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2007.06.02
カテゴリ：その他の漫画
気になり読んでみた、アダルトな1冊。 「窮鼠はチーズの夢を見る」（作：水城せとな）  さて、感想は・・・・なんていうか「目から鱗が落ちる」そんな 一冊でしたね。どちらかと言うと普段は夢のある「少女漫画」「少年漫画」が 好きなワタクシですが、コレを読んで「大人の漫画もいいなあ」って 思ってしまいました。読んだ後も3日くらいず～っと後をひくようなお話でした。 主人公の恭一は優しいと言えば聞こえが良いけど 相手から好意を示されると断れずにズルズルいってしまう 優柔不断でちょっとなさけない男。その性格が 災いしていつも「せまられる」⇒「流される」⇒「振られる」を 繰り返していた。そんな彼の目の前に現れたのが 大学時代の後輩・今ヶ瀬。彼は実はゲイで学生の頃から ずっと恭一のことが好きだった。恭一がたいした男では無い ことは頭では分かっていても、どうしても恭一に 惹き付けられてしまう今ヶ瀬。 「俺は・・お前がこだわるよないい男じゃないよ」と 言う恭一に「分かっているそんなの あなたなんて最悪だ！ でも、みんな完璧な人だからって恋するんじゃない いい年をして、あなたは本当の恋をしたことが無いんだ」と 抑えきれない一言を恭一にぶつける今ヶ瀬・・・。 このお話、今ヶ瀬がもし女性だったら恭一はあっさり 今ヶ瀬に流されて終わっちゃうんですよね。でもいくら流れ侍の 恭一でも男には簡単に流れていく訳にはいかない。そこにある 葛藤、心理表現がすご～っく良いんです。 この漫画ジャンルは「レディースコミック」なんですけど 主人公がゲイに迫られている男って、びっくりですよね（笑） なんでも水城先生は編集長から「水城さんはチョットいい話 とかは描かないでよね、他の引き出し持っているでしょ？」 と言われ、描かれたとか、編集長さすが（笑） 大人向けな漫画ですので、当然アダルトなシーンも入っているし ゲイを取り扱った作品ですので、万人にお勧めはできませんが 一読の価値はある作品だと思います。 続巻の予定とかは無いんですが、個人的には是非その後の話も 描いて頂きたい一冊です。なんでも、この漫画の続編（？）を 描いた雑誌の付録本みたいなのがあったらしいのですが その本は現在ヤフオクなどでかなりの高値がついている らしいです。その事実に水城先生も良い思いはされていないとか・・。 と言うわけで、出版社の方、是非、是非 そのお話を収録して続編を 出して下さい。続編が出ることを、心より願っております。
総合評価 ★★★★★
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最終更新日
2007.06.05 10:08:04
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