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2009年09月02日
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カテゴリ:  他 物語


文藝春秋の紹介コーナーより

会社では一匹狼、プライベートでは植物診断なるヒーリング療法に通い、
ひとり散歩を生き甲斐とする独身男・寛樹は、
妹夫婦を通じてある女性と会うことになります。
夫と離婚し、一人で子供を育てる彼女の依頼は
「夫でも、父親でもなく、大人の男性として子供に接してほしい」。
夫でも、父親でもない“大人の男性”の役割とは――。
家族、婚姻という制度に一石を投じると同時に「植物」と「生命」を
モチーフにした世界を作品のなかで融合させた星野文学の真骨頂!(TA)


かなり色々出しておられる作家さんのようなのですが、私は読むのは初めてになります。
「植物診断」という文字に惹かれて手にとって、
冒頭の植物診断の場面をパラパラ読んで、
なんだか中二臭い物語ではないのかしらと邪な期待をしたのがきっかけです。

そんなわけなので読み始めて真っ先にびっくりしたのは主人公の年齢なのです。
俗に言う複雑な年頃な少年が、保健室登校みたいな感じで、
もやもやとしたものを抱えながらカウンセリングに通う…
みたいな内容を勝手に想像していたもので、まさか40代独身男の話だとは予想もせず。

独身といってもそれを焦っているわけでも、謳歌しているほどでもない。
結婚相手というだけでなく、友人にしても彼女にしても、
「私」と「あなた」という1対1での深く深くの付き合いを望んでいるため、
どこまでも掘り下げて波長の合う相手を求めてしまうのです。
で、そういう相手でなければ特に必要がないと感じるので、
あらゆる意味で「ひとり」になっている…と。
周りはとりあえずとっつきにくい男が独り身ということであれこれ言うのです。
私なんかは別にいいじゃんと思うのですけれど。

出世コースではないもののそこそこの会社でちゃんと働いていて、
正しく自分の城(庭?)となったマンションに住んでいて、
割と近距離に住んでいる母親ともそれなりに良好な関係で、
妹夫婦とは付き合いもよくその娘にはとても好かれていて
とまあ、本人の自覚の有る無しは別として、かなり恵まれているのがちょっと拍子抜け。

この自分の居場所というか位置というものがしっかりあるからか、
主人公がふわふわとしていて人間臭さを感じることが出来ませんでした。
逆に彼に息子の相手を依頼したシングルマザーの方は、なんだかどろどろ。
理想の子育てと現実の軋轢に露骨に苛立ったり、ヒステリックになったり。
好きな女性ではありませんが、まあ生々しさはありました。
鬱陶しいなーと端々で思っちゃいましたけど。


つまらないわけではなかったし、クセも強くないのでスラスラ読めて楽だったけれど、
申し訳ないが読後特に残るものもなく。

希望を言うと、植物診断室の物語が読みたかったです。
誰がやっているのかとか、建物自体のあれこれとか、他のお客さんとか、
そういった診断室を舞台に展開される物語が読みたかったな。


       





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最終更新日  2009年09月02日 10時24分12秒
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