、彩り良く、バランス良く詰めていく。炒めモノを作って大皿に盛ったり、シチューを作ったりというのと、ちょっと質的に違う作業である。大胆さより緻密さ、繊細さが求められる。それに、入れられる食材も限られている。汁が出るもの、生のもの、ご飯と合わないものは、アウト。基本的には、固めで醤油味、甘辛味のものが適している。から揚げ、玉子焼き、西京漬けなどの、たんぱく質系のおかずに、野菜系のおかずを添えるわけだが、入れられる野菜は意外と限られている。最も適するのは、ブロッコリ、にんじんなど、やや固めの水分の少ない煮たものがいい。トマトやきゅうりなど、生系のものはあまり適さない。さらに、重要なのが、「腐らない」こと。お弁当を作り始めるまでは、正直、食べ物がこれほど、腐りやすいものとは知らなかった。とくに、高温多湿の今の季節は。前の晩、炊いたご飯であれば、必ず、一度、温め直して詰めなければならない。さもなくば、昼には、ご飯はネバネバ糸を引いてしまう。前の晩のおかずも必ず温め直し。そして、冷たいものを同じ箱に入れる場合は、他のものが冷めてから入れないといけない。そうしたこともリードタイムの計算に入れておく必要がある。どうしたって、１０分でお弁当を作ることは、不可能。さらに、お弁当作りには、必要な食材の事前の買い物、作りおきというのが必須である。ご飯を炊く準備。メインのおかず（肉、魚）を買っておくこと、下準備しておくこと。添え物になる食材も、何か１つは前の晩に冷蔵庫に入っていないといけない。ご飯、メインおかず、サブおかず。何か一つ欠けると、お弁当は作れない。というわけで、毎日、お弁当を作るためには、システマティックなマインドが求められるのである。換言すれば、いつでも、何をしていても、心の片隅では、弁当のことを考えなければならない。これが夕ご飯であれば、即興が許される。直前に買い物して、焼肉か、鍋物。買い物できなければ、チャーハンとワカメスープ。ご飯がなければ、アンチョビのスパゲティ。お弁当の場合、そうはいかない。その場の勢いだけでは、いかんともしがたいものがある。昔、「手作り弁当は愛情の証」といわれると、なんとなく反発する自分がいた。愛情なんて、そんなものじゃ測れない、と。でも、今、お弁当を作りはじめて、初めて分かったことがある。毎日、お弁当を作っているお母さんは、心が家庭から離れることはない。なぜなら、どこにいても、「明日のお弁当はどうしようか。ご飯は炊いたか。冷蔵庫には何があるか」といつも、考えているはずだから。家庭の外にばかり関心がいっていたり、仕事のことばっかり考えていたら、ちゃんとしたお弁当って絶対作れない。お弁当とは、マネジメントそのもの。お弁当を涼しい顔で作れる女になりたい、と遅ればせながら思い始めたコクリコでした。

  2006.05.24

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• 矯正５ヶ月目

  １年間、週一回の歯医者通いで虫歯治療と徹底クリーニング。そして３本の抜歯を経て、晴れて矯正をスタートしたのがこの１月。総投資額は、オールインコストで１００万円弱。働き盛り、子育て盛りをおして、万難を排しての歯医者通い。１月、上の歯にワイヤー装着。２月、下の歯にもワイヤー装着。３月　上の歯のワイヤーを太くする。４月　下の歯のワイヤーも太くして、飛び地になっている右下の歯にゴムを装着。そして迎えた５月の矯正日。激痛で、トホホだった、１月、２月を経て、３月、４月は楽勝。ワイヤーに慣れ、新しい噛み合わせにもそれなりに慣れ、むしろ、歯が早く動かないのがもどかしく、指折り数えて次の調整日を待ち焦がれていた今日この頃でした。そして、去る５月１５日。先生から、「随分、動きましたね」のお言葉を頂きました。私としては、まだ上の歯は全体に右側にずれているし、抜歯の後の穴はどこも小さくなっていないし、いわゆる、口元が引っ込んで綺麗になる、という現象も起きていないし、なんとなくもどかしい。先生曰く、「今は前歯の不ぞろいなのを揃えています。それが終わってから、横の歯を後ろに引っ張って、歯列を丸くします。多分、６月、もしかしたら７月ね」とのこと。なんだ。前歯の微調整だけで、半年！で、今回は、ワイヤーをさらに太くし、今度は左下の歯にゴムをつけました。ところが、意外なことに、帰宅してみると、ジンジンジワジワ、あの初めてワイヤーを装着した頃を思わせる痛さが！堅いものが全然、噛めない！強烈。これは効いているぞ！痛みが強ければ強いほど、嬉しくなってしまう。歯が動いているから。矯正している人だけが分かるマゾな心理です。でも、翌日、喜んで鏡を見ても、見違えるように歯並びが良くなっているということはありませんでした。当たり前といえば、当たり前。矯正の予定期間は２年ですが、直感的には、それ以上に伸びそうな気がします。もうすぐ、半年、予定期間の４分の１が終わりますが、必要移動量の４分の１が動いているとはとても思えない。あるいは、歯の移動は加速することもあるんだろうか。乗りかかった船。抜歯して、口の中穴だらけになった以上、もはや途中で止めるチョイスはない。前に進んでいくしかありません。といっても、能動的努力は皆無。ひたすら、１ヶ月に一回、ワイヤーの調整をしてもらい、虫歯にならないよう、こまめに歯を磨いて、ひたすら歯並びの改善を待つというもの。まことに辛抱と忍耐の養われるエクササイズですが、良い点は、「確実に進歩、改善し、いつかは終わること」ですね。矯正中の皆様、ワイヤーが取れる日を夢見て、一緒に頑張りましょうね！

  2006.05.18

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• 大江戸温泉物語

  乳幼児を持つ働くみなさま、週末の娯楽って、悩ましくありませんか？子どものために、動物園、遊園地、電車などの乗り物、お子様イベント。でも大人は、疲れます。人ごみで並んでいると、途中で、座り込んだり、寝てしまったり。トイレをいつも、探していたり、レストランや、公共施設で、他人に気を遣いっぱなし。自分の楽しみ。映画、エステ、マッサージ、ショッピング。子どもが一緒じゃ、ちょっと楽しめない。自分が楽しむか、子どもが楽しむか、どちらかしかない、と思っていたところに。。。。ありました！大人も子どもも、家族みんなで、とても楽しめる近場のレジャーランドが！はい。大江戸温泉物語です。ＧＷに初めて行き、早くも、リピーターに。昨日二回目、行ってきました。小さいお子さんがいらっしゃって、自分もリラックスしたい方。お勧めですよ！（３歳以下タダですから、お得）何がお勧めといって、なんといっても、すっぴん、浴衣、裸で荷物を持たずに縁日、ブラブラ、というのが、日ごろの緊張をほぐしてくれます。子どもにとって、危険なものは何もありませんし、荷物を持つストレス、お財布からオカネを出すストレスがありません（入場後は、キャッシュの代わりに、ロッカーのカギで買い物ができます）。そのストレスが、ゼロとは言いませんが、かなり低い。座り込んでも、眠ってしまっても、ＯＫですから。大きいお風呂、岩風呂、足風呂、サウナ、ミスト、ジャグジー、垢すり、岩盤浴、砂風呂と一応、全部、揃っていて、しかも、縁日、屋台、占い、マッサージ、ネイル、エステと、楽しいものが沢山！いいな、と思ったのは、一つ一つのお値段がリーゾナブルなこと。７００円のお蕎麦とか、１００円の牛乳とか、３０円のガムとか！入場料、大人一人２８００円。オプションを取らなければ、だいたい、５０００円もあれば、半日は、ゆっくりリラックスできます。自分も癒され、子どもも楽しく、しかも、お財布に優しい。店員、とても親切。家族連れだけじゃなくて、カップル、外国人観光客、老人、団体客、高校生グループなど、あらゆる老若男女が楽しんでいました。行き帰りのゆりかもめから見える、湾岸の景色もとても綺麗です。二ヶ月に一度は行きたい、大江戸温泉物語です。

