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2010年10月04日
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出版社/著者からの内容紹介
維新、全開!これぞ「きみとぼく」本格ミステリのすべて!
ミステリの伝言ゲームは続いている!

禁じられた一線を現在進行形で踏み越えつつある兄妹、櫃内様刻(ひつうちさまとき)と櫃内夜月(よるつき)。その友人、迎槻箱彦(むかえづきはこひこ)と琴原りりす。
彼らの世界は学園内で起こった密室殺人事件によって決定的にひびわれていく……。 様刻は保健室のひきこもり、病院坂黒猫(びょういんざかくろねこ)とともに事件の解決に乗り出すが――?『メフィスト』に一挙掲載され絶賛を浴びた「体験版」に解決編を加えた「完全版」。

内容(「BOOK」データベースより)
禁じられた一線を現在進行形で踏み越えつつある兄妹、櫃内様刻と櫃内夜月。
その友人、迎槻箱彦と琴原りりす。
彼らの世界は学園内で起こった密室殺人事件によって決定的にひびわれていく…。
様刻は保健室のひきこもり、病院坂黒猫とともに事件の解決に乗り出すが―?
『メフィスト』に一挙掲載され絶賛を浴びた「体験版」に解決編を加えた「完全版」。
これぞ世界にとり残された「きみとぼく」のための本格ミステリー。


「西尾維新」「戯言シリーズ」
聞いたことは勿論あるものの、いまひとつ天邪鬼なもので手を出していなかった西尾維新。
偶然図書館でシリーズ1作目を見つけたので借りてみました。
(わざわざ予約してはきっと借りなかった)

まずげっそりしたのは、上のあらすじ紹介で十分なくらいに出る人物の名前。
こういう、いかにもいかにもといった名前は逆に冷めてしまって好きではないのです。
が、まあ西尾さんだからなーとか、こういうものだよなーとかなんだかんだで気にせず読み進めて、
(文章だけということもあって、名前は記号としてさらっと認識しちゃってました)
あとはもうひたすらに歪んだ人々の歪んだ日常を楽しむのみです。
いやまあ、序盤から面白いほどに確実に歪んでいるのは主人公・妹・黒猫の3人なのですが。
特に一部始終の視点である主人公の様刻が、妙に日常に関して冷めているところが素敵。
愛!友情!!正義!!!な熱い主人公が苦手なので、頭のいい冷静な少年は非常に読みやすい。
で、その冷静で賢いはずがかなり穴だらけなことになって、収拾不可能なほどに踏み外していく姿がまた、
たまらないのです。本人は至って普通で至って最善の選択をしている気でいるのに、違う。
確実に確実に道は歪んでいるし、ネジはふっとんでいる。でも、本人は気がつかない。
そんなところがたまらなく面白い。

はじめは苦手キャラだった妹にしても、まあ要は度を非常に過ぎたブラコンなわけですが、
自覚せずにどこまでも危険につっぱしり依存し、歪んでいる姿がなんともいえず楽しい。
かなりすごい、場合によっては恋人同士でも重いと言って逃げられそうなことを平然と、
そういうことだと意識せずに兄に向って要求…というかおねだりしている姿がたまりません。

黒猫さんもただのやっかいな中二かと思っていたら、
意外な一面をお持ちなことが突然発覚してしまったり。

実は一番変なのは、そーいう変な人たちの中心にいて平然としている君なんじゃないのかい?
と言ってやりたくて仕方がない。そんなにやにやさせられる1冊でした。
あ、ちなみにこれってミステリなんですって?
確かに人が殺されて、アリバイがどうのトリックがどうの、謎解きがどうのというとこもありますが、
でもまあそういうのは大したことじゃない気がしたので、私の中ではもう推理小説ではなく。
これはさらっとどこまでも道を外していく人を見てにやにやする1冊だと認識しております。
ちなみにまあ、兄妹の密でネジの外れた関係って成人向け漫画ではわりと見かける設定ですけどね。
こういうあっけらと、それこそ近親~という罪悪感なくただけらけらとして、
いちゃいちゃしてどうのこうのという作品は本当によく見ます。
が、そういうことがよろしくはない、と認識している少年が、
認識しつつもそれでもそんなに思い悩むこともなく、冷静に(冷静なつもりで)
まあこれが最善なんだろうなと選択していく様は、あまりお目にかかっていないので興味深く。

最後の、本人としては最善の選択の集合体のはずの日常というのが、
私からするとどうにも崩壊へ一直線にしか見えないのがこれまた面白く、
やや意地悪な気持ちでにやりとしてしまいました。ああ、面白かった。

しかしまあ、主人公たちの親は一体どんななんだ!という興味が満たされることはなく、
それが残念と言えば残念かな。まあ、出ない方がいいんだろうけれど。
でもこんだけ兄妹べったりで二人だけの世界って感じを出しておきながら、
同じ家にほかに家族がいるというのが…なんともびっくりなのです。
学校では周りで見ている人間に心配されるほどにべったべたがバレバレな2人の日常に、
不安とかさすがにこれでは…!という危機感とか感じなかったのかな?
執着がすごすぎるよ。特に妹側。。

       
  (南図書館 新書の棚)





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最終更新日  2010年11月28日 23時49分42秒
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