マーヴィン・ゲイの「What's Going On」は言わずとしれたソウルの大名盤で、僕も大好きな1枚です。このアルバムの特徴といえば濃厚で甘美なストリングス。このアレンジを担当したのが、デイヴィット・ヴァン・デ・ピットという人物。彼が同じくアレンジを手掛け、「What's Going On」でもバックの演奏を務めたファンク・ブラザーズの面々が参加している双子のようなアルバムが存在します。
それが写真左のノーマン・フィールズのファースト・アルバムです。自身で曲を書いているところや曲間をなくした構成はもちろん、マーヴィンを彷彿させるハイトーン・ヴォイス、曲調も酷似しています。
写真右はノーマンのセカンド「Where Or When」、こちらでは前作のメンバーに加えてミスター・ファンク・ブラザーズ、アール・ヴァン・ダイク(key)が参加しています。「Mercy Mercy Me」を彷彿させる「Movie」は音楽を聴いていて良かったと思わせる至福の1曲です。本当に素晴らしい。
映画「永遠のモータウン」では「What's Going On」発表後、モータウンがデトロイトを離れてしまい、ファンク・ブラザーズも契約を切られてしまいます。映画はそこで終わってしまいますが、その後のファンク・ブラザーズの演奏を聴く事の出来る「夢の続き」のような2枚です。