  2006.05.14

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• 瞑想ランチ

  ヴィッパサナー瞑想法というものに興味を持っている。こんなＨＰを参考に。スマナサーラ師の著作は、どれも素晴らしい。ヴィッパサナー瞑想法のヴィとは「ありのままに・明瞭に・客観的に」、パッサナーとは「観察する・観る・心の目で見る」という意味。思考の流れを止め、自分の身体の動きに心を集中させる、というもの。お釈迦様は、この瞑想法で悟りを開いたと言われている。具体的には、歩いたり、座ったり、食べたり、掃除をしたりという日常のシーンにおいて、ひたすら、心の中で実況中継する。「右足上がりました、運んでいます、左足上がりました」というように。たとえば、食事。一人で食べるとき、一言もしゃべらず、噛むこと、飲み込むこと、箸を運ぶこと、舌の味覚に集中する。ゆっくり、ゆっくり、３０分以上、かけて食べる。普段の私。平日の会社のランチ。誰とも約束のないとき、デスクランチにかける時間はせいぜい１５分。雑誌、テレビ、インターネット、書類などに目を通しながら、食べ物を飲み込む感じ。私だけでなく、皆、周りは似たようなもの。食事にかける時間が惜しいから。一人のランチなんて、時間が無駄、という感覚。早く終えて、雑用を終わらせたり、コーヒーでリラックスしたり、したい。白状してしまえば、休日の子ども一緒のランチでさえ、新聞や、雑誌に手が伸びる。何か情報を入れていないと、時間が勿体ない感じがしてしまうのだ。唯一、時間をかけてゆっくり食事を楽しむツマミは、大人同士の会話だ。アルコールがあると、なお可。そう、私を含む、多くの現代人にとって、食事とはそれが目的というよりは、むしろ、団欒、コミュニケーション、社交の手段、機会なのだ。だから、一言もしゃべらず、食事に集中する、というのは、とても新しい。最初は、ちょっと難しかったが、徐々に慣れてきた。気がついたことがある。集中して食べると、食べ過ぎることがない。食べ物に対して、ありがたい、美味しいという気持ちになる。そして、食事が１５分じゃなくて、３０分かかったからといって、仕事や家事の効率が悪くなることなど、ありえない。食事をしながら、真に有用な情報収集なんて、これまでも出来ていたためしがない。要するに、忙しい振りをしたかっただけ。いろいろなことを一度にしようとして、自分が散漫で薄まった時間を過ごしていたということが分かった。食事だけではない。日常生活、私は、とても散漫だ。目の前にあることに意識を集中させること。妄想をストップさせること。あるいは、昔の日本人にとって、食事に集中することなんて、当たり前のことだったのかもしれない。仏教が、こんなこと、教えているなんて、知らなかった。それは、テクニック。信仰とか、道徳とちょっと違う。もっと実践していきたい。新しい世界が見えてくる予感がする。

  2006.05.01

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• アナリスト今昔

  企業調査、財務分析の仕事を始めて１５年近くになる。今年も決算発表の季節がめぐってきて、企業のアナリストミーティングに通う日々が始まった。アナリストというのは、基本的に若手の仕事。年々、出席者の顔ぶれは、若返る。私も年をとったなあ。もう、いい加減、アナリストはいいよな、と思いつつ、東証やサンケイホールに通う。１５年前。決算発表というのは、基本的に、財務部長の仕事で、ミーティングよりも、取引先へのあいさつ回りの形で行われることが多かった。ＩＲ（インベスターリレーション）という部署を持つ会社は皆無だった。決算発表に社長が出てくることは稀だった。それが、今や、ＩＲ説明会を開かない上場企業はない。そして、ミーティングでは、トップが独りで決算と今後の戦略を語り、アナリストの質問に直接、回答、というスタイルがすっかり定着。それだけ、企業経営にマーケットの及ぼす力が大きくなったということだろう。決算発表のほかにも、ホームページで決算短信、ＩＲ資料が常時開示されているのが、いまや、当たり前。どんな人でも、どこにいても、インターネットさえあれば、簡単に、無料で企業の公開情報にアクセスできる。財務情報だけではない。今や、ググれば、特定の企業、ビジネスに関わるさまざまなうわさ、情報を相当、ゲットできる。そう、決定的だったのは、インターネットの普及だ。インターネットのおかげで、どれだけ、情報の意味や価値が変わっただろう。アナリストの値打ちというのは、確実に下がっているように思う。メールやイントラネットの普及で、中間管理職が確実に、中抜きされてしまったように。企業と投資家の媒介者たるアナリストは、かなりの部分、ネットでの情報提供に取って替わられるようになった。財務諸表を獲得する。加工する。ヒアリングを行う。情報を組み立てなおし、企業像を作り直す。その過程には、地理移動やら、データの打ち込みやら、足を使った取材やら、接待やら、早起きやら、徹夜やら、図書館での参考図書のコピーやら、さまざまな苦労があった。努力すればするほど、非公開情報が手に入った。閉ざされた情報ネットワークにアクセスがあることが、アナリストの特権でもあり、それが付加価値の源泉だった。いまや、上場企業のレポートは、インターネットへのアクセスさえあれば、一歩もオフィスの外に出ないで、書ける。元になる情報には、誰もがアクセスできる。企業がＩＲに注力するようになったおかげで、インターネットが普及したおかげで、アナリストの仕事はずいぶん、楽になった。その反面、一介のアナリストが、非公開情報を得ることは、限りなく、困難だ。たとえ入手したとしても、それを紙の上に落とすことは、さらに困難だ。アナリストにかかる諸々の規制は、厳しくなっている。校正の結果、箸にも棒にもかからない推奨レポートが巷に出回ることになる。正直いって、アナリストレポートより、会社ＨＰと個人投資家のブログを読み、社長のビデオコンフェランスを見たほうが、企業についての理解が深まる。というわけで、いわゆる証券アナリストという職業は、全体として、長期的には地盤沈下が進むと思う。少なくとも花形としてのステータスはなくなり、より地道な、金融のインフラとしての審査、調査業務への回帰が進むだろう。企業業績は好調。でも、私って、なんでこんな仕事しているんだろう。ちょっと憂鬱な、決算発表シーズンである。

  2006.04.27

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• 禁煙一年

  禁煙してまもなく、一年になろうとしている。ビルの前で立ちタバコしている人々を横目で見ながら通り過ぎる。もう、大丈夫かな、と思う。１５年以上、一日から三日で一箱のペースのスモーカーだった。高校生のとき、桃井かおりのアンニュイに憧れ、大学生のとき、ジャズダンス教室でお姉さんたちが吸っていたのに伝染した。２０代を過ごしたパリでは、地下鉄の中でも吸えた。カフェでタバコを吸いながら読書、が定番だった。止めたのは、健康上の配慮というより、社会的なことだ。５年くらい前から、公共の場所ではタバコが吸えなくなり、グループで会食をするときなど、スモーカーでいることが肩身が狭くなってきた。空港で、ゲットーのような喫煙室に駆け込んだり、ビルの前でタバコを吸って、管理人に注意されたり。なんだか、タバコを吸うことが、とても不便になってきた。かといって、タバコは一種の中毒だから、我慢をしていると、とてもイライラする。そうした不便を除けば、私はタバコが大好きだった。集中して、脳みそを搾り出してモノを書くとき、タバコの刺激は不可欠だった。人間関係や、仕事での緊張、ストレスから、救ってくれる唯一の友がタバコだった。本当に、タバコを吸わない自分なんて考えられなかったくらいだ。禁煙方法は、簡単。ひたすら、タバコを買わない、というもの。最初の数週間は、木や、焦げたものをカジリたいという衝動を抑えるのに苦労した。吸いたいときは、ひたすら、ヨガの深呼吸。なるべく、精神的なストレスを避けて、「どうしても吸いたい」というシチュエーションを作らないようにした。あるいは、禁煙に成功したのは、タバコに助けを求めなければならないほど、刺激を求めて自分を追い込む生き方をやめたからかもしれない。多分、喫煙者に戻ることはもう、ないと思う。世の中は、ますます、喫煙者に厳しくなっている。タバコの値段も上がる一方だ。ノンスモーカーの私は、前よりも、社会に良く順応しているようだ。それでも、ときどき、タバコを卒業しまったことを、寂しく思うことがある。あのクレージーな日々。自分を痛めつけながら、生きている実感を探し続けた日々。孤独のなかで戦い続けた日。一番、私のそばにいたのはタバコだった。紫煙のなかでしか、見えない景色があった。感じられない感覚があった。戻りたくはない。副作用が大きすぎるから。でも、忘れたくはない。タバコとともに歩んだ日々を。死ぬときは、マルボロメンソールを一箱、お墓に持って生きたいなあ。

