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太陽の栄える国 豊かなこの地に 宝を求めて 白人が攻めてきた 殺された王は灰の中から コンドルとして蘇った 天高く舞うコンドルは国を守るであろう 永遠に コンドル飛べよ 果てしなき空を アンデスの山に 影を落として 裏切られたインカの 笛の音悲し 自由のため死ねと パチャママ(大地の神)の教え ( 『コンドルは飛んでいく』より ) インカ帝国侵略後、この物語の主人公トゥパク・アマル(2世)が反乱を起こすよりも遥かに昔から、 彼の祖先であるトゥパク・アマル1世らインカの末裔の人々は、インカ帝国の再興を賭けて、 ビルカバンバの地を拠点に幾多の反乱を展開してきました。 このブログでは、彼らの遺志を継ぐトゥパク・アマルの大反乱を物語風に綴って参ります。 この物語は一部を史実に即しておりますが、多分に創作を含んでおりますため、 フィクションとしてお読み頂けますようお願い申し上げます。 また、この物語では、ストーリーの展開上、やむなく、 流血等の残虐な表現が出てくる場合がございます。ご了承の上、ご覧頂けましたら幸いです。 ◆◇◆ 登場人物紹介 イメージ画 頂き物イラスト 物語目次 も、是非、ご覧ください◆◇◆
テーマ:連載小説を書いてみようv
カテゴリ:第10話 遥かなる虹の民
紙面に落とされたアリスメンディの確固たる意志を感じさせる瞳が、蝋燭の炎を鋭く反射させている。 しばしの後、アリスメンディは、おもむろに顎を引いた。 「いかにも。 わたしが書いたものだ」 (──やっぱり……!) かなりの確信度でそうだろうと思ってはいたが、アリスメンディ本人から己が書いたと聞かされると、改めてその重みが心に迫る。 それは、アンドレスのみならず、ジェロニモたちも同じようで、ひんやりしていたはずの室内にいつしか熱気が漂いだしているように感じられた。 「モスコーソ大司教があなたを血眼になって探していることはご存知だと思います」と、モソプキオ村で起こったことなどをアンドレスがかいつまんで話すと、アリスメンディは「うむ」と物思わし気に頷いた。 それから、真剣な表情で話に聞き入っていたマリオに視線を向けて、真摯な口調で詫びる。 「ロカ殿やそなたの村人たちに迷惑をかけて、誠にかたじけない」 「いえ、とんでもありません! ロカ神父も、村のみんなも、私も、アリスメンディ様のお考えに賛同してますから。 あいつらが押し寄せてきたとき村の自警団の力が及ばなかったのは悔しかったけど、でも、運良く、ここにいる4人が助けてくれました。 きっと、これも神様のお導きなんだと思います。 だから、アリスメンディ様も、モスコーソなんかに絶対負けないでください!」 澄んだ大きな瞳に力を宿して毅然とした眼差しをアリスメンディに向けているマリオの様子に力を得たように、アンドレスも胸襟(きょうきん)を正して真っ直ぐアリスメンディに向き直る。 「アリスメンディ殿、今回あなたに会いにきた一番の理由を言わせてください! インカ軍にあなたを匿(かくま)わせていただけないでしょうか? トゥパク・アマル様もそれを望んでいるはずです!!」 ひとキャラメッセージ 【登場人物のご紹介】 ☆その他の登場人物はこちらです☆ ≪トゥパク・アマル≫(インカ軍) ≪アンドレス≫(インカ軍) ≪ジェロニモ≫(インカ軍) ≪ペドロ≫(インカ軍) ≪ヨハン≫(スペイン軍) ≪マリオ≫(インカ側) ≪リリアーナ≫(インカ側) ≪アリスメンディ≫(インカ側) ≪モスコーソ大司教≫(スペイン軍)
目次 現在のストーリーの概略はこちら HPの現在連載シーンはこちら ★いつも温かく応援してくださいまして、本当にありがとうございます!
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