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カテゴリ:デザインにまつわる
森永卓郎さんの『年収300万円』シリーズを引き合いに出すまでも無く、今後日本はますます貧富の差が大きくなる。
総中流社会から2極社会へ。 この社会的な変質とデザインはリンクするんだろうか? まあ、テーマが壮大なので今すぐここで何らかの答えを出そうとは思わにゃい。 それに、そもそもデザインのあり方をドライブする要素としてこの2極化が大きな比重を占めるのかも今はよく分からない。 つまり、典型的な独り言だ(笑) そんな中、ふと思いつく仮説を書いとこ。 2極化するって事は金持ち層とビンボー層に激しく分かれるということ。 とりあえず金持ち層の生態から想像しよう…。 ベンチャー企業を起こし、若者を低賃金で酷使し(汗笑)企業を大きくして、上場とともに所有していた株を売却し大金持ち。 このタイプの人は分かりやすい超一流好きだ。 ブランドの中のブランドが大好きだ。 新しいビジネスに関する嗅覚はずば抜けているけど、 新しいデザイン(≒ブランド、スタイルとして確立されていない)に関する嗅覚は育てていない(そんな暇はないし、ぶっちゃけ、あんまし興味はない人が多い)。 そんな風に自分の欠けている感性もよく分かっているので 圧倒的な資金力でその感性の不足を補う。 また自分が犠牲にしてきたものの大きさも分かっているので 自分に対する分かりやすい褒美を与える必要もあり、 やはり異常に高価なブランドに走る傾向が強い。 今までこの層に訴求するには「分かりやすさ」が一番大事だった。「サクセス」を具現化したような形状が必要だった。 そして往々にしてその形状はクラシカルなモチーフの引用に繋がった。 だからベンチャー企業の社長は最先端のビジネスモデルを構築しながら装いは案外保守的だったりする(当然例外はいるけどね)。 この傾向はたぶん当面変わらない気がする。 ただ、以前に比べると「アグレッシブな金持ち」が増えるので より攻撃的なデザインをプレミアムブランドは採用する。 既に車のBMW、アウディ、それからメルセデスの一部のスポーツカー等はこの道を選択した。 一方で地味シブで超高給なものが駆逐される傾向が続いている。 でも、金持ちも攻撃的デザインばかりでは飽きるし、自己顕示欲は人一倍強いので10年以内に新しいデザインに対するニーズが起こると思う。 車を例にすると現在の攻撃的デザインの手法は局所的だ。 釣りあがった目つきのヘッドランプや妙にデカイ エアインテイク等パーツによってアグレッシブさを訴求している。 今後は逆にパーツのオシダシは抑えつつ全体のフォルムで 迫力を出す傾向にいくだろう。 私としては正直最近の攻撃的デザインにはウンザリしている。 新興リッチ層にもウケルよりスマートなデザインを模索したいもんだ。 今日置きざりにしたビンボー層(なんて言い方だ!(笑))に関する仮説もそのうち書こっと。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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