  2006.04.20

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• 何時まで働く？

  子どもが生まれ、１歳で職場復帰してからはや、２年半。９時ー５時４５分の仕事生活がすっかり定着している。フルタイムだけど、残業はなし。それが私のライフスタイル。金曜日になると、クタクタ。週末は家の掃除、洗濯、買い物などで終わり、日曜日の夜には、保育園用のタオルやら、服やらを山ほど揃えて眠りにつく。その繰り返し。自転車操業な人生。子どもが生まれるまでは、「仕事をセーブしなければならない、子どもが小さい年月はあっという間」ということを言う人が多かった。でも、蓋を開けてみれば、子どもが３歳を過ぎた今も、夜８時まで仕事をする気にはまるでならない。予感的には、多分、小学校に入っても駄目だろう。家事や子どものことを気にしないで仕事が出来るようになるのは、子どもが１５歳になるころだろうか。あと１２年。私は５１歳。思いっきり仕事が出来る頃には、もうとっくに証券ウーマンのキャリアは終わっている！子どもの有無、兼業主婦か専業主婦かで、女性のライフスタイルは変わる。でもワーキングマザーというのも、実は、何時まで働くかで、まったく違うライフスタイル、人生になるように思う。意外なことに、私のパリ時代のフランス人の同年代の女性は、皆、子どもが小さくても８時くらいまで仕事をしている。私の実感では、８時まで仕事をすると、家事や子育ては、ほぼ自分で仕切ることが不可能になる。思いっきりアウトソースしないと家が回らない。家のなかには、常に、シッターさんやら、家政婦がいる、という生活だ。その代わり、職場では、子持ちの遠慮というものがなくて済む。部下を持つ管理職にもなれる。翻って、１０時４時のパート、あるいは時短勤務のライフスタイル。これは家事子育てとの両立がとってもしやすい。お買い物して帰って、野菜を切るところから夕食の準備が始められる。日の出ているうちに洗濯物を取り入れられる。子どもに食べさせて、お風呂に入れて、９時に寝かせることが可能だ。その代わり、給料は思いっきり、安くなる。機械的な事務作業が中心で、責任のある仕事はまかせられない。以上のパターンのほか、夜１１時まで働くパターン、午前中だけ働くパターンも入れると、本当に、いろいろな形なパターンの働く形、人生があることになる。私のバランスは、今のところ、５時４５分。それより長いと、家が成り立たないし、短いと仕事が成り立たない。仕事的には７時まで働けると嬉しいし、家的には５時に上がれると、嬉しい。そのせめぎあい。あなたは何時まで働いていますか？

  2006.04.15

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• 子連れの外食

  先月行った香港で、印象的だったのは、朝、昼、晩と家族で外食する人々の姿だ。夜９時過ぎに入ったレストランでも、次々、子連れの家族がやってきて食事をしていた。なかには、新生児も！そして、土曜日の昼間、飲茶レストランでは、おじいちゃん、おばあちゃんから赤ちゃんまで皆、テーブルを囲んでいた。昼も夜も、アルコールを摂っている人は殆どいない。メニューの内容も、青菜の炒めたものと、お粥と、ワンタン、というように、おしなべてヘルシーだった。香港の人に聞いてみると、「香港人は誰もが多忙。家で調理をする人は少ない。外食は安いし、栄養のバランスも良いし」とのこと。翻って、日本。特別の機会を除いては、子連れ外食は、なんとなく、抵抗がある。とくに夜、「盛り場」に幼児を連れて行くのは、とても勇気がいる。朝、台所から流れる、トーストと目玉焼きの匂い。夕方は、焼き魚や煮物の匂い。それこそが、日本の家庭。それがない家庭は、荒んでいる、というイメージ。フルタイム勤務で忙しい私だけど、子どものための夕食作りは、家庭を守る最後の砦、のような感じで、無理してでも、自分でやっている。マスコミや育児書には、「おふくろの手作りの味は子どもの一生を基礎を作る」「外食で栄養のバランスの悪い子が増えている」などの指摘が一杯。だけど、ところ変われば、品変わる。じゃあ、毎日、外食で育つ、香港の子どもたち。ちゃんと育っていないんだろうか。栄養のバランス、悪いんだろうか。そんなことない。だって、そんな外食っ子の二代目、三代目の世代でも、香港はちゃんと繁栄しているではないか。両親が働いていて、忙しいのは、東京も香港も同じ。だとすれば、東京のお母さんだって、香港のお母さんみたいにしたって良いんじゃないだろうか。よりマクロ的に見ても、皆が外食すると、エネルギーや食材の消費が効率化されるようにも思う。問題は、東京には、香港ほど「家庭的なレストラン」が多くないことかもしれない。行きやすいのは、ファミリーレストランだが、新鮮な山盛りの野菜や果物、煮魚、酢の物といった伝統的メニューが少ないのは残念である。外食で、そういうものを求めると、途端に、高価で高級なレストランになってしまい、子連れには敷居が高くなる。カジュアルな子連れ外食。まずは、土曜日のブランチから実践してみようかしらん。

  2006.04.09

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• 皇太子様と雅子さん

  のっけから不敬ではありますが、このご夫婦のこと、やや人並み以上に興味を持って、眺めています。雅子さんの年代が私と近いこと、中高校が姉妹校だったこと、もともと私自身が皇室好きな家庭で育ったこと、などが理由でしょうか。数年前から、いろいろな問題が起きて、いろいろなことが言われています。一挙手一投足が国民の注視の対象となるなかで、家庭を営み、生きていくのは、さぞ、大変でしょう。２ちゃんねるの皇室スレッドのなかに、「雅子さんは明治維新以来、初の専業主婦！」というコメントがありました。たしかに、病気が発表されて以来、雅子さんは殆ど、公務をなさらなくなりました。皇太子様は、一人で毎日、公務をこなしておいでのようです。皇太子様は、浩宮時代、英国留学などを通じて、楽しく「共働き」できる、「自分の意見を持った」、「開明的」な女性を、生涯の伴侶としたいというような女性観を身につけ、それを何度も述べておられました。雅子さんは、その理想にぴったりの女性でした。だからこそ、皇太子様は、周囲の反対や、彼女自身の躊躇を乗り越えて、長い時間をかけた後、全力でアタックしたわけです。それは、大変な美談で、シンデレラストーリーでもありました。ご成婚当時、雅子さんの今の「悲運」を予想する者はいませんでした。誰もが、「雅子さまは、優秀で、美人で、健康で、性格も良く、まことに皇太子妃に相応しい」と言っていました。「皇室を改革して、日本のヒラリークリントンになる」、というような、論評もなされていたように記憶しています（今思えば、お気楽すぎるコメントですが）。その後、皇太子様は、一貫して雅子さんを大切にし、彼女に誠実であり続けたように見受けられます。「雅子の話は面白くて、一緒にいると楽しい」「共働きの夫婦として。。。」「雅子のキャリアが。。。」「新しい公務のあり方を。。。」「雅子のライフワークを。。。」と、記者会見の場を通じて、何度も、何度も、対等なパートナーとしての伴侶を世間に強調し続けてました。ところが、皮肉なのは、ここに来て、皇太子様が彼女を持ち上げれば持ち上げるほど、世間の彼女に対する風当たりは強くなり、彼女自身も引きこもってしまっているように見えることです。結果、皇室の殆どの夫婦が代々、実質共働きであるなか、「キャリア女性」の雅子さんが、実質的に、皇室初の「専業主婦」になるという大皮肉が起きています。雅子さんの１０数年を考えると、「誰も将来のことは分からない」「偶然の出来事の連続は、時として人をとんでもない場所に連れて行く」「人生は矛盾に満ちている」「綺麗は汚い、汚いは綺麗」などの言葉が頭をめぐります。雅子さんだけではありません。学生時代の友人を見回すと、当時のイメージの延長で２０年を生きている人は、誰一人としていない。ツキの塊のように見えた女の子のその後の人生は、苦労の連続だったり、逆に、いじめられっ子が思いがけず、セレブの妻になっていたり。キャリアっぽかった子が子沢山母さんになっていたり、おバカな子が起業家として活躍していたり。どの子が１０年後にどうなる、ということは、全くもって、予想不可能でした。もちろん、全ての出来事が原因と結果を内包していて、天の目で見れば、所詮、物事は、自明な因果のもとに、粛々と展開していくに過ぎないのでしょう。雅子さんの現状も、複雑な原因と結果が絡んでいると思われます。あるいは、時の流れのなかで、どんどん新しい因果関係が生まれ、古い関係はほどけていくので、悪い状況はいつまでもは続かないようにも思います。最近、回復の兆しが見えてきたとのこと。雅子さんの運は、徐々に、上向いてくるかも。そんな予感がします。

