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noririn☆

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July 10, 2005
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やっと解放される・・・と彼は言った。

若くて成功し、手を広げてしまったことから借金。
それから彼の人生が変わった。
借金の負担をかけたくなくて離婚。
好きなゴルフもせず、毎夜の如くのみ歩いた酒場も遠ざかり
ただ、ただ、働き続けて、来月で完済。

20年・・・。
その間、ただひたすらに働いた彼。
自分の責任を果たすために。
そして、それが終わろうとしている。

彼の言葉に深く考えさせられた。
20年間、ストイックなまでに自分を追い詰めて
幾度となく出逢いもあったが、
踏み越えられない壁にぶち当たり、
相手の方は、彼の本心をつかめないままに別離。

彼の心の中にあったのは自分が招いたことへの
責任を果たすことだったのだろうか。
それも自分ひとりで・・・。

泣かない。

弱音をはかない。

甘えない。

男はそうあるもの。

それが彼の20年を支えたんだろうか。

息子を持つ身である私は、幼い頃に「男でしょ」と
泣くのをたしなめ、弱音を吐くのを飲み込ませた覚えがある。
男たるもの・・・みたいな世間一般の思い込みの元に。
今は、息子に泣くことも弱音を吐くことも必要なことと
言えるようになったけれど。

一人で頑張ってきた彼を見ていて
どこからそのエネルギーが湧いてくるんだろうと
感じたことがあった。
けれど、その背中は淋しそうで、
なんでそこまで自分を追い詰めるんだろうとも感じていた。

自分が招いたことを受け止めて、
黙って、一人で自分の責任を果たすこと。
これだったのかもしれない。

これからはやりたいことをするよ。
彼は言った。
その表情は何かから解放された安堵感に満ちていた。
しかし、もう若くはなくなった
その顔を見ていて、涙がこぼれてきた。
長い間、お疲れ様でした・・・その一言しか出てこなかった。


私なら、一緒に歩いて欲しいと言って欲しい。
お前がいるから頑張れると言って欲しい。
そう思うのは、私が女だからなのだろうか・・・。

20年は長かった気がした。


彼のこれからの人生が笑顔で過ごせますように・・・。






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Last updated  July 10, 2005 06:04:16 AM
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