  2006.04.04

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• 生ジュースというライフスタイル

  ２ヶ月前に、石原結実の「生きる力」を読み、その食餌療法がしごく、気に入った。さっそく、有楽町のビックカメラに走り、購入したのが、イワタニのミルサー。７０００円弱。りんごとにんじんジュースを毎朝一杯、というのをやっています。搾りたての生ジュースは、やはり、スーパーで売っている１リットル１９８円の濃縮還元ジュースとは、全然違う。なんというか、どぎつさがまるでなく、薄味、といってもいいほど淡白。清涼飲料水との違いは、ガブガブ飲みがしにくいことだろうか？２００CCがせいぜいで、それ以上飲みたいとは思わないのだ。一定量以上、サラダを食べられないのに、似ている。生ジュース、先日行った香港では、どこでも売っていた。テルアビブでも、リオデジャネイロでも、クアラルンプールでも、街角で生ジュースを売っていた。熱帯の国では、果物が安価だからだろうか。イチジクジュース、椰子の実ジュースに、キウイジュース。美味しかった！石原ダイエットは、朝はにんじんりんごジュース、昼は、ピザかソバか、パスタ。夜は食べ放題というもの。そして運動は、ひたすら、スクワット。水毒を避けるため、水分は取り過ぎない。よし、始めよう、と決心した私。りんごとにんじんは、安売りスーパーで一週間に一度、大量に仕入れることとした。はじめてみると、生ジュース作りは、意外なほど、時間がかかる。とくに、にんじんとりんごの場合、皮むき、スライス、粉砕に加え、濾過する、という作業が入るため、最低でも２０分ほどはかかる。子持ち、フルタイム勤務の身。ウィークデーの朝の忙しい時間帯に、この手間はキツイ。台所もカスが飛び散ったして結構、汚れる。この手間を惜しむか、惜しまないか。カスピ海ヨーグルト作りを一年で挫折している前科がある。ぬか味噌漬けを始めたい、始めたい、と思いつつ、毎日かき混ぜる手間の前に逡巡し、もう数年が立っている。それでも、生ジュースを飲みたい。もう、濃縮還元ジュースには戻れない。飲みたければ、自分で作るしかない。生ジュースのために、睡眠時間を削るか。化粧の手間を抜くか。子どものトイレットトレーニングを手抜きするか。会社を遅刻するか。人生半ばも近くなると、まことに、あらゆることがゼロサムゲーム。一つのことを選ぶと、必ず犠牲が伴う。何を優先させるのか。一番、大切なものは何？たがが、生ジュース。されど、生ジュースである。

  2006.04.01

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  白金台の桜

  ここのところ、気温が低いせいか、今年の桜はもちがいいようだ。咲き始めてから一週間になるが、まだ散る気配はない。桜の花が好きになったのは、ここ数年。若いときは、桜の季節といえば、別れや新学期。あわただしい、不慣れな環境での１年のスタート。あまり好きな季節ではなかった。桜は、数ある花の種類に過ぎなかった。ひんやりとした春の夜空に白く浮かぶ桜、柔らかな日の光にピンクに映える桜が大好きになったのは、７年間の外国生活の後だ。異国で、白金台の春を桜を思った。一度は、もう、日本に住むことはないと思っていたのに、思いがけず、生まれ育った街に戻って、私は中年になろうとしている。ここ数年、沈丁花の匂いが香りだすと、私はわくわくしはじめ、近所の猿町公園の桜が咲くと、胸が締め付けられるほど、懐かしい気持ちになる。子どもの頃、見ていたのと、同じ桜。その桜にまた出会えたのがうれしい。再び廻ってきた季節のなかで、この街で生活できること、家族が健康であること、とても幸せに思う今日このごろである。

  2006.03.30

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• オカネを出さなければ見えない世界

  前回、書いたように、香港に行ったのは、テラピン社のストラクチャードプロダクトアンドデリバティブのセミナーに参加するのが目的でした。セミナーそのものより、香港の街歩きを楽しみにしていた今回の旅でしたが、結果として、最大の収穫は、セミナーそのものでした。このセミナー、なんと、３日間で４０万円強！（宿泊、旅費含まず）もちろん、自腹のはずがなく、会社持ちです。こうしたセミナーに興味を持つのは、個人ではなく、大手金融機関でデリバティブ関連の仕事をしている面々である。当然、出張扱いで、会社の費用で参加する人ばかり。参加者は、東京、シンガポール、サウジアラビア、北京、シドニーなどから１０人。講師はロンドンから。３日間のセミナーの売り上げはシメて４００万円。一流ホテルの一室で、ランチ付とはいえ、利益率は非常に高いはず。広告は、インターネットだけだし。ところが、終わってみれば、これが決して荒稼ぎには思えなかった。講師は全く、テキストを使わず、ひたすら、ケーススタディを展開して、私たちに語りかけた。教え上手、知的レベルの高さ、人間性に触れ、豊かな経験に触れ、３日目が終わる頃には、「ああもっと、もっとデリバティブの話を聞いていたい。ヘッジのやり方や、マーケットの裏話を、もっともっと、聞きたい。たとえ、香港で遊ぶ時間がなくなっても」と望んでいる自分がいた。考えてみれば、参加しているのは、「貴重なのは、オカネより時間」「上質な情報を入手するにはオカネを惜しまない」という第一線の人々だ。３日間、そういう人たちを前に朝から晩まで話をし続け、満足を与えるには、よほどの力量をもった人が、事前にカリキュラムを十分を練る必要がある。そうして、当然、そういうことが出来る人は、そうそう滅多にはいない。経験と知識がある人が教え上手とは限らないし、教え上手が最高の知識レベルを持っているとは限らない。講師になれる人は世界に何人いるか。セミナー料金が高くなるのは必然である。講師が高額の報酬を得るのは、妥当である。世の中には、オカネを出すことで、買える上質なサービスがある。オカネを出さなければ、見えない世界がある。それは、贅沢、浪費、というのとは違う。そして、それは世の中に、オカネでは買えないものがあることと全く、背反しない。ほかを切り詰めても、子どもの教育費だけはケチってはいけない。そんなことを考えた旅でした。

  2006.03.23

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  香港５日間の旅

  香港に行ってきました。テラピン社の「ストラクチャード・プロダクト・アンド・デリバティブ」の３日間のセミナーに参加するのが目的でした。初めての香港は、カルチャーショックの連続！全く、知らない街、地下鉄、人々、言葉、食事、匂い。。。。久しぶりに海外旅行の醍醐味を満喫しました。ピータンとピーナツと揚げパンの入ったお粥。パイナップルパン。新鮮な野菜の炒め物や、エビワンタン。満足！気になったのは、スモッグ。蒸し暑い気候で、皆、屋内はがんがん、冷房を入れているだけに、外を歩いているときの空気の悪さが気になりました。ただし、これは、香港自身の経済活動のせいじゃなくて、中国本土から悪い空気が流れてくるらしい。風向きによって、大気汚染がひどい日と、そうじゃない日がある。中国が開放政策を始め、海外からの工場移転が進み、物流も活発になるにつれ、この５年くらいで急に環境が悪くなっているとのこと。このまま、公害がもっと酷くなると、上海やシンガポールに、金融や商業活動が移るのではないかと懸念されているとのこと。東京の空気も３０年前は、こうだったのかなあ、と思いながら、超近代的なビル群の谷間を歩きました。道を歩く人々はスタイリッシュで、顔つきも日本人と似ているため、地下鉄やショッピング街では、一瞬、東京かと見まがうときもある。かと思えば、昔ながらの地域は、明らかに、日本とは違うエキゾティックな空間が広がっていました。ここは、中国への入り口。今回は、入り口をさらっと見ただけでした。香港から北京へ美味しいものを食べながらの１６日のツアーというのが、出ているそうで、必ず、いつか、実現しようと、心に誓いました。

  2006.03.21

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• 歯列矯正３ヶ月目--ガタガタ、ボコボコ、スカスカ？

  早くも３ヶ月目です。２年の予定だから８分の１が過ぎたことに。始める前に思っていたより、口の中で起きていることが気になる。ワイヤーをつけた直後の歯が折れちゃいそうな痛みはなくなりましたが、冷たい水を飲むとキーンと沁みたり（一過性のもので、今はなくなりました）、しゃべると、「入れ歯をしているような喋り方ですね」といわれたり。ただ、鏡を見ると、前歯のガタガタは、かなり綺麗に揃ってきているように思う。若干、前に向かって生えていた下の歯は引っ込んで、心なしか、あごの線もすっきりしたように感じられる（と思っているのは本人だけ？）。確実に進歩しているのが感じられるので、多少の不便は我慢できる。ただし、不安なのは、３本抜いた歯の跡が、相変わらずボコボコと穴になっていること。歯が移動することで、最終的には穴は埋まるはずなのだが、残念ながら、まだ、穴が小さくなる兆候はない。口を大きくあけると、見事に穴だらけの私の歯並び。このままなんらかの事情で矯正をストップしたら、とても惨めな状態だ。このままじゃ、絶対、死にたくない！それにしても、この穴が埋まるくらい、本当に歯が動くのだろうか。たとえ最終的には、歯が動いて穴が埋まっても、一本一本の歯のあいだはスカスカになってしまうのではないか。抜歯をするか、しないかは、十分に医者と事前に相談して決めた。歯が少なくなると、きっと顎も細くなって、口元もすっきりすると期待した。それでも、本当に、見違えるように、綺麗な歯並びになるんだろうか。一抹の不安をぬぐいきれない今日この頃である。

  2006.03.11

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• 金融業界で働きたい君へーーあなたはお金が好きですか

  村上龍のメルマガ、「村上龍、金融経済の専門家たちに聞く」をかれこれ７年、愛読しています。村上編集長の設定するテーマが時宜を得ていて絶妙で、毎週、モノを考えさせてくれるメルマガです。今週の編集長の設問は、金融機関への就職を目指す若者に対して、あるいは再就職を目指す中高年に対してアドバイスしてください、というものでした。金融業界に身を置く回答者からは、「目的意識を持つこと」「誰も分からない未来を推察し、そこから価値を生み出していく力」など、美しい言葉が並びました。でも、私が一番、納得したのは、楽天証券経済研究所の山崎元さんの文章でした。いわく、金融業界に入りたい人は、「お金が好きですか」「あなたにとって、お金より大事なものは何ですか」を徹底的に自分に問うべき。なぜなら、金融業での成功と、金銭欲は、比例するから。大事なのは、執着力と粘着力。そう、まさに、１５年間、この業界で働いている私の実感。周りを見回して、成功している人、長く働いている人は、はっきり言って、お金が好きな人です。金銭欲が強い、というのは、ベニスの商人のシャイロックのように、あからさまな強欲、エゴイストな守銭奴ーーというだけじゃない。退屈な事務作業に耐えられる能力。横柄な客にディール成立するまで、平身低頭し続ける能力。新しい金融商品を作るために、無味乾燥で抽象的な数理計算をし続けられる能力。自分が獲得できるかもしれないオカネに興奮できる想像力。オカネのために、自分を律せられる能力。抽象的なオカネというものを愛せる能力。それは、教育で誰もが獲得できる能力ではない。蓋し、金融業の本質は金銭欲、というのは、卓見と思います。そして、これほど、成功の条件がはっきりしている業界もない。私が２０代のとき、金融業界に入った一番の動機は、マーケットや企業を相手にして、好奇心が満たされるということ。そして、営業をしているときは、お客さんに喜んでもらうのが楽しかった。３０代を終わろうとしている今の暫定的な結論。「好奇心を満たしたいのだったらマスコミ。喜んでもらいたいならサービス業。金融業で何より大事なのは、オカネを愛する心」ということ。ふと周りを見回すと、「親も金融機関勤務」という人が多い。オカネに対する感性は、やはり、親から子に継承される部分が大きい。金融業界で成功する親の子は、やはり成功する確率が高いと思う。そして、外資系金融のバリキャリ女性に意外に多いのが、「お父さんが小さいとき亡くなった」というもの。あるいは、小さいときに経験した経済的精神的不安は、たくましい金銭欲を培う絶好の土壌なのかもしれない。ロンドンのシティで働くフロントの人間は、ごく上流階級の出身者か、下層階級出身がどちらかだそうな。普通の中産階級の子女はシティでは働かないという。４７歳の山崎さんは、自分には金融業での成功に不可欠な金銭欲が欠けていた、向いていなかった、と素直に認めています。あんまり成功しないまま、漠然とした自己実現を求めて、ズルズルと金融業に身を置き続けているコクリコ。「向いていなかった」と認めるのは、忸怩たるものあります。さあ、これから職業選択する君。ちゃんと自分に問いただしましょう。あなたはお金が好きですか。

  2006.03.07

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  マネーの公理

  マネーの公理ーースイスの銀行家に学ぶ儲けのルール巷にはマネー関連の本があふれ返っていますが、「一流の投機家の古典書」という触れ込みと、書評の評価の高さから、迷わず選びました。実は買う前に、内容をある程度、予想してました。「スイスの銀行家ーーチューリヒの子鬼」という言葉からの自由連想は、プライベートバンキング、長期運用、国際分散投資ーー。いわゆるバイアンドホールドの手堅い保守的な運用の優越性を説く本と思ってました。さわかみファンドとか、バフェットみたいに。ところが！予想に反して、１　分散投資駄目２　常に早すぎるほど早く利食え３　早く損切せよ４　難平買いは邪道５　機動的に売買せよ６　長期投資を避けて短期投資せよとほほほほ。私のこれまでの投資を全否定しているではありませんか。ちなみにコクリコの運用は、安定的に利益成長しそうな優良な大型株を１０年も２０年も持つ、というもの。１５年前に買ったオリエントコーポ株はバブルのどん底は四分の一以下になりましたが、我慢、我慢の結果、今は買値の２．５倍に。馴らせば年率１０％以上のパフォーマンスです。四分の一に下がったとき、我慢して売らなかったからこその今があるのに！ただ、思い返せば、やはり元に戻らなかった株もあります。５年間持った末、買値の５分の１の価格で泣く泣く売ったカテナ株。。。。投資哲学本で、往々にして、正反対のことが説いている場合がある。長期投資VS短期投資、ファンダメンタルVSテクニカル、逆張りVS純張り。一体、どっちが正しいのだろう？それって、どちらが絶対的な真理ではなく、時と場合によって逆も正なり、ということかもしれない。利益の末広がりが確信される大型優良株は、バイアンドホールド。でも、鉱山株のような振れの大きい市況株は、利食いと損切を小まめにやらないと儲からない。経済が成熟している欧州での投資で高リターンを目指そうとするチューリヒの子鬼たちには、そもそも「会社の成長を買う」という発想そのものがないのかもしれません。よし。エイチエス証券株は、やっぱり売ろう。投資哲学だけじゃなくて、「生き方・恋愛系」の本も、良く正反対の主張がなされてます。曰く、「愛が一番、大事」VS「愛欲を捨てることが大事」、「本能的に気持ちいいことをやるのが正解」VS「楽しいことを後に回して、辛いことを先にやるのが正解」、「男を振り向かせるためには冷たくするべき」VS「とことん愛して尽くすのが恋愛の醍醐味」など。「子育て系」も同じ。「小さい子はべたべた甘やかすのが大事」VS「大人には大人の世界があることを分からせることが大事」など。人生に教科書はない、というのが最高の真理といえましょう。

  2006.03.02

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• 孤独でスローな時間

  最近、佐伯チズのメークの本を買いました。ゆっくりゆっくり化粧を落として、肌をマッサージして、というのを始めました。夜、美容液をつけるのが、今の私の極楽の時間です。そして、スクワット２０回して、ダンベル１０回持ち上げて、寝てしまう。１１時には、寝ています。少し余裕があると、仏壇にお線香上げて、座禅瞑想もします。佐伯チズさんの、メークの本、興味深かったのは、「大切なのは、自分の手で優しく、ゆっくり顔を触ってマッサージするのが一番の美容」というくだりです。同じ美容液でも、手のひらで暖めて優しく顔につけると、そうしないのでは、全然、効き目が違うそうです。同じことが料理にも言える。ゆっくり、ゆっくり、心をこめて作った料理は美味しい。日常生活のあらゆる側面で、ありきたりなことに時間をかけること。ゆっくりやること。見えないものに少しお金をかけること。例えば、美容液だったり、リネンウォーターだったり、下着だったり。皮肉なことですが、私がゆっくりした生活と、小さな経済的余裕を手に入れられたのは、多様な交友関係を断ってしまったからです。電話、旅行、飲み会、映画、展覧会--外出と深夜帰宅の多い日々。子どもができるまでの私の人生は、人間関係を中心に回っていました。「この人と次にこれをしよう」「この悩みをこの人に相談しよう」など。それが、小さい子どもができた途端、夜の外出は不可能になりました。大人同士の交友しようとすると、子どもが邪魔になるので、子どもがいない人とのお付き合いは殆ど絶えてしまいました。子どもが乳児のうちは、物理的な世話だけで精一杯でしたが、３歳にもなると、そばで遊ばせておいて、自分の好きなことが少しだけできるようになります。といっても、専門書を読んだり、友達と電話に熱中したり、ということは出来ません。あくまで、子どもと会話をしながら、物理的にそばにいながらの自由時間です。大人の社交はできないのです。子どもと二人の時間に、例えば、美容液で肌をマッサージしたり、爪の甘皮を取ったり、リネンウォーターでアイロンを掛けたり、紅茶を飲んだり。孤独で、空っぽな、スローな時間。人間関係のない時間。生産的でない時間。多分、子どもがいなかったら、私はそんな時間を楽しむことはできず、半ば強迫的に他者との関係を求めて街をさまよっていたはず。無理やり情報収集し、無理やりお酒を飲んで、笑っていたはず。思いがけなく訪れた人生の季節。しばらくはゆっくり楽しもうと思います。

  2006.02.27

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• 野口美佳さん、経沢香保子さん、逢坂ユリさん

  大手町の日経ホールで行われた、こんな面子の女性限定のトークショーを、知人が紹介くださり、早速、行ってきました。といっても、芸能人じゃありませんし、全国に名が知れ渡っているという方々ではない（私も数ヶ月前には知らなかった方々です）ので、簡単にご紹介。逢坂ユリさんは、８年前からの不動産投資で現在２０棟所有、１０億円を築かれたという３０代の女性。最近、投資についての本を出され、いろいろなところのセミナーで活躍されています。華奢でかわいらしいのに、エネルギーと自信に満ちた力強い語り口。成功とマネーに対する貪欲な姿勢。月収２０万円から資産１０億円へ。逢坂流攻めの投資など、キャッチフレーズ作りも非常にうまい。なぜか、その姿は、アルゼンチンのヒロイン、エビータを彷彿とさせました。政治家にも転進できる弁論の才をお持ちと思います。そして、経沢香保子さん。２６歳でトレンダーズ社を設立され、やはり３０代半ばの女性。女性向けマーケティング、人材派遣、コンサルティングなどを展開しておられ、今回のトークショーのオーガナイザーでもあります。思いのほか、若くて可愛い方。美貌、性格、知性、感性などのバランスがよさそう。外見は、宝塚の男役みたいで、若い女性の憧れと母性本能の両方をかきたてるキャラとお見受けしました。会社が大きくなる、これからが正念場でしょうね。そして、野口美佳さん。大手女性下着通販のピーチジョンの女社長。４児の母。（１月のライ○ドア事件で、ちょっと全国区で有名になりました）自社の情報漏洩事件のお詫びから始めた、てらいのない語り口に大変、好感を持ちました。ご本人が、「私は美貌じゃないし、声が低いから、女性から反感を買わずに商売ができた」とおっしゃっていましたが、確かに、人を包み込むような独特の個性があり、すごく魅力的です。前に彼女の本を読んだとき、「一緒に暮らしてない」「子どもに手作りのもの食べさせないで、何が悪い」みたいなことがあって、「え」と思ったことがあるのですが、実際、本人の口から「子育て」の話が出てくると、「これくらいの大物、経営者であれば、規格外のことも許される」と妙に納得しました。天衣無縫だけど、常識的で真面目。「派手に見える仕事にも光と影がある」「大事なのは継続」「仕事は所詮、作業なので、そこに生きがいとか個性とか、持ち込まない方がいいかも」いずれも経営者としての２０年のキャリアに裏打ちされた、心に残る言葉でした。おりからの女性起業ブームで、６００席は満席でした。１０００を超える応募があったそうです。２０代OLが中心でしたが、３０代、４０代もちらほら。恐るべし、女性パワー。最近、ややパワー不足のコクリコには、良い刺激でした。

  2006.02.13

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• 矯正、二ヶ月目。大変です。

  一週間前に、さらに下の歯二本抜歯、ワイヤーも装着して、とうとう、上下歯列ともに晴れて矯正中となりました。歯の上のボツボツが気になって、口をうまく閉じられず、口呼吸しているうちに、またまた、ちょっと風邪気味になってきました。モノをうまく噛めないのに、ガツガツ食べるから、ちょっと消化不良気味ですし。口内の大工事って、全身に響くものなのですね。口の中を鏡で見ると、見事に、三箇所、ボコッと穴が空いていまして、一体、どれだけ歯が動けば、これが埋まるのか、心細い限りです。埋まるほどに歯が動いたら、全体、スカスカになっちゃったりして。なかなか動かなくて、矯正２年の予定が３年になっちゃったりして。とまあ、不安はキリがないのですが、乗りかかった船。ひたすら前進あるのみです。病気でもなく、自分で選んだことなので、愚痴を誰にも言えんのが、悲しいですわ。上機嫌になろうと努めてますが、なかなか、口角を上げて笑えない（ワイヤにひっかかって、口が開かない）自分が滑稽です。こんな大変な思いを小学生とか、イタイケな子どもが沢山しているのだと思うと、感心します。自分が経験しなければ分からない、他人の痛み。支えは、よりよい未来（＝美しい歯並び）への希望および、「大変なのは私だけでない」という見知らぬ他人との連帯感です。

  2006.02.09

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  上機嫌の作法

  上機嫌の作法　斉藤孝　角川oneテーマ21　　２００５年抜歯、矯正を始めてから、口の中がいつも痛い状態で、不機嫌になりがち。でも、さすがに、病気でもないし、自分が好き好んでやっていることだから、誰にも当たるわけにいかない。そんなとき、この本を読みました。斉藤孝さんの本、好きでいろいろなもの、読んでいますけれど、この本もとても良かったです。たしかに、不機嫌て、社会の迷惑です。機嫌の良い人といると気持ちがいい。でも、実際、自分の気分は、周囲の雰囲気や体調で左右されて、すぐ絶望したり、有頂天になったりしてしまいます。若い頃は、それで許された部分がありますが、常に、一定の気分でいることは、一定の年齢を過ぎるととても大切と痛感します。斉藤さんの本がどれもそうであるように、この本も「どうしたら上機嫌になれるか」が具体的に示されています。下半身を鍛えること、深呼吸すること、エネルギーを吐き出して使い切ること。いつも上機嫌でいるということは、技術であり、訓練により上達することができると斉藤さんは言います。そういえば、昔、野際陽子さんが、離婚後に、自分の眉間に縦皺が入っていることを発見。毎日、シールを貼るなどして、眉間に皺がよらないよう、努力したことで、運が向いてきた、というのを読んだことがあります。なるほど。形から入るのか。なら、私にも出来るかも。とりあえず、日ごろから口角を上げることと、毎日、スクワットをすることから始めようと心に誓ったコクリコでした。

  2006.02.02

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  リリーフランキーさんの東京タワー

  東京タワーリリー・フランキー　　扶桑社　２００５年小説を読んだのは本当に久しぶり。一週間、通勤電車のなかで１０ページくらいずつ、読みんでいきました。困ったのは、電車を降りる頃には、いつも、涙で目がぐしゃぐしゃだったことです。オフィスに入るまでに、何とか泣き止み、家に帰るまでに、何とか、泣き止み。そして、週末、残り半分を一気に読み、号泣しました。こんなに、感情が揺さぶられた本は、生まれて初めてです。それは、私自身が男の子を持っているからかもしれません。リリーさんのお母さんに自分が重なったからかも。これは、リリーフランキーさんが、自分の家族のことを綴ったノンフィクション本です。お父さんは、殆ど、家に帰ってこなくて、リリーさんは、お母さんに育てられました。そして、最期、大好きだったお母さんが、ガンに侵されて死んでしまいます。リリーさんが書く、親と子。時間の流れ。東京とふるさと。男と女。文章の全てが的を得ていて、本質的です。養老孟司が「知るということは人生が変わることだ」とどこかの本で言っていました。少し大げさですが、この本は、私の人生を少し変えるほどの力を持ちました。子どもに美味しい料理を作ろう。背中を見せて、ちゃんと生きよう。子どもに自分を与えよう。なぜなら、人生にそれより大切なことはないから。それ以外のことは、それほど重要じゃない。以上が息子の視点から書いたこの本から母親の私が受け取ったメッセージです。それにしても、子どもとは、なんと親のことを正確にとらえていることか。すべての女性に、お勧めしたい本です。

  2006.01.30

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  春よ来い

  今年の冬は本当に寒い。例年の東京の冬はスカートにパンプスでも耐えられない日は少なかったように思いますが、今年は、パンツにブーツでも、まだ寒い。自転車通勤が辛い....それでも、気がつけば庭の沈丁花には赤い蕾がついているではありませんか。そして、雪の下には、みずみずしい緑が日に当たって輝いていました。春の訪れが恋しい、今日このごろです。

  2006.01.24

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  上の歯に器具がついた

  とうとう、待ちに待った器具の装着が終わりました。さあ、２年間の長丁場のスタートです。まずは上の歯から。矯正を計画したのが去年の４月だから、実に８ヶ月間を準備に費やしたことになります。歯と歯肉の掃除、虫歯の治療、仮歯の装着などに、週一度、通いました。１月に入り、上の歯を１本抜歯し、一昨日、器具を装着しました。経験者から、泣くほど痛いと聞いていたのですが、装着は思いがけないほど、簡単でした。先生から、２～３時間ほどたってから、歯が動きはじめて痛みが出てくるかもしれないから、早く夕食を取っておくように、と言われました。案の定、就寝の頃から、いわゆる、歯が浮くような感じというのが始まり、噛み締めることが出来なくなりました。次の日のランチ、インド料理を食べに行ったのですが、さすがに、ナンは全然、食べられませんでした。鏡で見てみると、歯が動いているのはまだ認められないのですが（当たり前か）。そして４８時間経過後の今。もう、痛みはそれほどありません。まだ、奥歯と下の歯の装着が始まっていないからか、とりあえず、奥歯で何とか、ご飯くらいなら噛むこともできます。下の歯２本の抜歯と、下歯への器具の装着が月末から始まります。大変なのはこれからでしょうか。歯を失ってしまい、堅いモノが食べられないお年寄りの気持ちが少し分かるようになりました。また、久しく遠ざかっていた肉体の痛みの感覚が新鮮でもあります。これから暫くが、少し大変かも。歯が噛み締められない状態では、強いストレスには耐えられないような気がします。出来れば、当面は、日常生活が平穏であることを祈るのみです。

  2006.01.18

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• ヴィンテージを目指したい

  ヴィンテージ(Vintage)とは、ワインの当たり年のこと。普通のワインは年月とともに、価値が下落するが、ヴィンテージワインは、年を経れば減るほど、価値が上がる。ヴィンテージジーンズ。リーバイス５０１の中古市場が繁栄してます。新しいモノに古いモノが駆逐される東京の街。土地に価値はあっても、建物に価値のない街。建設ラッシュが続き、デフレの終焉が感じられる東京で、最近、ヴィンテージマンションという言葉をよく聞きます。価値の落ちないマンション。時の洗礼を受けて、風格が出てくるマンション。「都心に住む　２００５年６月号」によれば、定義は、築２０年を超える物件のうち、２００４年年に坪３００万円以上で取引された売買マンションのことだそうな。その代表が、広尾ガーデンヒルズ。一度、中に入ったことがあるけど、環境、外装、内装。文句なしです。乃木坂、麻布、白金台などに点在する、ホーマット系のマンションも、古くなっても、素晴らしい。東京の港区は都心でありながら、緑が多い。江戸時代から武家屋敷だったところが多く、古くからの神社仏閣、大学や文化機関、大使館が存在し、欧米人の居住比率が高い。総合的には、パリの１６区、ニューヨークのアッパーウエスト、ロンドンのチェルシーなんかには、劣るけど、日本で、最も洗練されていて素敵な街には違いない。私たちの親の時代にそうであったように、今、そうであるように、子どもの時代になっても、それは変わらないような気がする。人生８０年の時代。人間も、ヴィンテージでありたいものです。２０代をピークとして、古びて、陳腐化していくのではなくて、年を取れば取るほど、風格や魅力が増す人間。そう、粗大ゴミでも、骨董品でもない、ヴィンテージな人間。たとえば、芸能人で言うと、吉永小百合とか、黒木瞳ってヴィンテージ。４０代になっても、５０代になっても、商品価値が落ちるどころが上昇している。オードリー・ヘップバーン、ジャッキー・ケネディ、グレース・ケリーといった、アメリカの往年のセレブも、普遍性、永遠性を感じます。サザンオールスターズ、松任谷由美、中島みゆき。彼らの楽曲のいくつかは、２１世紀末になっても記憶され続けるような気がする。新品のとき、若いとき、同じ価値であったものが、ヴィンテージになったり、ならなかったり。ヴィンテージになるものは、オーセンティックでベーシックなもの。飽きないもの。精神性が感じられるもの。そういう素質を持ったものが、美味しく成熟するのか、腐ってしまうのかは、途中の環境や運にも左右されるでしょう。そうした紆余曲折を経た上での、時間の洗礼を受けた魅力。コクリコも人生の折り返し地点が近づいて、若さの輝きよりも、ヴィンテージに惹かれるようになりました。

  2006.01.14

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• 自己検閲

  最近、よく見る夢に、舞台に上るのに、セリフを全く覚えていない、というものと、試験の当日なのに、何の試験勉強もしていない、というものがある。そういう夢のあと、朝、目覚めてほっとする。もう、試験もないし、舞台に上る必要もない。私は、大人なのだ。さらに、とんでもない夢もある。人を間違って殺してしまって、人前で知らん振りしているのに、結局、見破られてしまう、という夢。朝起きて、ああ、良かった、殺してなかったんだ、と思う。こっそり妊娠して、いつの間にかお腹が大きくなっていて、母に見つかる、という夢もある。朝起きて、ああ、良かった、お腹大きくなってない、と思う。要するに、夢の内容は、だいたい、「やるべきことをやっていない」「やってはいけないことをやっている」というもの。これって何なんだろう。私って、無意識のなかでは、いつも、ヤバイって思いながら生きているんだろうか。知らないあいだに、世間に怯えている自分がいる。罪悪感を持っている自分がいる。つい３日前、ちょっとした精神的パニックに陥った。会社にいるとき、ある私用メールを社外の人に打った。その途端、なぜか....「ＩＴサポートがチェックしている。私のメールは、検閲に引っかかった。会社の内規違反で私はもうすぐ解雇される。もうすぐ上司に呼び出される」と思い込んでしまった。メールを送ったことを思いっきり後悔した。冷や汗が出て、その日は、全く仕事に身が入らなかった。私の送ったメールはごく無邪気な世間話。社内の機密に関わるものでも、商売に関わるものでもない。今、冷静に考えれば、一体、なぜ、自分が解雇されると思ったのか、分からない。そんなに怯えるくらいなら、そんなメールを送る前に、考えて止めておけば良かったのに。そんなイヤな思いをするものを、なぜ、送ってしまったのか。やったことを後悔するのか。軽い強迫神経症？私は、変わりたかった。だから、去年の半ばから、要らないものを捨ててきた。でも、本当はまだ、恐れている。恐れが前に進むことを妨げている。当たり前だけど、無意識ってコントロールできないから無意識。無意識のバックラッシュは、頭だけで突っ走ろうとしている自分への警鐘。今年になってちょっと運勢が上向いたとはいえ、まだ大殺界。慎重に、ゆっくり進んでいこうと思います。見えない何かが後押ししてくれるときまで....

  2006.01.12

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  食材の相性

  美味しいレシピを開発しました。忙しい主婦の一人ランチにぴったりのサンドイッチです。材料は、トーストとツナとピクルスとチーズ。１　ツナフレークの小缶をボールに出し、刻んだピクルスを混ぜ、コショウを振る。２　トーストの上に塗り、上から、ピザ用のとろけるチーズをかける。３　オーブントースターで１０分。半分に切って食べます。 簡単すぎて、お恥ずかしい....種明かしをすれば、スターバックスで売っているサンドイッチのレシピです。パンがイタリア風ということを除いては食材は同じ。スタバのサンドイッチなんて、そもそも期待してませんでしたが（スタバさん、ゴメンナサイ）、注文してみたら、何の変哲もないようでいて、思いがけず美味しかったのです。自宅で作ってみたら、ほぼ同じ味になりました。玉ねぎとマヨネーズで作るツナサンドイッチより簡単で、しかも、トマトソースがない分、ピザトーストよりもあっさりしている。チーズのしつこさをピクルスが和らげてくれる、絶妙な組み合わせ。調理に何の工夫も要らず、ひたすら、組み合わせそのものが美味しさを生みます。しかも、保存食品ばかりだから、買い物できないときにも最適です。もひとつ、絶妙な組み合わせ。それは、アボガドとエビです。熟したアボガドを半分に切って、種をとって、エビを乗せるだけ。エビとアボガドってなんて相性がいいんでしょう！ それ以外にも、抜群の相性の食材ってあります。新鮮で良いものが手に入ったら、ちゃちゃちゃと炒めて、失敗ゼロ。たとえば、牛肉とピーマン。茄子と鶏ひき肉。ほうれん草とベーコン。トマトとオレガノ。とりあえずは、これくらいしか思い浮かびませんが、料理上手な人って、頭のなかに無数の組み合わせの記憶があるんだと思います。さらに偉大な人は、日常生活のなかで、価値ある新しい組み合わせを発見していける人です。たとえば、栗原はるみさんの才能って、日常的だけど、センスの良い食材の組み合わせを提案できる能力なのだと思います。食材の組み合わせは、人間同士の相性にちょっと似てます。一緒にいると馬があって楽しい人。どうやって努力しても、水と油の人。合いそうでいて合わない人がいたり、意外な取り合わせが互いを引き立たせる刺激的な関係になったりする。ツナとチーズとピクルス。意外なほど良い相性。是非、お試しあれ。

  2006.01.09

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  矯正に向けて抜歯！

  今年はじめのイベントは...抜歯。昨日、左の奥から３番目の歯を抜きました。えぐい！ 歯列矯正のためです。これから下の歯も２本、抜きます。１６日からいよいよブリッジをつけます。なぜ、４０歳も近くなって歯列矯正？と随分、人に聞かれました。矯正期間は約２年です。経済的にも、時間的にも大変なのに.....理由は、歯並びを良くしたかったから、としか、言いようがありません。２０歳の頃から、ずっと矯正したかったのですが、住む場所や個人的状況が次々に変わるなかで、２年間、じっくり歯医者に通う暇と安定があったときがなかったというのが実情です。ここに来て、初めて、週に一度、歯医者に通い、多少の日常生活の不便は忍べる「安定した」生活が目の前に開けてきたというわけです。費用の百数十万円も、将来への投資として、やっと自分で納得出来るようになったのが今の年齢だったというわけ。これまで、行き当たりばったりだったコクリコの人生。将来をコントロールし、計画的、意識的に生きる第一歩と言えましょうか（大げさ）。抜歯は、意外と痛くなかった。健康な歯を抜くのは残念だったけど、あごの大きさに比べて歯の数が多すぎると、綺麗に歯が並ばないとのこと。乗りかかった船。今となっては、一日も早くブリッジをつけたい気持ちで一杯です。

  2006.01.07

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  ＳＯＬＤＥ！ＳＯＬＤＥ！

  年に二度のバーゲンシーズン。そう、お正月が終われば、恒例のバーゲン・ハンティングです。福袋に殺到する人々を横目に、今年のコクリコは、ひどく堅実。買い物は、スーツと、パンプスと決めていました。そして、予定通り、１月２日に有楽町のＥＳＴＮＡＴＩＯＮにてカットの綺麗なベージュのスーツを３０％オフで購入。そして、本日、半ドンの会社帰り。丸の内のトゥモローランドで、見事、黒の７センチプレーンパンプスを３３％オフで購入したのでした。これが戦利品（暗くてゴメンナサイ）。正価30,150円が、19,950円でした。以前、スーツが似合わなくなったとこぼしたことがありましたが、徐々にスーツとパンプスのスタイルを取り戻しつつあります。はい。３年前に、現在の丸ビルが出来て以来でしょうか。いつのまにか、丸の内は、シックでお洒落なファッション街に変身しました。いまや、ＮＹ五番街や、パリのフォブールサントノレにも負けない風格です。宝石店や高級食器のお店がファッションブティックに混在しているのが、グレード感アップに貢献しています。路面に並ぶブティックを覗いていくのは、デパートよりずっと楽しいショッピング。殆どのお店でセールが始まっていましたが、とくににぎわっていたのがトゥモローランド。服もアクセサリーも、手ごろな値段で、お洒落感が高く、丸の内のＯＬや男の子にぴったり。多店舗展開に飽和感はあるものの、依然として、旬のブランドです。店員も感じが良い。レジは長蛇の列でした。似たようなブランドですが、ＳＨＩＰＳはガランとしてました。微妙に、お洒落感が劣るせいか、あるいは、丸の内っぽくないせいか。コクリコはアクセサリーもセールで購入したかったのですが、殆どの店で、アクセサリーがセール除外品でした。季節性が薄い商品だからでしょうか。そうはいっても、流行があるので、在庫処分は必要だと思うのですが。まあ、アクセサリーくらいは、正価で買うことにいたしましょう。

  2006.01.04

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• 音楽の有料ダウンロード

  ちょっと、世間から一歩遅れではありますが、初めて、音楽配信のサイトにアクセスし、音楽の有料ダウンロードに成功しました。紅白歌合戦で平原綾香の「明日」を聞いて、ああ、いい曲だな、と思い、どうしても、今すぐ聞きたくなったのです。マイクロソフト・リアル・プレーヤーがうまく起動したかったりして、最初はうまく行かなかったのですが、最終的には、うまくダウンロードに成功。嬉しいです。ダウンロード元は、https://www.ongen.net/enter/。一曲２１０円。ＣＤを買うより随分、得した気分です。好きな曲だけダウンロードして、ポータブルプレーヤーに入れよう！といっても、ダウンロードできる曲は新曲が多く、古い曲は、カラオケ用のみが多いようですが。数年前、インターネット音楽配信が始まるので、ＣＤが売れなくなると聞いたときには、ピンとこなかったけれど、今は、その意味がよく、分かります。私も、今後はどんどん、ダウンロード派になりそう。場所をとらないのがいいし、聴きたい曲だけ、聴けるのもいい。多分、数年後には、映像の方もダウンロードが主流になるのでしょう。私の高校時代は、音楽を聴くのはレコードでした。そしてカセットの時代が来て、ＣＤ，ＭＤになり、そして、いまや、楽曲は、ＰＣ上のファイルになりました。世の中、移り変わっていきます....

  2006.01.02

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• あけましておめでとうございます

  平成１８年１月１日、今年一番の日記です。お正月に相応しい、厳かな、寒い朝を東京で迎えています。まったく、初詣に行くのも尻込みしてしまうような、冷蔵庫のような朝です。静かで、清新な、元旦の日。次のような誓いをたてて、挨拶の言葉といたします。１　禁煙を継続し、家の内外、そして、心のお掃除をマメにいたします。食事もちゃんと作ります。２　不動産起業塾に行き、見識を拡げます。３　物件を見に行き、できれば、投資第一号を実現します。４　仕事の場では、社会の役に立つよう、努力します。５　ヨガ、ストレッチを継続し、健康管理、シェイプアップに励みます。お正月って、過去をチャラにする、ミニリセットの日。今年はとうとう、堅い氷が解け、春の予感がします。明日からの日々が、楽しみです。どうぞ、宜しくお願いします。

  2006.01.01

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• 不労所得について

  ２００５年の師走。ー経済的自由を得る。ー会社からの給料以外の、不労所得を得ること。ーそして出来れば早くリタイヤすること。こんなアメリカっぽい思想が、いつのまにか、普通の日本人のものになっています。ブログ、アフィリエート、週末起業、コーチング、ネット株に、サラリーマン大家。今振り返ってみると、ロバート・キヨサキの「金持ち父さん貧乏父さん」が発売されたころ、つまり２１世紀初頭から、この本に代表される不労所得の発想が、本格的に広まっていったように思います。そう、始まりは２０００年でした。株式公開による、いわゆるIT長者が生まれはじめたのは、その頃でした。都心の再開発が始まったのも、同じ頃。インターネットの商取引が急速に広まったのも、そのころ。（調べてみると、松井証券がネット株サービスを開始したのが９８年、ライブドアの上場が００年、六本木ヒルズが出来たのは０３年です！）不労所得で生きる。少なくとも、コクリコが子どもだった、２０年前には、一般サラリーマンの家に生まれた人々が目指すべき生き方ではなかったように思います。本音はどうあれ、不労所得って、他人に自慢できるようなことではなかった。投資は、こっそり、するものでした。コクリコが大学を卒業した１９８９年。バブルの絶頂期でしたが、基本的に株や不動産で儲けてたのは企業。一般民が長者になる方法といえば、野球選手か芸能人か。普通の人にとっての「成功」のカギは、高学歴＋一流企業入社+４０年のご奉公でした。 もちろん、地主や、会社創業者の子孫、ビル保有者など、不労所得で生活している人たちは今も昔もいました。でも、その人々は、ひっそりと目立たずに生活していていた。マスコミに出ることもなかった。サラリーマンとビジネスオーナーの、二つの世界の敷居はとてつもなく、高く、二つの世界は容易には混ざらなかったように思います。そう、わずか１０年前、世間の価値は、明らかに、偏差値＞お金、高学歴＞金持ち、官庁の高級官僚、一流銀行員＞外資トレーダー、ベンチャーオーナーでした。価値観の変化は、この５年間、等比級数的に加速しているような。多分、今から１０年後には、ちょっと気の利いたサラリーマンで副収入のない人は少数派になっているかも。さらに、私たちの子どもが大人になる頃には、雇われ人でいることは、恥ずかしいことになっているかも。誰もが、ビジネスオーナー、という時代になっているのかもしれません。コクリコ自身、戸惑いつつも、価値観の激震にさらされた２００５年でした。２００６年は、さらに振動が激しくなりそうな、予感がします。

  2005.12.26

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